２００９年６月２３日（火）
★６月１８日（木）久しぶりに店を休みました。
３ヶ月ぶりですか。
当日、いまだ不景気ゆえ「休まんとこか・・・」とも思ったンですが、この日同行予定のポストマンが「マスター休むんならボクも仕事休みます」って言ってたのを思い出し、決行・・・。
生まれて初めてキャバレーに行くのです。
セクキャバやキャバクラではありません（こちらも行ったことないですけど）
正統派「キャバレー」へ、です。
ちなみにキャバレーはフランス語で、舞台・ダンスホールなどのある酒場のこと。
でも我輩二十歳の頃、キャバレーで働いてたことはあります。
いろんなバイトをしましたが、夜の仕事が当時いちばん高給でした。
今はパチンコ店になっていますが、阿倍野筋の「ロイヤルガーデン」って名だったでしょうか、百名ほどのホステスさん常駐のキャバレーで、一階はマンモス・バーの「プレイボーイ」。
マンモス・バーってのは残念ながら今はもうありませんが、だだっ広いホールに円形のバーカウンターがいくつもあり、客はお気に入りのカウンターで飲むってスタイルの店。青春時代はこんなところで飲んでいました。
その「ロイヤルガーデン」のボーイでした。
銀盆と布巾片手に、暗闇で点されるホステスのライター目印に注文を受けにそのボックス席に向かうのです。
ビール瓶とグラスで満杯の銀盆を顔の高さに掲げ薄闇を歩き回るのはなかなかテクニックを要するのですよ。
で、一晩中歩き回った営業終了後、お客が飲み残して栓しておいたビールで賄いをいただく。これが楽しみでした。
食事を終えて店をでるでしょう、そうすると阿倍野筋沿いにズラッとホステスの男たちが迎えに来ているのです。それはもう壮観というか異常な雰囲気でした。「ヒモ」って言葉が現実的に頭をよぎった最初のことでした。
ある日、隣の喫茶「田園」（この店は今でもあります）で出勤までの時間つぶしをしてると、顔なじみのホステスが「すみちゃん、教えといてあげるわ。この店の女の子、みんな男おるんやよ。注意しいや。私はおらんけど」と、その馬のような顔でニヤリ。
「ああ、あの黄色のアップリケのシャツの子、可愛いなぁ」と出勤時のその姿の子も、幼い顔立ちながらすでに男がいました・・・。
その後、近所の喫茶スナックに引き抜かれ（ここでの話はまたいつか）キャバレー勤めは辞めたのですが、その後働いた二十人前後のホステスがいたクラブでも（ここでの話もまたいつか）全員独身の触れこみながら全員結婚してるか彼氏がいるかで「こんな店に飲みに来るなんて、バッカみたい」と、この類の店に出入りするのは青春時代皆無に。
で、三十数年ぶりにそのキャバレーなのです。
きっかけは、うちの店の男性客がその店の厨房で働いておられ、ミナミのキャバレーでは最も良心的というような話から、「一回客を経験してみよか」と。
同行賛同者は彼女イナイ歴多年の墨丸会員６９１号ポストマンと同歴多年すぎる７８７号ネチャーエフ氏。ジュンク堂前で午後４時待ち合わせです（ネチャーエフ氏は仕事の都合で間に合わなくなりましたが）。
待ち合わせ時刻が早すぎました。
キャバレーオープンは６時でした。
仕方なくポストマンと立ち飲み屋の「大阪豚（トン）センター」へ。
お任せ串焼き５本とホルモン刺身３種盛り、無料大盛りコールスローは食べ放題。地酒やら生ビールを飲んで一人千五百円もかかりません。これは旨くて安くていいンですが、さすが立ちっぱなしはしんどい。気づくと頭上に電車のつり革がぶらさがってましたが・・・。
１時間でそのしんどさに我慢ならなくなり、残り時間はジュンク堂で時間をつぶし、さて千日前味園ビルのキャバレー「ユニバース」へ！
あ〜、この淫靡な雰囲気は久しぶりです。
入り口にはズラリとキレイどころが立ち並び（たぶん。見る余裕なんてありません）、黒服のドアボーイに案内されながら「ここ初めてなんですけど」
その言葉が功を奏したンでしょうか、五百坪もの店内の我らのボックス席に現われたのは、ドレスアップした美女３名。で、歌謡ショーと料理も付いての飲み放題お一人様四千五百円也。ホステスさんの飲み物ふくめてでです。
在籍ホステスは１２０名。７０歳の現役ホステスもいるとか。最近は中国人や東南アジア人のホステスも多いらしいです。
気になったのは、私たちの時代と違い、ホールのボーイさん達の元気のなさ。
不景気の影響でしょうか、教育システムが低下したのか一様に暗く、笑顔もなく、オープンしたばかりの時間というのに、もう疲れ果てたという風情でした。
それといかんせん、ドアボーイさんの気遣いでの（あったとしてですけど）美女達は若すぎました（ネチャーエフ氏は狂喜乱舞するでしょうが）。
私としては４０代の和服美人を希望してたンですが、なにぶんキャバレーデビューゆえそこまで注文するほど気が回りませんでした。ま、わたしはロリコン趣味ではないということです。
うちの店では毎度女性軍にコテンパンにやられるポストマンの楽しげな面差し、この夜初めて見ました。もててました。
ま、行ってよかったというのが結論です。また行きたいというのが本音です・・・。うふふ。
【付録】
このあと味園ビル二階の墨丸会員７００号ユミチャンの店「酩酊くらぶ」で飲みなおす予定でしたが、ネチャーエフ氏から「長居のガールズバーＳＩＮで待つ」と電話が（ユミチャン、ゴメンね）。
ガールズバーってのは、あれですなぁ、世の中にスナックなる飲み屋ができた頃のスナックですね。
チャージもドリンクもいまのスナックより安く、カラオケがなく会話重視で、さきのマンモスバーの分派的存在だったのを思い出しました。飲み屋の歴史も繰り返す、ですわ。では、また。