178「マタンゴ」の夜

10年5月10日(月)

★東宝特撮映画「マタンゴ」をみました。

ディアゴスティーニの東宝特撮映画DVDコレクションの、本作発売を待ち焦がれての「マタンゴ」を1990円也購入で。13歳のときにみて興奮して以来です。
以前「マタンゴ!」の題で、映画「マタンゴ」の続編小説の話を記しましたが、今回は本家本元の作品です。

う〜ん、一緒に見ていた墨丸会員806号直助などは途中で笑ってました、他の同席者は寝てました・・・。

豪華ヨットでクルージング中の男女数人が嵐に遭遇。難破しての漂流の後、霧に覆われた南海の孤島に漂着。そこは虫の鳴き声もせぬ、生物の気配一切なしの不可思議な無人島(米連続ドラマ「ロスト」彷彿ですぞ〜。が、島に近寄ってきた鳥はUターンするのに浜辺に海がめの卵があるなど、つじつま合わぬ場面もあり)。彼らが島で発見したのは、死体なき大型難破船。その船内なぜかカビに覆われ、鏡がすべて割られていて・・・。

子供の頃、この辺りのシーンが強烈に印象に残ってしまい(いまでもこんなん大好きですが)、思い返すとその後のシーン、やはり現在同様少々肩透かしの感だったこと、思い出して・・・。

余裕があったら買おうと思ってた同シリーズの「美女と液体人間」「電送人間」「ガス人間第1号」、古き良き記憶を抹消されるのはもうイヤで、買いません(各作品、リメイクしたらいいのにねぇ。日本でではなく韓国あたりで)。

でも最近久しぶりに、なかなかじゃん!トイレ行くヒマないじゃん!の作品、立て続けに3本。オススメ順に記すと・・・

米・英・独映画「ザ・バンク 堕ちた巨像」(クライヴ・オーウェン、ナオミ・ワッツ出演)。
CIA、ロシアンマフィアをも支配するという巨大銀行の闇の世界を描いたこの作品、題名からしてみる気なしだったけれどみ始めるともう止まりません。
ニューヨークの美術館を再現したというセットでの、追うインターポール捜査官と追われるプロの殺し屋が共に暗殺部隊に立ち向かう銃撃シーンは圧巻。
その殺し屋、ドゴール大統領暗殺劇を描いた名作「ジャッカルの日」(フレッド・ジンネマン監督)の、当時無名のエドワード・フォックス演ずる本名素性一切不明の殺し屋ジャッカルを彷彿とさせてもくれまして。

仏映画「マルセイユの決着」(ダニエル・オートゥイユ出演)。
青春時代にみたフィルム・ノワール(犯罪映画の意?定義は難しいらしい)、今は亡きリノ・ヴァンチュラ主演「ギャング」のリメイク。
60年代のセットふくめ40億円かけ再現したというこのドラマ、脱獄した大物老ギャングが国外脱出の資金稼ぎのため最後の大仕事に参加。非情ながら昔かたぎのギャングが今に生きる苦悩と哀愁の世界。そしてのラストの銃撃戦も目が離せません。

仏映画「あるいは裏切りという名の犬」(ダニエル・オートゥイユ、ジェラール・ドパルデュー出演)。
現金輸送車強奪事件を追う、相克する二人の警視。その事件をきっかけに転落してゆく一人と、それを足場にのし上がってゆく一人。そしての復讐劇。上記作品とあわせ、仏製フィルム・ノワール復活か、と思わせてくれました。

番外編:韓国映画「チェイサー」。
韓国映画久方ぶりの力作!
風俗店を経営する元刑事が抱えるデリヘル嬢二人が相次いで失踪。二人は逃げたと思っている経営者の店にデリヘル依頼の電話が。一人残った女を差し向けたあと男は気づく。その電話番号が失踪した女たちを依頼した携帯番号と同一なのを。男は女に連絡する。「シャワーを浴びるといってその家の住所を連絡しろ」。女はシャワー室にはいる。圏外。シャワー室の窓をあけ電話しようとする。窓の外はレンガで覆われていた・・・。
実際の事件を元にしたというこの連続殺人劇。平凡そのものにみえる青年が起こす鬼気迫る猟奇殺人・・・これは悲惨すぎますわぁ。

今回の作品評価、傑作「チェイサー」のぞき限りなく5に近い4(「マタンゴ」のぞき)。5評価でないのは、この手の作品みてる最中は興奮しても後に残らないような気がして・・・。

★「今夜の名言!」

映画「チャーチル 第2次大戦の嵐」より。
酒飲みといわれたチャーチル首相と前線兵士の会話。

「一杯やろう。君には必要だ」
「禁酒禁煙です。体調を100%保つために」
「私は両方やるが200%健康だ」
以上。

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