133「花見の日」

4.5sun/2009

★お花見

92年の墨丸創業以来、毎年この季節になるとお客サンから「花見は?」と問われる。
でも酒呑みの我輩、意外に昼間の酒がダメ。
結婚式でも葬式でも、昼間だとなぜか呑みたくない。旨くない。
で、毎年お客さん同士で花見をなさるが、いままで参加したことがない。
「付き合いが悪い」などと言ってくださいますな。その代わりといってはなんだけど、夕刻から朝方までは喜んで(「元気やなぁ!」といわれるほど)飲み会に参加させてもらってるゆえ・・・いや、この場合我輩が主導してしまってるんだった・・・ゴメンナサイ。

花見で覚えているのは幼少の頃、高野山山奥の隠れ里ともいわれる祖父の屋敷の池のそば、樹齢六百年といわれる杉の巨木が石垣にくい込んでいるその石垣の一角、一本のサクラの木の下に祖父が竹で桟敷を作り、夜桜見上げつつ、石垣から漆黒の闇見おろしながらの花見に参加したのが、これは良き思い出として残っていることぐらいか。

今年も「花見は?」の問いかけに「不参加・・・」のはずが、ふと気づいた。「呑まんだらええんやん?」

★でもブンちゃんが・・・

開始は午後3時。長居公園にて。
あいにく前夜、毎週土曜来店の、墨丸会員510号ブンちゃんがひどく酔ってフロアで寝込ンでしまい・・・で、彼どうしても目覚めず起きず。巨体ゆえフロアからベンチまで持ち上げて寝かせることもできず。ということは我輩の寝床、あの悪魔の器具「簡易ベット」も広げられず(最近マットの薄さがますます気になる。かつマット下の鉄枠に足や手を突っ込んでしまいそう)
おまけにブンちゃん「アルコール急性中毒か寒さで死ねへんやろか?」の心配かつイビキがひどくって(生きとる!)、彼が起床の朝の10時半まで我輩ソファで悶々・・・。
ブンちゃん起きてから、「スミちゃん、ゴメン!ゴメン!おわびに今からの花見(別口の)に招待するから〜」に「いまから寝ます・・・」

午後2時に目覚ましかけてさぁ寝よう、とすれども「2時に起きなきゃ・・・」と気になって眠れず・・・ようやく寝入ったのは12時ごろだったか。
携帯着信音で目覚めた。
「マスター、まだですかぁ?」
午後3時半だった。

で、以前記述の大和川河原散策同様、初めての長居公園内へ。
なんと人の多い・・・昼間の酒同様、人ごみも苦手だ。
不案内ゆえ皆のいる場所やっとの思いで見つけ出し・・・で、花見というより単なる「屋外の、人ごみとホコリの中での飲み会」だな、これは。
持参の「お茶」までもがほこりっぽく感じられ、たぶんこれが生涯最後の花見になるだろう・・・。

★後刻談・・・

思い起こせば04年でしたか、恒例の墨丸忘年会終了後の墨丸店内でのこと。
我輩はもう酔いつぶれて桟敷に倒れこんでいると、カウンターで勝手に飲んでる泥酔ワンパターン男、墨丸会員62号高野山の怪物の叫び声!

「上着がない!上着がない!」(で、起こされての結果、同席の寒がりの女性に貸していた)
つづいて起こされたのは「携帯がない!携帯がない!」(結果、目の前に)
翌朝、携帯の着信とメールに気づく。
内容はまたもや彼からの、「自転車がない!自転車がない!」
返信「じゃあ、どないして松原まで帰ってん?」
「おぼえてへん・・・」(結果、店の前に鍵もかけずにほったらかし)

そしての本日、花見のこの夜、墨丸での二次会のあとの零時58分、またもやひとり泥酔して帰った高野山の怪物から電話。
「マンションの鍵ない!マンションの鍵ない!」
「・・・店にも忘れてないで。よう探せよぉ〜」
1時24分、電話。
「やっぱりないわ!自転車の鍵もないねん!」
「・・・自転車乗って帰ったやんか」
「・・・あ、そやな。あっ、あったわ!ほんでもマンションのんない!」
「・・・店、泊めたるから戻ってこいや」
「あけといてや!」

今夜はもう会員20号せいざぶろうクンが酔いつぶれてベンチで寝ちまってるし、ああ、高野山の怪物にはソファで寝てもらうとして、今夜はもう商売できんわなぁ・・・と1時40分、ネオン消灯。
しばしのち、高野山の怪物来店。
「会社の鍵も車の鍵も一緒やねん!どないしょ!花見した場所みてくるわ、店閉めんといてや!あけといてや!」
で、懐中電灯貸し出しての2時4分「あったわ〜!落ちとったわ〜、奇跡や!」の電話。
そしての2時21分、彼ひとり意気揚々と自宅へ・・・。
なんでわし店閉めてしもてん。あ〜、しんど。

「花見の日」完

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