24「映画寸評特集」

06年7月15日(土)

最近、午前4時頃閉店でパソコン電源オンする余裕も気力も生まれず。
かつ、このページ向け出来事も生じず。
で、今回は溜まりに溜まった映画などの寸評特集であります。
さて、あらためてその評価基準は・・・
1(みるな!)2(退屈)3(普通)4(みて損なし)5(傑作!)

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「ムービング・ターゲット」。
題名のみ思い出せた香港映画。題名から思うに香港マフィアを描いた作品だったか?内容全然思い出せずで評価不能。

評価不能といえば米映画「恋人たちの距離」(未見)の続編という作品もそう。何年かぶりに出会った男女の物語「ビフォア・サンセット」。
これがなんと全編、単調〜極まりない!(我輩はそう思った)二人の会話だけの展開。主演のイーサン・ホークの出っ歯気味のマスクと一見美人のジュリー・デルビーのなにかの拍子に出る額の深い縦皺ばかりが目に付きはじめて、ビデオテープ早送り。で、これも評価不能。

・・・ようワカランのが、韓国映画「スパイダー・フォレスト 懺悔」。
幽霊が出るというクモの森で主人公は上司と自分の愛人の惨殺死体を発見。現場から逃亡した犯人とおぼしき男を追い詰めるのだが・・・。
過去と現在、現実と非現実が入り混じり、そこに主人公の記憶喪失が重なって、はたまた登場する女性たちは同じような顔立ちで見分けもつかず・・・ようワカランまま結末迎え、女が「このドアをぬければすべてがわかる」と主人公に伝え我輩も身を乗り出してみたンだけど、よけいワカランようになってしまった・・・。惹きつけられる場面多いだけにこの物語、解説していただける方いらっしゃったら脱帽と感謝、です。謝礼だしてもええわ。

米映画「ソルトン・シ−」。
ドラッグがらみで愛妻を殺害されたトランペット奏者(ヴァル・キルマー)自らがドラッグ中毒者となり裏社会に身を沈め、復讐の機会を狙う・・・。
残念ながらビデオで後半何気なく見てしまい、もうすでに分かり切ってる結末に向け最初から見直してしまった作品。ゆえに正しく評価できず。が、妻役の女優も綺麗だし、コカインやりすぎで鼻のもげた悪役もエキセントリックだし、男の友情、女の裏切りもありで、ま、評価3以上とはなったでしょう。

淡々とした映画・・

「ビフォア・サンセット」ほどではないけれど99年作米映画「彼女を見ればわかること」も淡々・・・。五人の独身女性の「孤独な生活」を描いたというオムニバス作品ゆえこれは仕方のないことだけれども・・・。
痴呆症の母親の看護をしながらかかってくるはずのない男からの電話を待ち続けるグレン・クローズの物語と、美女ながら盲目ゆえ男に振られるキャメロン・ディアスの物語が印象に残るのは五人のなかで二人が我輩好みの女性ゆえだけではない、男にも理解できる哀しみが充分感じ取れるゆえ。不倫を続ける銀行の女支店長の話もあり、彼女が堕胎後に町をさまようシーンでかつてこの映画みたことに気づく。が、それ以外のストーリーすっかり忘れてしまってるのがコワイ・・。評価3。

68年作今村昌平監督「神々の深き欲望」。
我が青春時代に見逃した作品。いや、見逃したというよりも当時は我輩、小林正樹、今井正、木下恵介監督派であって、バイトで稼いだ金を払ってまでもみたいと思わなかったのが、いくぶん観念的で淡々とした今村作品群。でも代表作のひとつということでの今回の挑戦。
本作は南方の貧しい孤島(くらげ島という名もなんだかなぁ)の住人の生と性を描いてるらしく(こんなテーマ聞くだけでもうみる意欲半減)、庭先の巨岩を落とし込む穴を生涯かけて掘り続けている三国連太郎や、給水事業の指導に東京から赴任して来た真面目な北村和夫が島の淫乱娘に誘惑され暑苦しい愛欲生活に堕ち込んでいく話などが延々と描写され、これが途中で休憩タイムあるほどの大々長編。が、やはりすべては淡々さに負けてしまった感あり。ラストで三国連太郎が殺害されるきっかけも納得できずで、評価2。

4待はずれ・・・

韓国映画「大統領の理髪師」。
60〜70年代の韓国歴代大統領の理髪師に‘なってしまった’町の散髪屋のお話。北朝鮮からの潜入兵士達が下痢でへたり込んでいるところを捕まり、以後、下痢をしている韓国民は北のスパイだと摘発される時代などを背景にした、激動の時代に翻弄される庶民の悲喜劇というところか。が、もっと悲喜劇を〜、はゼイタクかなぁ・・。評価3。

同じく韓国映画「サマリア」。
当初アフリカのソマリア内戦の映画かと勘違い。まったく違って女学生の援助交際がテーマだった。愛娘の行動を知ってしまった刑事の父親の苦悩の果ては・・・というお話。父親が援交相手の中年男たちを死に追いやる場面などは見ごたえアリだが、随所にしっくりこない描写多々アリで、評価3。

シリーズ第2作「オーシャンズ12」。
もう飽きあきのワンパターン犯罪ドラマ。かつ字幕では理解できない箇所多々アリで(読解力がないとは思いたくないなぁ・・)、評価2。

カナダ映画の恐怖の密室劇シリーズ最終章「CUBE ZERO」。
駄作「CUBE2」がなければ、監視側のリーダーがコミカルっぽくなければ、すべてが判明する最終章らしい終わり方ならば・・・みれた作品かも。駄作に続いて傑作は生まれない好例。傑作「CUBE」にキズをつけたシリーズであった・・。評価3。

最新作「バッドマン・ビギニングズ」。
コミックヒーロー物は好みではないンだけれど、先日みた「スパイダーマン2」が意外に面白かったので挑戦。が、冒頭でのヒマラヤ山中、渡辺謙率いる忍者集団の登場。その時点で馬鹿らしくなり(バッドマン誕生秘話としてはファンにはたまらないだろうけど・・・)評価3。

米映画「ナショナル・トレジャー」。
南米かアフリカが舞台の「インディジョーンズ」的宝探しのかと思いきや、合衆国の大都会が舞台。それだけにか大仕掛けもなく、大作なのか片手間の作品なのか中途半端な仕上がりで、評価3。

米・英映画「サハラに舞う羽根」。
1884年、スーダンの反乱部隊鎮圧へと出撃する直前、おじけづいて除隊し臆病者呼ばわりされた主人公が戦場で苦境に陥った部隊の友人たちを救おうと孤軍奮闘する・・・。
終始臆病者のイメージと反感ぬぐえず(俳優に魅力がないせいもあり)、戦闘シーン迫力あるも、それだけに普通なら全滅するやろ〜とも思ってしまった、反感・欠陥映画。評価3。

70年代パニック映画大作のリメイク「ポセイドン」。
前作に比べ、巨大客船転覆の天地逆転の奇妙さもなく、上映時間も短く、でCGの技術にすがってみたけれど前作よりなぜかはるかに劣ってしまった?評価3。

米映画「インサイドマン」。
銀行強盗と人質が同じジャンプスーツを着、誰が犯人か分からなくなるというスパイク・リー監督作品。たまたまプレミアスクリーンでの観賞で、よけいに期待(単純・・・です)。うやうやしく席まで持ってこられたコーヒーとサンドイッチ片手にみはじめるが、「う〜む、気のせいか、眠たい・・・」。みおわって気づいた。アイデアだけでもってる映画だった・・・。評価3。

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ダンカン監督「七人の弔」。
七組の親子が表面上仲良くキャンプにでかける。さてその隠された目的は?金に困った親たちによる子供たち(虐待児)の臓器売買旅行だった、というブラックユーモアあふれた佳作。暗いテーマが戯画的に描かれた親たちの描写で救いのある作品に仕上がっていてダンカンさん、見直しました。評価4。

臓器売買といえば、名作「アメリ」のオドレイ・トトゥがトルコ移民のシリアスな役で出演の英映画「堕天使のパスポート」もなかなかの人間ドラマ。
自由の国アメリカへの移住を夢見、偽造パスポートと引き換えに自分の腎臓を密売しようとするトトゥと彼女を苦境から救おうとする密入国者のアフリカ人との友情と愛の物語。過酷な環境で生き抜く彼らの実態も垣間見え、痛快な終わり方なんだけど、トトゥは「アメリ」の不可思議な魅力を超えていずの感強しで(シリアスな作品だもんね〜)、評価3。

カンヌ映画祭で話題になった是枝裕和監督「誰も知らない」。
地味な題名、題材ながら(母親に置き去りにされた子供たち三人がマンションの一室で身を寄せあってのその日暮らしの困窮生活物語)、幼い子供たちの自然な演技が話題通りでつい見入ってしまった。実話だというが、あの子達はその後どうなったのだろう・・・。評価4。

米映画「5ディ」。
妻の墓参りに訪れた男が墓場に置かれている見慣れない金属のケースを見つける。その中には自分の死亡記事、警察の死体検案書等がぎっしり。死亡するのは5日後。手の込んだいたずらかと思いきや・・・。5日後の死を回避しようとする男の悪戦苦闘の物語。ラストのアクションはありきたりだがこういうストーリーは好み。評価4。

本広克行監督「サマータイムマシン・ブルース」も好みのテーマ。
SFのことなんてな〜んにも知らないメンバーが集まった大学の名ばかりのSF研が舞台。その部室に突如出現したタイムマシン!かる〜いノリで昨日にタイムトラベルしたまでは良かったけれど、タイムトラベルにはパラドックスがつきものとあとで気づいてさぁ大変!伏線、伏線、伏線の連続で、一度の観賞ではもったいない作品。評価4。

米映画版「シャルウイ・ダンス?」。
予告編では日本版と瓜二つのようだったのでみる気のなかった作品。が、日本版同様、笑えてグッときたのが意外(やっぱり瓜二つだったけど)。もういちど日本版をみて細部比較対照してみたくさえなるほど。主人公の三木のり平風リチャード・ギアは好きではないけれど、それをも忘れさせてくれました。ただ、日本版内容をもう忘れかけてるということも原因かと・・・。評価4。

米映画「ニュースの天才」。
これは見ごたえアリ。アメリカで実際に起こった、若き人気記者の新聞記事捏造事件の映画化。ウソにウソを重ねて自滅していく青年というテーマは、かつてハドリー・チェイスの傑作小説「悪女イブ」での、他人の小説原稿を自作として発表し実力をともなわないベストセラー作家となってしまった青年の悲劇同様、自分自身も陥りそうな身近なテーマで、妙にひきつけられ、評価4。

さて、「アナコンダ2」「フランケンフィッシュ」。
仕事を終え30キロの道のりを車で帰宅。疲れた体よこたえ睡魔待つ間みるのに一番適しているのが、B級でもこういうハラハラドキドキもの。な〜んにも考えんでええもんなぁ・・・。でも結局ラストまでみちまい寝不足となるンだから一番不適切か。
不老不死の薬となる幻の蘭を求めて探検隊はジャングルの奥地へ。今回はアナコンダの繁殖期に出くわしてしまうのだ。が、一匹だけ登場の前作のほうがコワカッタなぁ〜。二番煎じの雰囲気はぬぐえず、評価3。

「フランケンフィッシュ」は、刺激的な狩りへの欲望を満たそうと遺伝子操作で巨大人食い魚をつくりだした男たちの自滅の物語。魚が建物のなかの人間を襲う信じられないような場面もあり。なぜだ?もとは肺魚なのだ!なぁ〜んて笑わせてくれても、評価3。

もっとドキドキしたのが英映画「0:34 レイジ34プン」。
地下鉄終電に乗ろうと急ぐ女。ホームには数人の客。時計を見ると列車到着まで数分。ベンチに腰かけホッとして目を閉じる・・・。目覚める。ホームには誰もいない。エスカレーターも止まっている。出口。閉じられてる。そこへなぜか列車が入ってくる・・・。
以前紹介した「クライモリ」同様、最近のホラー映画のオススメ作!評価4。

ジキルとハイド、狼男、フランケン・シュタインなどなど、怪物オンパレードに驚いて冒頭から画面に釘付けだったのが吸血鬼映画「ヴァン・ヘルシング」。
こういう映画の後にはもうモンスター映画作りにくいだろうなぁ。でもみ終わったらなんにも残らずで、評価3。

仏映画「女はみんな生きている」。
組織に追われる娼婦と平凡な主婦が出会っての、組織と自己中の夫とバカ息子への復讐劇。娼婦側の陰惨な描写と主婦側の少々コミカルな描写があいまって中途半端な感もあるけれど、これが救いか。反フェミニストだけれども、娼婦やレイプの題材はどうも苦手で、評価3。主婦役のカトリーヌ・フロはステキな女優!

米映画「イン・ハー・シューズ」も正反対の女性が主人公。
性格も顔も頭脳も正反対の姉妹が仲たがい。その関係の修復と各々の自立を描いた作品。これがホロリとさせる展開で、良質な映画とはこんな作品をいうのだろう。特に、ろくに字も読めない美貌だけがとりえの妹役キャメロン・ディアスの変貌してゆくさまがいい。青春時代にファンだったシャーリー・マクレーンが祖母役(ショック)で出演。評価4。

最近、映画ファンでDVD収集家の会員734号Nさんがたてつづけに厳選DVDを貸してくれます(上記二本もそう)。
これもオススメの作品とかで、カンヌ国際映画祭各賞受賞の内田けんじ初監督作品「運命じゃない人」。
五人の登場人物各視点からの一夜の五つの物語が描かれている。男の友情あり、淡いラブストーリーあり、詐欺行為あり、ヤクザがらみのハラハラシーンありで、前記「サマータイムマシン・ブルース」同様、二度三度みるたびに新発見アリの、日本映画の良さ再発見ともいいたい、初監督作品とは思えないほどの完成度です。主演は中村靖日。評価4。

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「探偵ナイトスクープ DVD BOX」
仕事柄このテレビ番組なかなかみれないけれど、発売に先駆けてナイトスクープ関係者のO氏より借り受け、みる。カメ虫の存在を頑固に否定する居酒屋の文さんにそのクサさを知らしめようとする一編が傑作!

舞台劇「ラストショウ」
風間杜夫、永作博美、古田新太ら出演の読売演劇大賞優秀作品賞受賞作。作、演出は長塚圭史。永作の新婚家庭に突如たずねて来た、義父と名乗る見知らぬ男風間杜夫がひきおこすとんでもない物語。風間さんの悪役さがすごいのだ。ビデオあり。貸出し可。

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以前以下の本について寸評しましたが、保存ミスでこのページから消却されてしまいました。あらためてオススメ作品のみ★でご紹介。

横山秀夫「半落ち」
久坂部羊「廃用身」
山本夏彦「誰か「戦前」を知らないか」
重松清「流星ワゴン」★
蓮見圭一「水曜の朝、午前三時」
光原百合「十八の夏」
伊坂幸太郎「グラスホッパー」
清水義範「青春小説」
徳川慶朝「徳川慶喜家にようこそ」
浅田次郎「椿山課長の七日間」★
大野芳「絶海密室」★
貫井徳郎「追憶のかけら」★
ビング・ウェスト「猟犬たちの山脈」
ハーラン・コーベン「ノー・セカンドチャンス」
ジリアン・ホフマン「報復」
以上。

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