211「チャンピックスの夢」

11年3月28日(月)

★ランチ定休日を月曜&雨天日と決めて以来、本日初めて休みの月曜日。

墨丸創業以来初めてちゃう?定休日なんて。
この18年間ずっと不定休で、休むのは月に一日か二日(サラリーマン時代の友人によく言われます、「有給消化王のお前が休まんとようやるなぁ」って)。
今年なんて正月以来、休みなし、ですぞ(ま、それだけ不景気ちゅうことで)
これから毎週一日休めるなんて天国みたい!(一日ちゃうわ・・・夜、仕事やん・・・)。

で、関連して次のお話・・・

「あっ、風邪治ったのいつだったっけ?」と、このページの過去履歴みてみると、3月12日付けの確か「ブンちゃん風邪の余波」っていう題のが全文消えてました。いや、なにかの手違いで削除してしまってて、これでもう何度目かの、バカ・・・。
その前に記した「HOTEL SUMIMARU」の最後に「風邪に罹ったかも・・・」と書き込んでの後、やっぱり風邪に。で、この上旬1週間ほど、ランチだけ休んで昼間ひたすら寝てました。
その孤独な罹患中、「この店で死んだらミイラやなぁ、孤独死やんなぁ」と(病ゆえの)完全マイナス思考の病床で少しホッとさせてくれたのが吉川英治文学新人賞受賞作の朝倉かすみ著「田村はまだか」
中年男女五人が深夜のスナックで中学時代の同級生「田村」を待ち続けるお話で、読んでいると次第に読者の私も「田村」に会いたくなってくるという話や、毛利恒之の「月光の夏」は、百田尚樹「永遠の〇」ファンにオススメの特攻ドキュメンタリー・ノベル・・・など、本の話と風邪のおかげで煙草を止めた話や罹患中の出来事をその消滅文に記していて、今回はその禁煙後の話を綴ろうと、「風邪治癒後、煙草を手にしてしまったのいつごろだった?」と調べるつもりで履歴みての発覚。

そう、数日前から再び煙草を吸い始めてしまったのです。
その禁煙話を店でしたところお客さんが「これあげよか?」と差し出してくれたのがとある禁煙薬。それみて「あ、これ持ってますわ!」

昨年、知人から分けてもらった薬と同じ、その名は「チャンピックス」
仕入れの途中、初めてそれを服用し、すぐ軽い貧血状態に陥り「やべぇ・・・ホンマに禁煙の薬やろか?あいつ、わしをどうにかしようとしとるんちゃうか?」と不安になってその薬、薬箱の奥にしまいこんでいたのです。
で今回その同じ薬を目にし「ホンモノやん!捨てんでよかったわ」と、一昨日仕事始める前に「あのときはあのときやろ〜」と再度服用。と、再度貧血状態に・・・。

こういうときネットって便利ですねぇ。
調べてみました、その薬。ファイザー製薬品。
1週間煙草吸いながらでも服用し続け、8日目から薬のみを経て禁煙に至る、ということで、副作用に「めまい、吐き気、眠気」等ありと。
「なるほど、じゃこれから寝る前に服用しよう!貧血のとき横たわるのんって気持ちええもんな〜」

寝る前と思ったもうひとつの理由が。
それは、副作用のひとつに「いつもと違う夢をみる」かも、というのがあって。
夢なんていつも違うと思うけどなぁ・・・でも、えへへ、なんか期待。
その夜早速みました・・・悪夢を。

舞台は、断崖絶壁。
その断崖上にたたずむわたしの目前に45度ほどの角度の上り坂。
それは人ひとり分ほどの幅。
右側はそびえる絶壁。左は断崖はるか下をとうとうと流れる大河。
その急坂を、なぜかわたしは登らねばならぬ。・・・夢やなぁ。

高所恐怖症のわたしは這いつくばりながら登り始め・・・。
こんなときはイヤな想像ばかり・・・片手で断崖のふちにぶら下がり落ちるのをただ待つだけのおのれの姿、この高さやと落ちたら骨粉々やんな?コンクリートの上に落ちるのと同じって聞くもんなと、思い出さんでもいいこと思い出だしたり、このまま進めれへんかったらここで餓死やん、ミイラやん・・・等などの(あんた、ミイラの表現好きやなぁ・・・)。

それら想像のたびに進めなくなり、岩肌にしがみついてしまいます。
でも、坂の上までたどり着くと向こう側には別世界があると(思うなんてやっぱり夢やなぁ)、じりじりと這い上がりつづけていると、やっぱり夢。てっぺん近くで岩肌がふかふかの真っ白い布団に早代わりして・・・。

で、その後は楽々と坂の上にたどり着き、期待の向こう側を覗いてみると、行き止まりの岩壁にぽっかり開いた小さな穴が。
もぐりこんでみました。

穴内部は、廃屋の小部屋。
正面には木の棚。
そこにはホコリを被った空き瓶とともに、見たこともない煙草の銘柄の古い箱が乱雑に置かれ、「ABCなんて銘柄、知らんなぁ」と思いつつ振り返ると入ってきた穴の横には、ふすま代わりなのか灰色のボロ布が垂れ下がった押入れ。そして棚と押入れの間の先には二間つづきの無人の和風の部屋が・・・。

その部屋に足を踏み入れると蜘蛛の巣が顔にまとわりつき、払いのけつつ次の部屋に進もうとすると今度は体中にまとわりつき、「こんな巣やったら蜘蛛も人間ぐらいの大きさちゃうやろか」とゾッとしながらもさらに進むと和ダンスの前に。その引き出しを開けるとなかには女物の古ぼけた着物・・・。

と、窓の外でかすかな人声がし、その瞬間「ここは炭鉱住宅やったんやな」なんて意味もなく思い至りつつ窓の方に顔を向けたとき・・・部屋の片隅に真四角の木の浴槽が畳の縁まで埋め込まれているのに気づき・・・その綺麗な湯のなかには、裸の背中の半身をみせた女が・・・顔はみえない。

わたしは怖くなったのか、気づくとあの押入れのある小部屋に戻っていました。
とそこに、その裸体の女が歩み寄ってき、ニヤッとわたしに笑いかけ・・・久しぶりにみた女性の裸体なのに、その女の顔がわたし好みでまったくなく、後ろも振り返らずあたふたと穴から這い出ていったという夢だったのです・・・。

う〜む。
こうして記していると気づきます。
煙草の箱のシーンは、もちろん禁煙体験に基づいての、坂道はその苦難の道のり?・・・いやいやそんなかっこいいものではありませぬ。この昼何時頃だったか、BS放送でどこかの国の山岳登山の番組が流れてい、チラッとその画面みたせいか、あるいは勝谷誠彦の著書「坂の上のバカ」の新聞文芸広告みたせいか・・・。

蜘蛛の巣はたぶんこれもBS放送のドキュメンタリー「水田の1年」で、稲穂に巣くった蜘蛛の糸に昆虫がかかるシーンをみたからかもしれず、タンスの古い着物は女っ気なしの現状の表れかもしれず、裸体の女のシーンは昨夜、墨丸会員608号Y嬢と異性談義をしてい、彼女「わたしは惚れやすいんやと思う」「いや、話の限りではそれは違う。惚れる惚れんの基準は性的魅力を抱ける相手か否かかも。Yちゃんは惚れたイコール話しやすい相手っていうだけで、ボクなんか話しやすい女性が百人おってもビビッとくるのは一人ぐらいやで」※
(ま、こう解釈してみると「夢占い」なんて信じられんわね)。
で、その裸体の女はその百人のうちの九十九人のおひとりだったわけで・・・。

こうして今回休みの月曜日、夢を目覚まし時計で遮断されなかったおかげで「いつもと違う夢」(?)を起承転結でみれました。
今夜もチャンピックス飲んで、寝よ!
うふふ、100人のうちの一人、裸で夢に出てこいよ〜。

★「今夜の名言!」

※ が・・・
「人類の目的が、予言に言われているようなこと、つまりすべての人間が愛によってひとつに結びつき、槍を打ち直して鎌にする、などということだとしたら、その目的の達成を妨げているのは何でしょうね?妨げるのは、さまざまな欲望ですよ。さまざまな欲望の中で、いちばん強烈で、悪質で、根強いのは、性的な肉の愛です」
トルストイ「クロイツェル・ソナタ」より。

「だれでも、情欲を抱いて女を見る者は、心の中ですでに姦淫をしたのである」
「マタイによる福音書」より。

★「今夜の迷言!」

♂「マスター、好きな女優って誰?」
墨丸「ヒグチカナコ、ミナミカホ、アソウクミコ、ナカマユキエ、タナカレナ」
♂「わ、すらすらでてくるやん!」
墨丸「わしの女房、名前なんやったっけ?」

深夜、かけうどんの後に墨丸カレーを立て続けに食べた墨丸会員691号ポストマンいわく
P「うしまけた!」
墨丸「なんて?」
P「うしまけた」
墨丸(失語症?脳溢血?)「意味わからん」
P「うまかった。馬勝ったで、牛負けた」
墨丸「それ最近の若者言葉?」
P「おやじがよくいうてました」
(ちなみに彼の父親は75歳とか。知りませんでした、こんな言い方)
以上。

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