217「ニラ物語」

11年9月20日(火)

★ストレスというかなんというか、近ごろ「あ〜、仕事さぼりたいッ!」欲求大。
見知らぬ町の見知らぬ居酒屋で、見知らぬ誰かと酒を酌み交わしたいッ!欲求も大。

前回記した花火大会行で店休んで1ヶ月経過。
以来、休みなし・・・はいつものことなんだけれど、最近終業時刻が朝日ギラギラの頃多く(夜目に成り果てたかと錯覚するぐらいギッラギッラ。先日などは朝の5時にほぼ満席ですぞ。売り上げがそれになぜか比例しないンだけど・・・)かつそれから食事し朝刊に目を通して寝て夕暮れ時に目覚めると、就寝直前の店内風景に出くわすという繰り返し。これはもう完全に囚人気分。ゆえに上記の気分に陥るというわけで。

そんな時間の余裕のなさで食事も一気に偏り、始業前はホカ弁もしくは店のパスタ、カレーの繰り返し(自分が飽きぬよう風味変えて作ってるはずなのに、自分で作ると今までのカレーと同じ味に思えてくるから不思議)。
過度な飲酒と煙草に加え、精神的肉体的にもう限界近しなのでした・・・。

そんなとき、産経新聞掲載の家庭料理研究家奥薗寿子さんの料理レシピにはたまた目が留まってしまいました。
「はたまた」そして「しまいました」というのは、昨年彼女推薦の「ニラ玉」を作ってみて大いに失望した経験ありで(174「明と暗」参照)

今回は題して「バランス抜群のスタミナご飯。これ一品で栄養バランスが取れるニラ豚ご飯。10分もあればパパッと作れる優れもの」

ふん、いつもの調子やんか。でも昨今の過酷な状況にピッタリでは?
でも材料は、はたまた「ニラ」やん・・・。
前回の「ニラ玉」記事同様、「ニラには免疫力を高める効果があるといわれているβカロテンがたっぷり・・・半束で成人の一日当たりの所要量をほぼ満たし・・・ビタミンB1の吸収率を高め・・・豚肉と一緒に調理することで疲労回復効果も期待」とあり、奥薗はん、ニラ屋の回し者か?でも作ってみる価値ありそ〜!(こうしてボクはいつもだまされる)。

で19日の朝、レシピ通りに(このレシピ通り、というのが前回経験上、不安)、塩、コショウ、小麦粉、ショウガ、醤油、ごま油で味付けて・・・食してみると、やっぱり「物足らん〜!」

翌20日朝、再度挑戦。
終業後の酔った状況下ではご飯をピラフのようにあまり炒める必要もなく作り方次第では結構イケルのでは?と思えるお手軽料理なのです。
今回、営業中に材料の「ニラ」と「豚肉」を昨夜よりたっぷり用意し新たに「タマネギ」「小エビ」を加えて仕込んでおいたのでより手軽。期待!

でも振り返るとこの夜はもう精神的肉体的に限界だったのでしょう。
お客が途切れた2時過ぎ「もうアカン。しんどい。店閉めてご飯作ろ・・・」と思ったそのとき、お客さん来店・・・。

でもこの方はコーヒーのみか、プラス食事だけの方。
ま、そんなに時間かからんやろと注文のコーヒー淹れてると「いつものメンバー、今夜はおれへんなぁ?」と、深夜の常連さん方に電話し始め・・・。あ〜、あ〜。
この方は最近の常連さんで、馴染みの方でしたら「今夜は早仕舞いですよ〜」といえるんですけど・・・。

「電話でれへんなぁ、みんな」「2時過ぎですよ、ここに来てないということはもう寝てますよ」「そやなぁ・・・」の会話で内心「助かった・・・」
と、そのとき、彼の携帯が非情にも鳴り響き「おいでや!待ってるで!」

「あ〜、また朝までか・・・そや!」と思いつき、今から来るという古参常連お二人にメール。
「今夜はしんどすぎるから示し合わせて早々に切り上げてね」と。
・・・でも来られたお二人、メールみてませんでした。

そんなこんなでの4時過ぎの終業後、気力ふりしぼって「ニラ豚ご飯」作りあげました。
「できた・・・」と、皿に盛り付けた途端気づきました。
「あ、仕上げのコショウとショウガ、入れ忘れた!」

フライパンは水を張ってすでに洗い場に・・・。
それを洗っての再調理などもうしたくもありません。そんな気力ありません。
で、その出来上がったご飯にコショウふりかけ、ショウガを混ぜ込みました。
生ショウガの味で吐きそうでした。
かすかに残った気力と体力で作る食事というものは概してこんなモノでしょうか・・・。

このスタミナ「ニラ豚ご飯」、完成品できればメニュー化します・・・。 以上。

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