161「松葉杖の夜」

11.19.thu./2009

★驚いた

一昨日、河内長野市千代田のМ先生からメール。珍しく長文。
「ン?なに?」と思って目を通すと、なんと!(要約すると)「墨丸からの帰り、我孫子の地下鉄で足、骨折した」とのこと。
返信(要約すると)「ば、バチ当たった?」
(・・・この意味は私たちだけが知っている)

もっと驚いたのは本日23時過ぎ、ドア開けてヨタヨタと入って来られたのが、そのМ先生。松葉杖ついて!
当分来られないだろうなと(22日の「呑み放題」はもちろん、忘年会もムリかもと)思ってたンで、「な、なにしてはりますのん!」
М先生いわく「(趣味の)卓球出来ず、夜することなくって・・・」

墨丸顧客変人奇人あげるとなれば、知る人ぞ知るあの「ストップ!ヒバりんクン!」筆頭に、決して人を裏切らないタイプなのに彼女がずぅ〜とできないPクン、男前なのに結婚願望ゼロのCさん、これまた男前で結婚願望アリなのに女に捨てられ続けるSクン、来るたびに「ここはハッテン場!ハッテン場!マスター、温泉一緒に行こ!」と叫ぶ天下茶屋のМ氏、あることないことボクの女性遍歴作りあげ、ツバ飛ばしつつ大声で女性客に暴露する奈良のS氏、大会社の幹部なのに「ヤカラ」という意味を初めて彼の言動で知らされた博多のМくん、怒ると(わざと怒らすンだけど)「高野山には一歩も足をふみいれさせん〜!」が口癖の高野山出身Tクン、そして骨折してもはるかかなたの千代田から松葉杖つきつつも呑みに出歩くМ先生・・・でしょうか(コワイから女性群は省こ・・・)

思い至るに、遠く在住の常連サンに限って奇人変人度合いが高いのは、いや個性豊かな方々なのはなぜだろ?・・・すんません、こう考えるとセンセは個性豊かでありますが決して奇人変人などではなく「正常」です。すんません。すんません。

11.20.fri.

★「今夜の本!」

江戸川乱歩賞受賞「翳りゆく夏」(赤井三尋。講談社文庫)

久しぶりの重厚な作品。
「誘拐犯の娘が大手新聞社の記者に内定」。その週刊誌の暴露記事をきっかけに、新聞社は20年前の新生児誘拐事件の再調査を開始する・・・。そして意外な結末が。

江戸川乱歩賞より吉川英治賞の作品が好みの我輩。が、本書はまさに大人の作家が書き上げたかの感。その重厚さはあとがきにあるように「細部の描写に実話以上のリアリティがある」なのだ。S・キングのありえない話をその細部の描写でいつしか現実的な恐怖感を抱かさせてくれる手法に近いもので、推理小説よりもスリラー、サスペンス小説派の我輩でも堪能。4/5。
※「スリラーとは、元々は穴を穿つ、突き刺すといった意味合いであるらしい。そこから転じて心がどきどきする瞬間の「心の状態」を指すようになったと言われる。要するに、生身の人間が同じ立場の人間に対して与える恐怖である」(文芸評論家関口苑生)

「松葉杖の夜」完

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