０９年６月８日（月）
★たまった新聞片っ端から読んでると、見落とすような片隅の記事に、「あ！」「へぇ〜」のときが。で、今回はその「片隅から」の話題。
５月１９日（１９３５年）は、アラビアのロレンスこと英国人将校トーマス・エドワード・ロレンスがバイク事故で亡くなった日だと知りました。
音楽家の坂本龍一いわく「終戦から７０年代までの四半世紀というのは日本の歴史の中でも特別に自由な気風の時代。日本の近代の一番いい時代に育った」と、同世代の我輩がいつもお客サン方に述べているのと同様の発言をこれも新聞記事で読みましたが、その良き多感なときに友人Ｆくん推薦の英国の若き新実存主義者コリン・ウイルソン著「アウトサイダー」（弱冠２５歳で著した名著。無学歴ながらその博学強記に圧倒。「続・アウトサイダー」と共に読んでみると作者の思想の変遷さが分かります）に取り上げられていた多様な人物群のなかで特に興味をひいたのがこのロレンスとロシア人ダンサーのニジンスキー。
当時、彼らの伝記などを買いあさったものでしたが、冒頭、バイクで事故死する場面から始まる映画「アラビアのロレンス」の主役ピーター・オトゥールなんてまさにその異彩さで適役でしたねぇ。
で今回、その友人Ｆくんの話につなげようとしたンですが、長くなりそうなんでまたの機会に。
★５月２６日、女流作家の栗本薫が亡くなりました。５６歳。すい臓がん。
通称「まよてん」で知られ、一部主婦層の愛読書と後に知った著書「真夜中の天使」は、その類の小説（ここに記したくない・・・）と知らずに読み始め、意外な面白さにその年の我が読書本ベスト１に。
先日古本屋で新装版文庫本全３巻を目にし手にとってみたところ、かつての地味な表紙に比べてのあからさまな挿絵表紙に「これじゃまともな男は買わんわなぁ。わしもふくめて」。でも、これ傑作本です。
まだ存命！と驚いたのが、「続編提訴」の記事の主役。
これも６０年代にファンだったサリンジャーの記事です。
数冊の著作を出して後、隠遁生活に入ってしまい、近年「サリンジャーを探して」（買ったけど未読）なんて本まで出された彼、現在９０歳だそうな。
代表作「ライ麦畑でつかまえて」の続編（第三者による！）が米国でこの秋発売とか。その本「６０年後 ライ麦畑を通り抜け」の出版差し止めを求めたそうで、そら怒るわなぁ。読んでみたいけど・・・。
インフルエンザ狂想曲も終焉を迎えました。
米国では政府が率先して「マスクには効力がない」と断言し、テレビ番組の「そこまでいっても委員会」でも元保健所所長が「マスクもウガイもムダ」と言い切っているのに（司会者いわく「そんなん言うてウガイ薬の会社、大丈夫かいな」）、兵庫の調査では８５％の市民がマスク着用という調査結果。
で、そのうちなんと４５％の人々が「マスクをしていなかったら白い目でみられそうで・・・」が着用理由だとか。
恐るべし「連れもて行こら」のニッポン人気質。まさに狂想曲やなぁ、とバカにしてる我輩だけれど、凶毒性のインフルエンザ発生だとやっぱしマスク、してしまうやろなぁ・・・。
これに似た話で（似てないか？）、サラリーマン時代の帰宅途中、夜空に閃光が！その光が大きく円を描いてサーッと流れ・・・一瞬「円盤！？」と思いきや・・・しばし眺めて判明。
後日、新聞の片隅に「市民から百数十件の問い合わせ」とあり、「あ〜、わしよりアホが百数十人もおるんやなぁ」となんとなく安心したことが。
（その閃光は当日オープンしたパチンコ店のサーチライトが曇り空に反射してただけでした）
上記と同様の（同様じゃないか？）笑える話が、行きつけの銭湯でのこと。
夕刻のある時間帯、入れ墨のヤーさん群に出くわしてしまうことがあります。
狭い湯船にその方々三人も入ってはると、これはなかなか堅気の人は割り込めません。
おまけにその方の子供さんなんてのがいらっしゃると、湯船に飛び込まれたり走り回られたり・・・もちろんその方、ご注意なんてなさいませんし。
で、その時間帯は避けるようにしてるんやけど、この日はつい遅くなってしまい・・・。
で、脱衣場に入ると、肩だけに入れ墨したお兄さんが裸で浴室出入り口に立ちはだかっており「？」と思ってると、中から幹部らしき全身入れ墨の人物が後に子分ふたりを従え出て来やはりました。
で、肩入れ墨のお兄さん、サッとタバコ差出しライターでパシャと火を・・・。
裸同士のそのやりとり横目でみてると（横目ちゅうんが現実的やろ？）、「なんや、３８０円の銭湯で大層やなぁ〜。恥ずかしないんやろか」と思わず笑ってしまいそうでした。笑わんで、よかった。
余談：墨丸常連サンの親戚筋に山口百恵がいらっしゃいますが、その血筋の若き娘さんが何を思ったか本式の入れ墨をされたそうです。
その娘さん、スーパー温泉で頭を洗ってると係員に泡だらけのまま連れ出されたとか。その話を聞いて「この入れ墨の男性方々を浴室から連れ出す係員がいるとしたらスッゴイなぁ〜」と、我が妻リ・フジンの精神的暴力に帰宅拒否症候群に陥っているボクはなぜか感激してしまいました・・・？
以上。