226「時計仕掛けのオレンジの悪夢」(続・番外篇)

12.13tue/2011

★「時計仕掛けのオレンジの悪夢」

12月から月一度となった労災病院眼科での検査日、12月1日とばかり思い込んでいた。

その数日前、予約表みて勘違いに気づいた。
検査日は「6日午前10時半」だった。
「あ〜、生き延びた」なんて思うと同時に、「うむ、1日と思い込んでたことにして病院に行き、あの若輩センセと違うセンセに診てもらおうか。これがセカンドオピニオンちゅうやつ?

でも我輩の気性災い。
その1日朝になると、「めんどくさ・・・」
で、「勘違いの日は今日でなくてもええわけや?あしたにしょ・・・」

ここ数日、周期的に訪れるパターンで就寝午前6時半頃、目覚めが朝の9時頃となり、午前中の病院行は「早起き」の点では苦痛でもなんでもない状況。
このパターンが何日か続くと寝不足重なり、ある日突然10数時間眠りつづけての新パターが始まる・・・。
過度な飲酒と煙草に加え、これはまったくもう不規則極まりない生活。

でもその後も我輩の悪癖つづき、あっという間に予約前日の5日が到来。
で、「・・・、セカンドオピニオンは来月でもええか?」

この5日の朝、外回りの用事終え店に帰りコーヒーをいれ朝刊広げながら、「ん?そろそろ10時半か、いつもの検査時間やな・・・ん?明日行くのもめんどくさいから今から行こか?」

こうなるともう根本的になにがめんどくさいのか自分でもわからぬまま、検査に行くことに。
しかし咄嗟の判断ゆえ、いつもの日本人としての矜持、どのような状況に陥っても恥ずかしくないようにと風呂に入りヒゲを剃り、下着も替えての身支度整え死地におもむくいつものはずが、急なことゆえ本日はその容姿、無精ひげの日雇い人夫風・・・。

車に乗り込んでからなにげなく予約表みると「予約変更は三日前までに」!
試しに病院に電話。
「明日、急用で行けなくなったので今からではダメでしょうか?」
受付嬢愛想良く「違う先生での検査でよければ」
受付嬢よ、我輩それが目的なのだ。ふふふ。

11時頃、病院着。
いつもの予約受診でないため受診方法わからず、総合カウンターにてたずねる。
「明日の予約日に来れないので今日受診したいんですが。先ほど電話で了承得ています」
マスクした、妙にマスカラの黒さ目立つ若き受付嬢、じっと我輩みつめ、なぜか、無言。
「・・・なんか気持ちわる」と思ったそのとき、横にいた年配看護婦さん「あ、それなら」と助け舟?
で、手続き終え眼科コーナーに向かいつつ、あのマスク・マスカラ女、いったい何考えてたんや?と、マスクで表情わからぬゆえよけい不気味な態度気になって、検査へのいつもの恐怖感薄れたのは幸い(でもこの話には残念ながらオチはなし)

そしての眼科受付窓口。
受診表提出してのち、名前呼ばれる。
看護婦さん、「今日は予約日ではありませんが?」
これが一流ホテルなら、冒頭の電話だけであとはスムーズにことが運ぶんだろがと、うんざりしつつ本日三度目の説明。

例によって1時間半以上待ち続け、ようやく診察待合室へ。
今回の男性担当センセ、声が大きすぎる(期待したやさしき女医さんの声ではもちろんなく)、診察室のカーテン越しに患者への説明丸聞こえ。
「手術後入院期間は1週間云々」「手術内容は云々」「妊娠してませんか云々」等など、耳に入るのは我輩より恐ろしそうな症状の数々・・・。
隣に座ってるおばさんなど身を乗り出してその会話に聞き入っていて、個人情報などどこ吹く風の風景。で、我輩の番。

患者さん方緊張してるのか、名前を呼ばれると「はい・・・」と、屠殺場行きの雰囲気。いままでの我輩もそうだったと、もう無理やり余裕綽々装って「はい、失礼します、お世話になります」と元気に診察室のカーテン開けると、そこにいたのはまたもや、あの担当医とかわらぬ「若輩」センセ・・・。

さて今回、何らかの良き発見もしくは担当医の治療ミスなど発見してくれぬかと期待してはいたけれど、「深部までキズついてますねぇ」だけの意見。
でも追加のレーザー手術なしで(これは助かった)次回は1月4日・・・ああ、正月早々か・・・。

後刻、初回受診以来の地下食堂で昼食。
以前の日替わりサーモン定食のまずさに懲りたゆえ、無難にオムライス注文。
さてそのオムライス、スプーン入れるとそのライス部分、ケチャップ色というより薄〜い柿色。コレなに?焼き飯か?

一口食べてこの食堂見放すこと確実に。
味は勿論のこと、どうしてこんなのが作れるのか、と。
行きつけの某スーパー温泉のレストランリニューアル後もかわらずそうだったけれど、米が悪すぎる。よくみると米粒の形なしていず。いわゆる花咲米かクズ米、古米か。口の中でザラつく感触、これこそ「砂をかむような・・・」

別テーブルで白衣の職員風男性三人食事中。
病院周辺に食事処ないのが可哀そうと思いきや、ん?談笑の雰囲気。からすると、この人たち、この味、問題視していないのか。
・・・ならば、その繊細さのなさは診察の繊細のなさにもつながるのか、と連想してしまっての、くら〜い午後であった。

★ 「今夜の「ぐわっ」本!」

前回までの「ぐわっ!」紹介本、乾くるみ、辻村深月作品につづく、今回も大逆転の、「ぐわっ」。なんだが、そこには「!」はなく・・。

『1983年元旦、僕は春香と出会う。僕たちは幸せだった。春香とそっくりな女・美奈子が現れるまでは。衝撃の恋愛ミステリー。「イニシェーション・ラブ」を凌ぐ衝撃!?』という宣伝文句の、乾くるみ新作「セカンド・ラブ」(文藝春秋)がその本。でもなぜかその文句の「衝撃」のあとにも「?」が?

で、感想?評価?
初めての、「・・・」。読後、理解に苦しんだ。
「なぜここまで」と。どなたか感想聞かせてくださいませませ。

墨丸会員846号麦ちゃんに借りた、樋口有介「ピース」(中公文庫)

我輩、30年以上も前に著者のデビュー作手にして以来の著作。
書店カバーのまま読んで、あらすじ、内容、未知のままスタート。

冒頭、埼玉県秩父の田舎町のスナックに集う常連方の描写で始まる。同業者として興味深々。
その描写や登場人物の一人が山奥の隠れ里を偶然発見する章など読み応え充分で、この時点での評価は4/5。
惜しむらくは、猟奇殺人事件がからんでくること。
最近「殺人」からかけ離れた作品読んでいるせいか、本作は「あ、このままの物語でいいのに・・・」と思ってしまうほど、殺人など非日常より秩父の人々の生活描写に興味あり。
そういう意味かつ、ある登場人物の過去などが(興味深いのに)不明なままなのが心残り。で、辛口評価の3/5。

ただ、帯の宣伝文句には「意外な犯人。ラストのどんでん返し。何の関係もなさそうな被害者たちのつながり。犯人の動機が分かった時、もう、参った!という感じです」の書店員評。結構売れてるようです。
・・・ん?そういえばいままで書店員好評価での我輩納得本、ないよなぁ。

「時計仕掛けのオレンジの悪夢」完。たぶん。

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