276「夏の旅」

14.8.14(木)

★7月、墨丸会員734号チャンさんより「もうすぐお盆休みですから泊りがけでどっか行きましょうよ〜」とのお誘いたびたびあり(通常、墨丸はお盆休みなどありませぬが)。

一昨年まではこの時期、和歌山御坊の産湯海岸での日帰り海水浴にお客さん方数名と出かけたものでした。
が、今年のあまりの不景気さに、内心「そんな余裕あるかいな」と終始我輩なま返事。
しかしある夜の我輩酒が回っていたんでしょうか(回ってたんです)、発作的に「行こかぁ・・・」。チャンさん「じゃあマスターに行先まかせます!」

で彼、店に来られるたびに「場所どこか決まりました?」
「うん、探してるとこ・・・」(ホントはなぁんにもしていなかった)。

8月に入ってしまい「こりゃ探さなあかんよなぁ・・・」と、「近場。温泉。予算1万くらい」で、ネットや旅行雑誌でチェック。
すると、「!!」(・・・お盆やん!どっこもいっぱいやん!)。

あわてました。
思えば今まで、墨丸宿泊旅行は格安時期のシーズンオフばかり。
正月、ゴールデンウィーク、お盆なぁんて時期に宿泊旅行など企画したことがなかったわけで・・・。

これは我輩の怠慢ゆえのことで(いつもです)、おのれ責めつつ(ウソです)、悶々とするうちひらめいたのが、以前和歌山の龍神スカイラインドライブ中みかけた山の中のホテル(その先の龍神温泉はこれもすでに満室)、「あんな辺鄙なとこならばもしかすると・・・」とネットで調べると、8月のホテル空き室状況「空き、空き、空き」の「連日全室空き」。あはは、楽勝やん!
で、次は車の手配。
これは墨丸会員20号せいざぶろうクンが軽四持ってて旅行に誘うと、「行きます」。あはは、楽勝やん!

こうして我輩は常に活路を見出し、結果として偉大なる勝利へとこれまた常に驀進するのであった・・・なぁんて安心してはいけなかった。安心してしまって、またほったらかしに・・・。

後日、閉店後にチャンさんと会員874号ジュンちゃんの3人で飲んでるとチャンさん彼女に「ボクらと温泉行けへん?」。で、4人に。
この時点で「そや、もう予約せんとアカンなぁ」と、ようやくターゲットの宿泊地、野迫川村の「ホテルのせ川」に予約の電話。
すると、「え〜、一部屋だけなら空いてますが」
え、もう満杯?と、気になって後刻空き室状況再チェックしてみると、「空き、空き、空き」・・・?

さらに後日、チャンさん「東京の(会員388号)Cちゃんも帰省するから行きたいって!」
「なんやねん、女嫌い男組結成記念旅行やったんちゃうん?」といってはみたものの、これで5人に。

再度ホテルに人数追加の連絡。
「え〜、まぁ5人は寝れますねぇ」で、ホッ。
でも「軽四やったら5人乗れんやん・・・」と、超格安会員レンタカー会社に予約の電話。
すると、あっさり「お盆で満車です」で、ガクッ!
2軒目の準格安会員店に恐る恐る電話。
「コンパクトカーでよろしいですか?免責込みで24時間6480円です」で、ホッ。

でも、さらにさらに後日、「どっか行こうやぁ」と言い続けていた会員91号М氏も「わしもいく!」で、女性2人、男性4人の計6人に・・・。

これはもうどうなるかわからぬ事態。
ホテルに再々度、人数追加の連絡。
「詰めれば寝れるでしょうが・・・別の大部屋との交換検討してみますが当てにしないでくださいね」
でも空き室再度チェックしてみるといまだ「空き、空き、空き」。更新してないの?(興味津々で出発前日にチェックしてみると全室連日満室になっていた・・・)。
レンタカー会社に大型車への変更依頼の連絡。
「あのコンパクトカー1台しか空いてません」で、ガクッ。

すべてがすべてうまいこといくはずないわなぁ・・・。
で、М氏に「南海高野線終着駅の高野山駅午後3時過ぎ発ホテル送迎バスあるけどそれで来るか?」
「タクシーやったら?」
「1万円くらいかかるって」
「バスで行くわ・・・」
彼の参加は皆に内緒である。これはささやかなハプニング。

お盆で道が混むかもとひらめき、レンタカー6時間延長の連絡。
レンタル30時間で9720円也。
でもレンタカー会社にくぎを刺されました。
「変更はこれでもう最後にしてくださいね」
こういわれるともう何があってもホテルにも「また変更」なんて言えない気分になってしまった・・・。

本日8月14日(木)午前9時半墨丸前出発である。

★「今夜の本!」

「暗鬼」(乃南アサ/文春文庫)

曾祖母から祖父母ふくめての8人家族の長男に望んで嫁いだ法子。
しかし待ち受けていたのは何不自由のない暮らしと温かい家族の笑顔。
そんな幸せな日々もつかの間、彼らの異常とも思えるほどのやさしさに疑問を抱き始め・・・。

優しい夫、親切な隣人たちにかこまれ出産を迎えるローズマリー。しかし彼らの優しさは悪魔の子を産ませるためだった、というアイラ・レヴィン作「ローズマリーの赤ちゃん」の展開思い出させ二番煎じの感多々。
かつ、新興宗教や自己啓発セミナーを思わせる描写がくどく、この内容なら中編で充分? 評価2/5。 以上。

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