235「墨丸氏の優雅な一週間」(アホ篇)

4.15sun/2012
★椅子修理

前回記述のタイランド製テーブルじゃないけれど、20年間使い続けてるカウンターの日本製椅子、数年前から座面と背もたれの止めネジ穴バカになり、その隙間にお客サンの上着が挟まったりし始めたのがいくつか。
この異変に気づいたのは墨丸会員91号M氏。キヤツも役にたつやん!

で、ボンドで止めたりの試行錯誤の末、素人ではもう修復不可能の段階に。
ならば廃棄?のそのとき、ふと思いつき座面隅に小穴開け、アルミワイヤーで締め付けてみた。
・・・なんでこんな簡単なこと思いつけへんかってんやろ?完璧やん!いや、ちょっと不細工やけど、こんな騙しだましの経営なんてもうイヤ。

廃棄といえば、前述M氏から譲り受けたシャープ石油ファンヒーター、燃焼中に勝手に消火しはじめ、ボディに「その際にはクリーニングを」と注意書きあったので、コーナンでわざわざスポイド購入しタンクに残る灯油吸い出してのクリーニング実行。

が、クリーニング後、今度は点火時に毎回勝手に消火。
「なんやねん!」と製造年みるともう20年前の商品。
修理に出すか?否!
昨年、墨丸会員510号ぶんちゃんにガスファンヒーターを、20号せいざぶろうクンにそのガスホースをそれぞれいただいてるゆえ、もう廃棄しょ。
・・・が、廃棄するにも金がかかる。

ゆえにドライバーと鉄板カッターで最小限まで分解し(たかが石油ストーブと思いきや、意外にも構造極めて複雑。予想外に時間が)、数日にわたり毎夜出す生ゴミ袋に少しずつ混ぜ込んで、業務用ゴミ回収車に持って帰ってもらった。死体切断し遺棄してる気分だった。

4.16mon.

★年齢層

墨丸のお客様の年齢層の幅が広いとよくいわれる。
で、いろんな職業の方のお話をうかがえるのも為になり、最近では、潜水夫の方、刀剣愛好家の方に、それはそれはの目からウロコ話を伺った。
・・・酔っ払っててそのウロコ話、内容忘れてしまった。

本日はレーシック手術担当の元眼科医さん初来店。
レーシック、今ではグンと安くなり両眼で20万円もかからないとか。
気になるのは、その手術の痛みと恐怖感と将来的な後遺症。
我輩の網膜裂孔レーザー手術については(218「時計仕掛けのオレンジ」参照)、「まぁ、痛い方でしょうね」
けれどレーシックは痛みまったくなく、メス入れるのも片隅からサッととか。
後遺症についても30年もの歴史とNASA宇宙飛行士たちが手術を受けているほどゆえ心配なしと聞き、我輩若ければゼッタイしてたやろなぁ、と。

で、白内障手術後は視力改善もすると聞き及ぶゆえ(この手術も痛くないらしく)、「早期手術して視力改善させるってのはどうでしょう?」と伺うと、「よほどでない限り目の矯正はメガネがベスト。眼球触りたくない医者って結構多いんです」だって。

手術用のメスが目前にというホラー映画的恐怖に対し、我輩金持ちならば全身麻酔で手術をと常々思っていたところ、目からウロコだったのはその方いわく、「人間の目って寝てるとき白目むいてるんですよ。みたことあるでしょ?」(そんなんわざわざみませんでしょ?)
「だから全身麻酔してしまうと白目になるから手術できないんです」
う〜む、知らんかった。納得。

・・・愛する人と別れる方法発見。
彼女熟睡中、まぶた開けてみよう。百年の恋もさめるやろ。

4.17tue.
★目の映画

昨日の話で思い出したのが、録画の洋画2作品。
全身麻酔受ける患者は2100万人。覚醒後なんの記憶も残らないとか。
が不幸にも、約3万人が眠りにつくことができず、“術中覚醒”といわれる状態になるという。
肉体は完全にマヒして叫ぶこともできない。
でも彼らは目覚めているのだ・・・というシュチュエーションのもとつくられたアメリカ映画のスリラー「アウェイク(覚醒)」
主人公は恐怖の“術中覚醒”のもと衝撃的な事実を知る。この展開は意外です。評価4/5。

もう一本は、スペインのスリラー「ロスト・アイズ」
盲目の姉が謎の自殺。
双子の妹も姉と同じく、失明に至る進行性の病を患っている。
妹が姉の死の謎に迫りつつも、次第に失われてゆく視力。
そこに迫る魔手!
その失明しつつの描写とホラー映画かと当初思わせたほどの演出がサスペンスを盛り上げ、劇中、ヒロインが盲目となった瞬間、画面も真っ暗に。

それで思い出したのが、全盲役のオードリ・ヘップバーン晩年の傑作スリラー「暗くなるまで待って」(いい題。この時代の洋画)
半地下のヒロインの家にアラン・アーキン演ずる殺し屋(迫力満点)が訪れるラスト、ヒロインが家中の電燈を壊してゆく。部屋が真っ暗になり殺し屋とヒロインの世界が対等となった瞬間、映画館内の非常灯も消され場内真っ暗に。これはすごい演出だった。
が、ヒロインが壊し忘れたライトがひとつ!さて、なんでしょう?
評価4/5。「暗くなるまで待って」は5/5。

※アラン・アーキンの次回作「愛すれど心さみしく」では孤独な聾唖者役で、若い娘のために静かに死んでゆくという真逆の役。名優である。

4.18wed.
★生レバー

前述の元眼科医(現内科医)さん再来店。
墨丸クラブ入会され、会員855号に。

前記「術中覚醒」映画の話をお客サン方に紹介すると、「そんなんホンマにあるんかいな?嘘やでぇ」といわれ続けてたので聞いてみた。
で、確かにその症例あるとか。
ただ「映画の内容のような事細かな記憶はないはずです」って。

4月初旬、墨丸会員541号テラ吉くんと深夜、焼肉をというよりこの6月にこの世から消え去る「レバ刺し」食しに我孫子の「牛虎」に。
が、すでにその日のそれは売り切れ!

しかし、本日の産経新聞にかすかな希望の記事が・・・。
題して「レバ刺し禁止撤回できる?」

禁止の理由は、肝臓内部のO157など腸管出血性大腸菌を殺菌する手段が見つからなかったためだが、最近、塩素系消毒薬による殺菌を厚生省が確認中で、5月末までに有効性を明らかにするとか。
もうひとつの方法が、食品添加物(カルシュウム製剤)による殺菌。
これはO157に対する除菌効果は確認済み、という記事。

厚生省では、安全性を確保できるならば「生レバー禁止」手続き中でも改めて規制の是非を再検討する、というのだが、不思議なのは、複数の企業から殺菌方法の提案あるなか全肉連では消毒薬以外の実験結果は考えていない、という点。なんで?

ま、いつでも食べられるかもと思うと人間不思議なもので、そんなに食べたくなくなってきた・・・。

4.19thu.
★休日の過ごし方

1ヶ月ぶりの休日。
この日は特に予定もなく、前日まで休むか否か迷っていた。
でも昼過ぎに目覚め、「本日はヒマな月曜につづくヒマな木曜日。かつヒマな第三週。かつ墨丸定説の「魔の19日」(最もヒマなのがこの19日)と三拍子そろってる」わけで、「休んだほうがマシか・・・」

で、暖かくなればとかねてより思っていた阿倍野区松虫方面に、ふらり散策。
かつて、阿倍野松虫の聖愛幼稚園、丸山小学校に通っていた我輩、丸山小学校卒のお客サンから「小学校、建替えされてますよ」と聞きおよび、目と鼻の先の松虫へ一度訪れてみたいと思っていたわけで。

午後1時、カメラだけ携えて出発。
天王寺から懐かしのチンチン電車でふた駅さきの松虫に。
駅とその周辺はそう変化はしてはいなかったけれど、かつての我が家(公務員宿舎)あった松虫中学付近に至る道はこんなにも狭くかつ距離も短かった!?

両脇の家々も2〜3箇所のぞきすべて建て変わってい、片側は広大な野原、片側は空襲跡の瓦礫のコンクリート散乱の空き地だったのももちろんなく、かつての平屋の住まいは二階建て民間住宅群に変貌。
家の前にあった広々とした畑も(立ち入り禁止ながら子供の頃はやはり立ち入っては遊んでては怒られ、一本だけあった桑の木から葉をとり蚕を育てたこともあった)、住宅地に変貌。

ほぼ変わらぬのは近所の聖天山公園。
が、聖天山山頂の(本日初めて「山頂」立て札発見し、「ああ、こんなちっぽけな丘が山やったんや」)そこにあったお堀も埋め立てられていた。

小学校どころか幼稚園も建替えられて見る影もない。
系列のキリスト教短大敷地の広大な芝生にポツンと建つ外人宣教師の住まいであった洋館のそれもなく(当時その場所はアメリカそのものだった)、まさにデラシネ(故郷喪失者。根無し草)の気分・・・。

あの路地、この路地散策してみたかったけれど、そのすべてを歩きつくす体力は子供の頃のようにはもうなく、今度は自転車で来てみようかと引き返す。

あまりにあっけなく終わったその散策、まだ陽が高い午後三時。
時間つぶしに阿倍野ベルタ(3月末で閉店の、しんかなCITYよりもひどすぎるシャッター街)一階のパチンコ屋に入る。パチンコ屋など何十年かぶり。

パチンコ台前にすると遊び方などもうぜんぜん分からず、店員に聞くも騒音激しすぎ半分も聞き取れず、千円投入してすぐ負け、一円パチンコ台へ。
と、さきほどの店員やってき、「カード忘れてますよ」
千円いれて玉は五百円分しか出ないとかで残金五百円分のカードを取り忘れてたらしい。すごい時代だ・・・。

その台で大箱一杯半ほど玉が貯まったとき、隣席に人が・・・
「うむ、この見覚えある帽子の方は、店のお客の墨丸会員850号きょうちゃん?まっさかなぁ」と、その方みて目があった。
なんと、お客のニューハーフのなつきさんだった。
なんでこんなとこで!と思わず、相手が男ゆえハグしてしまった。
その体の感触、やはり男やった・・・。

結局大箱一箱お金に換えても千五百円也。たった。
でも、もうけた・・・と思いきや、4円台と1円台あわせて二千円つぎ込んでいたのだった。アホくさ。
かつ、むかしはアホでもできたパチンコなのに、最後まで操作方法一部不明のままやった。アホか。

いまだ午後4時。
阿倍野ルシアス地下の居酒屋「恵比寿屋」へ。
昼酒飲まぬ我輩だが、地下ゆえその観念薄れ・・・。

恵比寿屋出てようやく夕暮れ時。ほろ酔い気分。
はるか昔に堺の飲み屋で知り合った板前さんが阿倍野で働いていたのを思い出し、天王寺駅北口相模屋ビル(青春時代、このビルのお好み焼き屋がバイト先だったが、いまは「吾作どん」に変貌)近くの炉端「新力」へ。店内見渡してもその板前さんはもういなかった。
・・・酔いが醒めて思い出した。板前の林さんはとっくに辞めて独立してたんだった。アホや・・・。

ほろ酔い+αで、我孫子帰着。
先日、お客のフユキさんに教えていただいた居酒屋へでもと歩きつつ時計みるとまだ7時前。
「あ、やっぱり店開けよか・・・」とUターンした途端、お客のT嬢に出くわしてしまった。
最近少々会いたくない方である。失礼。
いや、失礼なことさんざんこちらがされているゆえこれは失礼ではないか?
で、気づかぬふりして再度Uターン。
行くつもりだった居酒屋「ゆうひめ」に。
と、その彼女も店に・・・。

女性蔑視主義者の我輩はお客にでも平気でいう。
「席、離れて座ってや」
でも、横に座られる。
「ママさん、この人と別勘定やで」
こういっても動じない性格ゆえ共に飲みたくない・・・。

しばらくするとその店教えてくれたフユキさんご入店。
ニューハーフ、T嬢と、えらく偶然重なる日だ。
で、零時頃まで飲み続け酔っ払ってしまった我輩、三人分支払ってしまった・・・。アホや。
そのあとさらに3人でバーへと繰り出し、フユキさんと「得正」で各自カレーライスとカレーうどん&ビール。
さらに「ラウンジに行きましょう!」と誘惑するフユキさん振り切って、というよりもうすっからかんだったゆえ、帰店。
泥酔、爆睡す。

結局この日、かさばり邪魔極まりなかったカメラで撮ったのは、聖天山とフユキさんの二枚だけやった・・・。
・・・今度は夕刻、松虫駅前で飲んでみよう!幼馴染の消息聞けるかも。

4,20fri.
★「今夜の本!」

このコーナー、久しぶり。
先月のホームページ無更新と同様、読書も遅々として進まずのスランプ気味ゆえ。
「遅々」の一因は昨年、作家北杜夫死去の記事で代表作は「楡家の人々」と知り、我輩未読に気づいた旨お客さんと話していて、すると墨丸会員541号テラ吉くん早速購入。読後我輩に貸してくれたのだったが・・・

三部作の新潮文庫。
面白くないわけではない。
明治、大正、昭和にまたがる楡脳病院一族の盛衰が描かれてい、こんな大河小説は好みのはずが、毎夜毎夜数行しか読み進められず、読了の本日まで一ヶ月は要したか。

後半でその理由判明。
登場人物すべてが俗人(くだらない人物)であり凡庸(とりえのない平凡人)で、登場人物に対する思い入れが一切芽生えなかったのだ(ま、解説ではその点が生き生きと描き出され云々と絶賛されてはいたけれど)
小説ぐらい現実忘れさせてくれよ、で評価3/3。

以下、正月以降の読破本。
日にちたちすぎ内容うろ覚えゆえ評価のみ。
かつ、それぞれ低評価なのにも読書意欲減退の一因か。

「耳をふさいで夜を走る」石持浅海。徳間文庫。2/5
「殺人鬼フジコの衝動」真梨幸子。徳間文庫。3/5
「二流小説家」デイビッド・ゴードン。早川書房。2/5(ミステリー書評で絶賛ながらです)

4.21sat.
★向田邦子さん

一時、向田邦子さんの著書にはまったことがあった。
彼女の作品を現代風にアレンジしてのWOWOWドラマ4篇、男女の愛を描いた「イノセント」放映。
新鮮かつ見ごたえあり。再放送は録画予定。お貸しします。
その最終回「愛という字」から、久方ぶりの「今夜の名言!」

「知ってます?愛っていう字は、心がせつなくつまって、足がおぼつかない様子を表してるって。喜びよりも悲しみを与えるものだって」

なるほど・・・で、せつなくつづく。

「墨丸氏の優雅な一週間」つづく

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