252「リサイクル店で」

12.28fri/2012

★安物買いの銭失い

明日は真冬なみという気象予報がでた日、ならば本日にと寒さに弱い我輩(夏にも弱い)、堺・蔵前まで自転車での仕入れ行。

ついでに行きつけのリサイクル店に。
うむ、クリスマスまでのバーゲン中ではないですか。
今年の「空き巣事件」(243参照)で私物の入ったバックも盗まれ、確か小銭入れもその中だったかと。で、店内の財布コーナーみてみると全品20%オフ。
デザイン気に入った野村修栄手作りの革細工というそれを新品1584円で購入。

精算終え、せっかくの遠出ゆえと店内見てまわると、我輩好みのデザインの布製ウエストポーチ新品が980円也。ただしこれは値引きなし。加えてただしの「こんなの使えへんやろけど・・・」
これ買って千円超えると1ポイント貯まるゆえ、あと一点なにかないかと半額バーゲン衣類コーナー見てみると、「おお、こんなん残ってる!」

FILAのスポーツウェア上下750円。VALENTINОのシャツ250円。LANCELの半袖シャツ1980円。この三点のデザインも気に入って・・・革のコート2980円も安いけれど、ほとんど帰らぬ遠方自宅にはその手の衣類はある。かつ革製品は重たいしなぁと、falchi new york のフード付き半コート1250円の方に目がいって・・・以上5点、新品のようなので追加の購入。

さて、これらの原価って?
サラリーマン辞めた知人がリサイクル店にスーツ類大量に持ち込んで、一点10円単位だったとか。そやろなぁ。

さぁて、商品持ち帰って気づきました。
あ〜、盗まれたのは小銭入れではなく、カード入れやった。
あ〜、上着МサイズのFILAのパンツはSサイズやった。
安物買いの銭失い・・・。

先月は我孫子のブランド専門リサイクル店で、イタリア製中古ジャケット1512円(これは値打ちもの)、盗まれたバッグの代わりにとバーバリーの新品セカンドバッグ4200円(これはまぁまぁか)、これでやめとけばよかったのに三点購入で20%オフの広告見てしまい、バッグと共に盗まれた長財布(いままで三度失くして戻ってきたという奇跡の代物だったのに)の代わりにとSTОМAC新品財布を5040円で・・・。

で、この財布が値段含め、使い勝手の悪さから即後悔の品に・・・後悔の品がいちばん高かったわけだ。
かつ、自炊自活の生活ゆえ帰らぬ自宅に衣類あるものの春夏秋冬あらたに買い足さねばならぬという不条理極まりないこの別居生活。
はたまたかつ、盗難被害のモノの補充品にこうして金を使ってるわけで、思うに得したというよりもバカバカしい買い物の日々でありました。

★「今夜の本!」

「最近、本の紹介してませんねぇ」とお客さんに。
夜毎、といっても朝方近く仕事終え、夜食とりつつ録画番組みつづけ、眠気でもうストーリーに追いつけなくなった段階で簡易ベッドに。で、横たわって本のページを開くという繰り返し。

もちろん酔いと睡魔で数行ないしは1、2ページ目を通してはバタンキュウの昨今。ゆえに昨夜読んだ内容も、完全読後のあとも、もううろ覚え。
かつそんな夢うつつでの読書ゆえか、夢の中で関係ない物語展開を夢見てしまって翌日読書に混乱も生じ・・・。
そんなわけで本の紹介などできるはずもなかったわけ。

そうしたなか非常に残念なのが、「この警察小説がすごい!」ランキング1位に輝いた連作短編集「第三の時効」(横山秀夫。集英社文庫)

同名ドラマ、個性派俳優の段田安則が県警捜査一課の冷酷とも言える班長演ずるそれをたまたまみ、段田さんふくめての登場人物がまことにリアルかつ個性豊かに描かれ、人間ドラマとしても見ごたえあり。
この短編集はドラマシリーズ化されてたらしく、我輩が観たのは残念ながら最終章原作分のみ。

その輝ける第1位の「第三の時効」、ちなみに私のオススメを「この警察小説」ランキングに当てはめると、逢坂剛「百舌の叫ぶ夜」は2位、大沢在昌「新宿鮫」4位、「新宿鮫 毒猿」8位ゆえ、きちんと読めば「すごい!」はずなのに、いかんせん前記状況でその良さ充分味わえず・・・で、シラフ時に読もうと最終章のみ読み残して今に至っております。

似たようなお話で、「ストロベリーナイト」や「ジウ」(これは19位)の誉田哲也さんの作品に一時はまったことがあり、久しぶりに手にしたのが彼の「ヒトリシズカ」(双葉文庫)。この作品も11月にWOWOWで連続ドラマ化されてまして・・・。

殺人現場に居合わせた一人の女子中学生がなぜか失踪。
その後の、彼女シズカの十数年におよぶ逃避行と犯罪関与を時代ごとに描いている。ドラマ「第三の時効」同様、見ごたえ充分な、これは傑作。監督は「愛を乞う人」の平山秀幸。

登場人物で有名な俳優としては岸部一徳さんぐらいで、個性的かつ演技派の、通常ドラマでは脇役の俳優陣が各章の主人公を演じリアル感もたっぷり。
ドラマで一箇所納得できぬシーンあり原作で確認をと読んだのですが(結局不明なまま)、ドラマの人物造形の方が格段に素晴らしく(特に第2章「蛍蜘蛛」)、再放送時は録画保存を決意。

「甘い女」(R・М・クリッヒ。創元推理文庫)アンソニー賞受賞作。
善人を装うベビーシッターとその家の主人が共謀し、彼らを信頼しきっている妻を財産目当てでの殺害を企てる。「よくある話やなぁ」と出版年みてみると1990年。20年も経つとこんなにも古臭く感じられるものか、で評価3/5。

「入らずの森」(宇佐美まこと。祥伝社文庫)
四国山中の落ち武者部落との言い伝えのある村を舞台にしたダークファンタジー。
農家の屋根裏で電気配線の手伝いをしていた少年が屋根裏の隙間からみたのは、真新しい部屋でお手玉をする幼女。はて、この家にはそんな子はいないはずとその部屋をみにゆくと、古ぼけた誰もいない部屋・・・ってあたりはゾクゾク。が、過去の人々の怨念を受け継いだアメーバーが人を狂わせるという展開には現実味感じず、3/5。

と、そんな低調な読書の最後に今回唯一のオススメ本、登場!
午前5時すぎ、いつものように文庫本手に簡易ベットにもぐりこみ、読み始めたのは「追撃の森」(文春文庫)
宣伝文句は、「二人の女vs二人の殺し屋。夜明けまでの死闘。国際スリラー作家協会最優秀長編賞受賞の超緊迫サスペンス」。面白そうでしょ?

作者はジェフリー・ディーヴァー。
好きな作家です。
我輩、絶対読みたくない推理小説部門で「安楽椅子探偵」モノがあります。
椅子に座ったまま犯行現場に赴くこともせず事件を推理する類で、読まず嫌いながら「退屈そ〜」で。
しかし、たまたま手にした彼の「ボーン・コレクター」には度肝を抜かれました。
全身麻痺でベッドに横たわったままの元刑事が主人公。
なのに「超緊迫サスペンス」(映画化作品は駄作)。同様に筆跡鑑定だけで犯人を追い詰める「悪魔の涙」とともにまさにジェットコースターノベルだったのです。
けれど、先に述べた春夏秋冬の衣服同様、自宅書庫には彼の未読作品が何冊かあるはず。ゆえに重複買い避け最近手にしていなかったのです。が、この作品、新刊ゆえ久方ぶりに購入。

人里離れた湖畔の別荘から田舎町の警察にかかってきた電話。
「こちら・・・」だけで途切れたその通報に、念のためにと一人の女性保安官補が派遣される。
彼女が目にしたのは夫婦の射殺死体。そして二人の殺し屋。唯一の生存者の若き女性と保安官補は真夜中の森の奥深くへと逃避行を余儀なくされ・・・。

この夜はそんなに酔ってなく、午前6時からの朝風呂で気分も一新させ読み進んでの残り数ページ、読むのがもったいない!とあとがきに目を転じてしまった・・・そこで解説者いわく「別の結末を読んでみたい」と。
うむ、残り数ページでまだどんでん返しがあるのか、すごいではないか。

・・・あ、なかった。
解説は全然別の意味合いだった。
このいらぬ解説読まねば評価5/5だったかもで、4/5。
けれど久方ぶりにハマれる翻訳小説でした。

で、ディーヴァーの本、店の本棚に何かなかったかとチェック。
あ、あった!
ベルリンオリンピック開催にまぎれ、戦争回避のためナチス要人暗殺に赴く一人のアメリカ人の物語「獣たちの庭園」が。
で、本棚の隅に目を転ずると、あ、あ、もう1冊同じ本が・・・。
重複買い、まぬがれてはいなかったのだ・・・。

★「お詫びとお知らせ」

今回は年賀状お出ししていません。
ま、今年の12月、年末としては初めてなほど異常にヒマ(酒屋さんも弱ってるほど)、かつ風邪で二日間も臨時休業。ゆえに年賀状製作の気力も予算もなく。
で、来年より年賀状の代わりといってはなんですが、会員の方々に特典付き「バースディカード」送付を復活させることにしました。乞うご期待、そして良いお年を!

28日は我輩の誕生日でした。おめでと・・・。
お客サン方から、メールでのお祝いの言葉、チーズケーキ、新品に近い布団乾燥機と掃除機などいただき、7千円の商品券くれるという方もいらっしゃったけれど、これは「もったいないから自分で使い」と丁重にお断り。
あ〜あ、血の繋がっていない方々はなんと優しいんだろ・・・。

「リサイクル店で」完

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