27「ミラとコペン」

★06年12月

我が妻タヌコの愛車ダイハツミラ、「最低限オイルだけは定期的に交換を〜!」と我輩いくらお願い言い聞かせてもタヌコ、彼女の“世界”ではそういわれた直後それら欠落するらしく・・・ま、分かってはいるけれど・・・。
こうしてほとんどオイル交換せずして10万キロ軽く超えた走行距離に達したのは車が感心というべきか、タヌコが感心・・・いや、彼女はゾッとするほうの寒心か。

で、最近ではエンジン不調はもちろん、ウィンドー勝手に閉まり「唇切ったぁ!」とかサイドミラーのモーターがガーガー鳴りっぱなしで「皆が振り向き恥ずかしい!」とか、最悪なのはスーパー駐車場で停車中にバックしてきた「センセ」(教師らしい)と呼ばれる老女にぶっけられ破損。
そのとき平謝りの「センセ」、後日タヌコに「あなたの車、動いてたわ。わたしばかりが悪いンじゃない」といいだしたりのトラブル続き。そんなこんなで、ついにこのたびやむなく廃車。

昼夜別営業上、タヌコも墨丸も車は必要不可欠。
で、購入費40%でオイル交換終始無料かつ低金利。が3年で手放すか新たに買い取るというリースシステム対象車、ダイハツコペンを次車に決定。

25日に納車。
クリスマスですぞ。
本来なら早朝目覚め「さぁさぁ、新車だ!」なんだろうけどもこの不景気。
かつ3月で我が愛車ホンダフィットの(生活に追われに追われ、我輩もオイル交換忘れてた・・・)ローン終了だがそれまで2台分払わねばならぬなど現実に直面すると素直に喜べず。
朝から納車OKがズルズルと夕方となり出勤途中に引き取りにいくようなクリスマス、新車納入日とは思えぬ鬱的気分。

この夜は、かえって千代田本店が近くになったという墨丸長居店時代の会員287号コナン氏、111号コマツ氏相次いで来店(129号トミヤマ氏も近所で時どき顔を出してくれている。女性軍が近所に一人もいないのが寂しいが・・・)。
そうして午前4時閉店後、住吉我孫子の居酒屋「そらまめ」にコペン試運転がてら出かける。

会員44号ひとりん経営のそらまめ、11月中旬にタクシー運転手相手に経営転換。つまり夜中12時から朝8時までオープンとなったのだ。
千代田からでは20キロもなく30分程度で行き着くンで最近ご贔屓に。
すると顔なじみもでき、そういう意味ではかつて長居店にみんなが集まった、その客の気分になれるンだけれどもいかんせん、早朝、お客サン達が大声でしゃべられるのには閉口。
宵の口の居酒屋の喧騒が朝に再現されているわけだ。
ホッと一息、疲れを癒すというよりドッと疲れる夜もある・・・。

そうそうコペンだが、これは二人乗り軽のスポーツカーゆえ実用的ではまったくない。
当世で灰皿が標準装備なのはうれしいが(ちいさすぎるが。80年初頭、サラリーマン時代に買ったスカイラインの灰皿、「これは店長向きですねぇ!」とバイト諸君に言われるほどでっかかった。反面、ダイハツ車にはなぜか灰皿照明がない。タヌコの“愛車”など灰皿周囲焼け焦げだらけ灰だらけ)、26日の大雨の日などルーフバイザー取り付け不可タイプゆえ(世界最小、電動開閉式ハードトップオープンスポーツカーなのだ)、窓開ければ雨吹き込み、閉めれば2シーターゆえの狭き空間にタバコのけむり即、充満(世界最小でなくってもいいと思った・・・)。
さすがヘビースモーカーの我輩も、即日新車のあの匂いを抹消する気にはなれず苦悶の禁煙運転手・・・。
う〜む、コペンカタログ白人男女が笑顔浮かべて疾走させてる写真思い起こすと、あれはCGではなかったかとさえ思えてくるほどの窮屈感である。

さて次回はこのコペンで、1月3日の紀州田辺での同窓会行の模様を掲載予定?

★「今夜の映画!」

「ベニスの商人」
マイケル・ラドフォード監督。04年。
有名なシェークスピア作品なのに今まで映画作品みたことなく、また原作未読であらすじしか知らぬ墨丸にとってはドラマチックな展開と思えた反面、あらすじを知っているゆえの新鮮味にも多少欠ける作品。
我が青春時代から生存中の数少ない俳優アル・パチーノの老熟した演技を目にしての時の流れをも痛感。3/5。会員742号龍太クンご推薦作品。

「ガール・ネクスト・ドア」
ルーク・グリーンフィールド監督。04年。
アメリカンコメディは見る気がしないのに見終わると「あ〜、結構よかったじゃん」といつも思わせられるンだけど、本作もそう。
真面目優等高校生(エミール・ハーシュ)が隣に引っ越してきた少女(エリシヤ・カスパート)に一目ぼれ。その前後は優等生振り鼻につきテープ早送りしようかとも思ったけれども、その少女の「正体」が判明した頃からが・・・。3/5。
注:韓流狂いのタヌコは二作とも、「どこ面白いのん」。

「トリコロールに燃えて」
ジョン・ダイガン監督。04年。
1930年代から大戦末期に至る男女の悲恋物語。
占領下のパリ。ドイツ軍将校の愛人シャーリーズ・セロン。彼女を愛し続ける英国情報部員スチュワート・タウンゼント。これは物語の終盤の二人の状況。そのあとのネタをあかすと(あかしてもイイ程度の作品ゆえ)実は彼女、英国にドイツ軍の機密情報を流し続けているスパイ。そうとは知らぬレジスタンスに対独協力者として処刑されてしまうのがラスト。起伏のない長ったらしい展開でのこのラスト。それまで賢く立ち回ってきた奔放極まりない彼女がむざむざ殺されるのがかえってウソっぽく、無理やりのお涙頂戴のようで後味が悪いったらありゃしない。2/5。

「解夏」
磯村一路監督。03年。
失明にいたる難病ベーチェット病を患った大沢たかお、彼を支える石田ゆり子の恋物語。原作さだまさし。
難病患者とその恋人を描いた64年の名作「愛と死をみつめて」(浜田光夫、吉永小百合主演)当時の設定、展開となんら変わらず、40年間なんの進歩もないのが不思議なほど新鮮味ナシ。いつも口が半開きで垂れ目の大沢クンにもそれゆえ感情移入もできず。ただ、「解夏」を「げげ」と読むこととその意味については勉強になった。2/5。

そういえば吉永サンの「北の零年」も駄作だった。
殿様が『来たぞ〜!』なんて下っ端侍が呼び捨てるか?
「有頂天ホテル」でもホテルマン(香取慎吾)がお客の前で客室のソファに「土足」の片足のせてギターひくか?メイドがギター背負って仕事するか?あ〜、ともにいい題材なのに些細なことが心に残ってしまう映画たち。

★「今夜の迷言!」

男性客お二人の会話。
「おまえカリスマ美容師やろ!?」
「いえ、刈ります美容師・・・」
以上。

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