259「アゴ女の恐怖」

11.6.tue./2012

★月イチの休み

10月のたった一度の店休日は大雨予報下の17日(水)でした(大雨やから休んでんけど)

19時頃、小雨のなか店を出て我孫子筋で信号待ちしてると、突如の暴風雨!
行きつけの居酒屋「諒款」にたどり着いたころには下着までぐっしょり。
諒款のお母さん、乾いたタオル出してくれてしばらく呑んでいたけれど、どうにも不快で我慢しきれなくなり、小雨になったのを見計らって「お母さん、着替えてくるわ」

ズブズブのスニーカーも履き替えさっぱりして居酒屋に戻ると、当初からカウンター端でいらした女性近寄ってき、「墨丸のマスター?わたし十数年前長居のお店に伺ってたんですよ」

その美しき女性、結婚を機に最近我孫子に越してきたとか。
そんな方が声かけてくれたなら雨で冷えびえの心も体も暖まるはずなのに、幸せそうにダンナさんといらしてて、我輩といえばせっかくの休みなのに一人酒。わびしくなっちゃって、しばらくして退散・・・。

いまだ雨模様ゆえ遠出する気力なく、先月の休みに初めて立ち寄った近所の居酒屋「結」に。
従業員のユウジくんと雑談しつつ22時頃にはもう酔っ払って、ようやくたどり着いた店のベッドに倒れこみながら、「いまから寝りゃ明日は早くから起きれて有意義な一日送れるやろ・・・」と無理やりのプラス思考抱きつつあっという間に眠り込み・・・。

午前零時ごろ店の電話鳴り響き・・・でも「今日は休みやぞ〜」と出る気なし。
すると携帯鳴り始め・・・女性からの電話やったらええのになぁと思いつつ電話に出ると「マスター、大丈夫ですかぁ?店の電話出れへんからどないしたんかと思って」と、これは居酒屋「きた越」の大将、だった。
大将というからには男であって・・・ま、男でも「きた越」さんなら許せるか。
大将いわく、我輩のアドバイス受け入れ、ランチやめて夜遅くまで営業するようになったゆえ飲みに来ないか、とのこと。

で、雨もあがったようなので再度外出。
酒席の付き合いは悲しいかな、よすぎるのだよ我輩。
ああ、これで明日も有意義な一日じゃなくなるわ、と思いつつ零時閉店の沖縄バー「ぐるぐる」マスター誘おうと店前まで行くとまだ営業中。
で・・・みたび一人で「きた越」で飲みつづけましてん。
あ、帰りにマグロ専門店とやらで焼酎とカルビ丼も食したんやったわ。
で、翌日はもうまったく有意義ではなくなったのでした。

★そしての「アゴ女」

墨丸は平均月一度の店休みゆえ、ストレス解消に日曜日は「早閉まい可」に。
でも28日の日曜は午前4時45分まで営業。
で、翌月曜はストレス溜まりすぎていたのか、迷いつつも午前零時閉店。
前述「きた越」にまた向かいました。
途中、これも前述「ぐるぐる」マスターに「飲みに行かない?」とメールして。

この夜、一緒になったぐるぐるマスターよりちょっと衝撃的な話が・・・。
沖縄久米島出身の彼、墨丸のすぐ近所に住んでいるとか(「ぐるぐる」の近所が住まいと思い込んでしまってた)
で、「なんでもっと早く墨丸にけえへんだん?」
「・・・怖かったんです」
「は?なにが?」
「墨丸マスターが・・・うちに来てたお客サンにマスターの悪口ばっかり聞かされてて」
「は?だれ?男?女?」
「女の人、40歳くらいの」
「だれやろ?」
ぐるぐるいわく「アゴのでっかい背の異常に高い女の人」

あぁ、思い出した!
数年前まで、お酒飲めずして夕刻にソフトドリンクを何度か飲みにいらしてバッタリ来なくなり気にかけてた方だ。いま思えば気にかけてたのがアホらしい。

ぐるぐるいわく「墨丸さんの近所に住んでるって言ったら、あの店には行かんほうがいいって。でもうちのお客サンに墨丸さんに初めて連れてもらって全然ウワサとちゃうやんって思ったんです」

聞くところによるとそのアゴ女、「ぐるぐる」に来なくなったとたん他の店で同様にぐるぐるマスターの悪口を言いふらしていたとか。
そういうことをあちこちでしてるらしく、そのぐるぐるさんが昼間偶然その女性に路上で出くわした。出会ったその女性にそのこと問い詰めると「すみません、ウソでした」と。
わしも出会いたいわ!

我輩も、お酒飲めずとも親切に応対していたはずなのに、こういう理解しきれぬ人が世の中にはやはりいるんだと再度思い知った次第。
「再度」という、とあるバーのマスターについてここに詳細書けば、うちの店もうちの常連さんも汚れるような気がして記さず(面白いハナシなんだけどなぁ。ただ貸したモノは返して欲しい。あ、彼の手垢ついてると思うと気持ち悪いか。いらんわ)
後述「スイッチ」登場人物は、普通じゃないけど愛すべき人々の物語です。

★忘年会

それでこの夜、決定!
今年の忘年会は、久々に前述「きた越」にて開催いたします。

12月30日(日)19時から2時間飲み放題&海鮮鍋コースで、お一人4千円(21時以降は実費)
毎年の会費三千五百円で交渉しましたが・・・ま、以前より豪華にしてくれるようお願いしました。

住所は、我孫子3−11−23。電話:6606ー1536。
JR我孫子町駅東側。東方面からではスーパー玉出通り過ぎての旧線路前左折。
参加希望者は墨丸まで。第1回〆切は12月15日。
墨丸は31日まで営業。
お正月は年に一度の連休で〜す。さみし〜い連休です。

★ある反日

WOWOWで米映画「5デイズ」をみました。
08年、民族紛争下のグルジアにロシアが軍事介入。
ロシアは欧米各国の非難を避けるため傭兵・民兵主体の軍で侵攻。
その5日間の戦闘で一般市民が虐殺されるなか、北京オリンピックと時期重なったため世界に注視されることもなく、弱小国グルジアは孤立状態に陥って・・・。

監督が「ダイ・ハード2」のレニー・ハーリン監督ゆえか、主人公「危機一髪なれど助け舟」的場面多々ありで少々興を醒まされたけれど、評価4/5。
この種の作品、カンボジア内戦の「キリングフィールド」(5/5)、中国のチベット侵攻「セブンイヤーズ・イン・チベット」(4/5)、コソボ紛争の「セイヴィア」(5/5)、ルワンダ内戦の「ホテル・ルワンダ」(5/5)、ソマリア内戦の「ブラックホークダウン」(4/5)など、新聞紙面でしか知ることのできなかったこれら状況を映画でその一端でも学べるということは世界情勢音痴の我輩にとって僥倖。

その音痴の我輩でも、隣国の「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」し護憲唱える社民党や、「友愛」などと何を信じてかの民主党左派、中国人が我が国の新聞?と思ったほどの朝日、毎日新聞社など売国奴としか思えず。

いつでしたかその朝日新聞に、長野県のとある村長が村議会で国旗に一礼しないことでその村長「日本は誇りに思える国にほど遠いゆえに」と自信満々に述べ、かつその村長賛美の記事が掲載されていました。
19人ものノーベル賞受賞者を輩出し、近隣諸国にくらべ今は他国に侵攻もせず、規律・礼儀正しく清潔、安全かつ民主的国家で、かつてはアジアから白人を駆逐した唯一のこの国を誇りに思えぬのならどこの国民ならば誇りに思えるのかしら。そんな恥ずべき日本国の税金給料もらうなよと思うんですけど・・・。

★「今夜の本!」

今回一押しは、さとうさくら「スイッチ」(宝島社文庫)
以前紹介した「カフーを待ちわびて」は第一回日本ラブストーリー大賞受賞作でしたが、その賞の審査員絶賛賞受賞作です。

主人公は26歳、フリーター、処女。
短大を首席で卒業しながらも協調性のなさ、愛想のなさから就職も友人も恋人もできず、バイトは短期間でクビ・・・の、その「角度によっては美人に見える」(こういう表現いいなぁ)彼女の復活劇。

ラブストーリーというからにはラスト、劇的な展開あり?でしたけれど、彼女を取り巻く少々普通じゃない人々により(これら人間描写が読ませます)ささやかな愛と友情にめざめてゆく結末も現実的でコレもありかもと。評価おまけの5/5。

辻村深月「ロードムービー」「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」(講談社文庫)は、4/5と3/5。
多島斗志之「不思議島」(創元推理文庫)3/5。

★「墨丸会員の動向!」

新会員868号「ハジメくん」は、A型の市大生さん。
「先輩(古都散策サークル)の紹介です。市大で日本史やってます」
(墨丸:お若いのにシングルモルトの選択眼がすばらしい!)

「アゴ女の恐怖」完

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