292「ダラダラ」

4.23thu/2015

★3月末から4月中旬にかけて、ダ〜ラダラ・・・

酒屋さんいわく、「選挙のときはなぜか酒の注文が激減します」
その「なぜか」のせいなのか、3月中旬からヒマ日がつづき、おかげで閉店後、軍資金不足で飲みに出ることもできずして夜明け前にはもう眠りにつくという「健康的」な日々に。

となると昼前にはや目覚めてしまうわけで、本来ならば「さぁ、し残した厨房の整理整頓完遂するぞ〜!」(今まで何度か話題にした、年末から持ち越しの件)のはずなんだけれど、これも「なぜか」なぁ〜んにもやる気おこらずしていまだ手付かず。
「不健康」にも簡易ベッドに横たわったままダラダラと新聞広げてはうたた寝、手近の文庫本手に取ってはうたた寝の繰り返し(異常に寝過ぎてます)
そ〜して開店時刻迎えてしまって、それでも「ああ、もう仕事休んでこのまま横たわっていたい・・・でも過酷な口座引き落としが待っている」と仕方なく起きだし開店してもヒマ!というダラダラ生活が3月末からず〜っと・・・(ヒマ日は中旬から。ダラはその影響波及し下旬から、念のため)

飲みに行けぬゆえ「おつかれさま」なぁ〜んてウソでもいいから言ってくれたり慰めてくれたりの人もいず・・・その役目、我輩がお客に言うばかりなり。本来なら我が妻リ・フジンぐらいはまず我にのはずなのに、その彼女自体がこれまた我が足を引っ張ってるという目を背けたくなるような現実もまさに理不尽也。こんな日々続くとさすが楽天O型でも少々落ち込むのであって・・・。

もしかして、「24時間闘えますか!?」の健康ドリンクCM世代ゆえ、営業中働けぬ、ヒマさが原因ですべてにやる気を失ってる?
いや、これは死期の迫った老猫的状況かもしれぬ(我輩トラ年ゆえ。年老いたライオンとでもいいたいけれど、それはおこがましい)

いやいや、いま気づいた!
「な〜にもすることない」といったかつてのヒマ持て余していた青春時代懐かしむことあるけれど、オフ中の「せねばならぬ・・・」意識のまま時を過ごすより、オフはオフなんだからダラダラでいいのではないか?サラリーマン時代もそうであったではないか、飲みに行っても仕事の話などしない割り切り人間であったではないか?
・・・そうだ、勤務中のヒマ時間に片付け作業すればいいんじゃないか!と今ふと気づいて死期が遠のいたような気が・・・ああ、O型であるなぁ。

そうは問屋が卸さなかった・・・。
我輩は24時間、この13坪の店内で生息してるのだった・・・。
仕事ムード満杯のこの狭き牢獄のごとし空間で、だ。
雨の日など一歩も外に出ることさえないここ、ということは、いやがおうにも「せねばならぬ」こと目に入ってイヤでも意識がそちらに。でもそれに対処できず・・・やっぱり、堂々巡りの無限地獄。

そんなおり、夏のシーズン前にポッキリ3万円で三泊四日沖縄リゾートホテル宿、航空券・レンタカー付き格安旅行プラン広告を目にしてしまった。
ふと「ストレス解消に行っちゃえば!」・・・でもすぐに手近の温泉旅館一泊が限度・現実的と意識が飛んでしまってた・・・。

※むむ、「ダラダラ」の語源って?
先日も「カツゼツ」の「カツ」は「活」か否か?と愛用の講談社版和英併用実用辞典を、さらに電子辞書の広辞苑チェックしても、なんと記載されていなかった!
で、お客さんがスマホで調べると、なぜか辞書には載っていない言葉との注釈付きで「滑舌」でしたけど。なんで辞書にはない?

そんな日々ゆえ、「出来事」にも巡り合わずして前回は「小特集 一気読み!」なんてことでこのページ埋めてました。で、今回も・・・(その割に前段長くなってしまったけど)

★「今夜の本!」

「解錠師」(スティーヴ・ハミルトン/ハヤカワ文庫)
ある出来事から言葉を失った少年マイク。孤独な彼は古い錠前の構造に魅せられたのを発端にどんな鍵でも開けられるという才能を開花させていく。しかしその技能に目をつけた犯罪組織が彼をいやおうなしに裏社会に引き込んでいき・・・。
「このミステリーがすごい!13年度ベスト1」はじめ、世界のミステリー賞総なめの作品。かつ青春小説、恋愛小説そして犯罪小説が融合した大長編です。
う〜む、文庫600ページ近い大作過ぎたのか、キリッとした盛り上がり感がもっと欲しかった、というのはゼイタク?
いやいや、大長編で終始キリッとしていたかと今思い浮かぶジャック・ヒギンズ「鷲は舞い降りた」、アリステア・マクリーン「女王陛下のユリシーズ号」、スティーブン・キング「呪われた町」などの傑作があるではないか?また、ラストまで明かされぬ言葉を失った「ある出来事」にも期待しすぎて、評価3/5。

「この胸いっぱいの愛を」(梶尾真治/小学館文庫)
羽田空港からの門司行き224航空便に乗り合わせた乗客が降り立った門司。そこは20年前の、なぜか1986年の町並みだった・・・。
あいかわらずこんなテーマは我輩好み。
1986年という年にある人生の曲がり角を経験している数人の男女それぞれがこれを機にその過去に再び向き合い是正しようとする展開は面白く読ませるんだけれど・・・ま、この手の作品に深み求めても無理か?
いや、佐藤正午の「Y」やケン・グリムウッド「リプレイ」など名作もあるではないか?で、3/5。
伊藤英明主演で映画化されたそうです。でも伊藤さんって生理的にキライな方で、映画作品には触手動かず。で、「深み」求めて・・・

「犯罪小説家」(雫井脩介/双葉文庫)
新進作家のベストセラー小説の映画化企画が持ち上がる。監督・脚本・主演に名乗りを上げた奇才の脚本家は、主催者の自殺で閉鎖された自殺系サイトの会での出来事をなぜか映画化に絡めようとして・・・「その企み、恐怖は予測不可能!」・・・。
秀作「犯人に告ぐ」「火の粉」の作者かつ上記の宣伝文句で大いに期待。
脚本家の依頼で自殺系サイトの会メンバーを調査するヒロインが森の奥深くに立ち入ってゆく後半の描写および真実判明のラストはゾクゾク。けれど至る展開が少々冗漫かつ「深み」も感じ取れなかった。3/5。

「家鳴り」(篠田節子/新潮文庫)
「ありふれた日常の裏側で増殖し、出口を求めて蠢く幻想の行き着く果ては、戦慄の7編」・・・。
久方ぶりの篠田さん作品。
老人介護、不倫、会社倒産、家族崩壊など身近な問題にまつわる「怖さ」を描いた短篇集。
例えば、若き文部省役人が出向先の教育センターで育児放棄されている中学少女の勉強を親切心でみてやるのだが、次第にその幼い兄弟らが自宅に住み着き始め、少女との関係を疑った婚約者にも去られて蟻地獄へと陥っていく「やどかり」なんてのは読ませるんだけれども、1〜2編に感銘受けねば全体評価が下がるというマイナス面あるゆえ短篇集は好みではないわけで・・・3/5。

※今夜のオススメは、「この胸いっぱいの愛を」かな?

★「今夜の映画!」

昨年末に掲載の「新・今夜の映画!」は不評でした。
「紹介作品膨大すぎるわぁ」「評価低い作品なんか紹介せんでもええやん」ってなご意見で。で、前回以降に観て、印象に残った作品をご紹介。
題名後の評価、!!(傑作!)◎(オススメ!)○(損なし?)△(普通)×(駄作)

1「ザ・ドア 交差する世界」(2009/独)
主人公は妻子持ちの中年画家(精神病質的風貌で好きくないマッツ・ミケルセンです)。冒頭シーンで子供の呼ぶ声が聞こえる。
キャンバスに向かう手を止め二階窓から庭を見下ろすと幼い娘が「パパ、蝶々を一緒に採って」と。
男は時計に目をやり庭に出る。
まとわりつく娘に「あとで」と言いおいて道路隔てた向かいの家に向かう。
その家の女と関係を持っているのだ。
娘のズックの靴ひもがほどけている・・・。
娘はひとり蝶々を追う。
プールサイド。
ほどけた靴ひもを踏んで少女はプールに落ちる・・・。
事を終え自宅に戻った男はプールサイドの虫取り網を目にし、咄嗟にプールに飛び込む。
が、すでに娘は溺死していた・・・。
5年後の冬の夜、妻にも去られ失意のどん底の男は近所の林の奥の崖に古ぼけたドアを見つける。
そのドアを開けた洞窟の奥、反対側のドアの隙間から明るい陽光が射し込んでいる。
開けると日差し満ち溢れる同じ林だった。
そして、目の前の道路を横切って愛人の家に向かう自分の姿が。
その世界は5年前のあの日だった!

さぁ、もちろん男はプールに落ちた娘を助けるのです。
が、その世界には自分と同じ男が存在し、では自分はどうすれば?・・・という我輩好みの物語。◎

2「フローズン・ライター」(2012/加)
スランプ中の作家が廃業した精肉工場の、中からは開けられぬ冷凍室に閉じこもり、自らを追い込んで執筆を始めようとするのだが・・・。
精肉工場を舞台にした小説の内容と現実世界が交互に描かれふたつの物語が楽しめます。そしてのラスト、スランプ作家らしい意外な終わり方!◎

「新しき世界」(2013/韓国)
香港映画の傑作三部作「インファナル・アフェア」を彷彿とさせる、反日影響で最近避けてた韓国映画の佳作。
「インファナル」やそのリメイク版「ディパーテッド」は、警官がスパイとしてマフィアに潜入、マフィアも警察に警官として潜入させ互いに幹部にまでのぼりつめ、それぞれが相手スパイは誰かと探りあう緊迫感が凄かったけれど、本作は組織のNo.2にまでのし上がった潜入捜査官の苦悩を別の角度から描いており、おお、こういう結末もあったか!◎

「オール・イズ・ロスト 最後の手紙」(2013/米)
ヨットで単独航海中の男が遭難しての大海原でのサバイバル劇は、名優ロバート・レッドフォードの一人芝居かつセリフなしの異色作。
ようやく船舶航路まで漂流しつつ辿り着くも行き交う大型船舶は素通り。その絶望感がひしひしと。我輩だったら自死するやろの世界。船舶について無知ゆえ冒頭でコンテナに何かを結びつけたのはナニ?と気になって仕方がないことと、漂流談に目新しさが欠けるのが難点。○

「ある愛へと続く旅」(2012/イタリア・スペイン)
あの悲惨なボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の前後を舞台にした作品。
イタリア人のペネロペ・クルスはアメリカ人カメラマンと愛に満ちた生活を送っていたが、サラエボ滞在中勃発した紛争で明るい夫の性格が突如として変わってしまう。この辺りまでは平凡な展開。でもそれまでの生活のひとこまひとこまが後半で意味をなしていき、その果てに待ち受けていた悲痛なラストは、あの「灼熱の魂」(2010/カナダ)の衝撃ラストに匹敵!平和ボケした左派人種、観るべし!◎

「意外性」に関連して記すれば、時効で名乗りでた連続殺人犯が事件についての著書を出版しベストセラーに。一躍寵児となった著者に復讐しようとする遺族の人々と彼を追っていた担当刑事との確執ドラマは、これも意外な後半の展開で驚かされる「殺人の告白」(2012/韓国)は、◎

ついでに、その他作品一覧。

「ミッドナイトチェイス」○ 「ホワイトハウス・ダウン」○ 「インターセクション」△ 「ブラインドフィアー」△ 「パニックトレイン」△ 「ザ・イースト」△ 「セイフヘイブン」△ 「インファナル・デイル 野蛮な正義」△ 「キラートーナメント」△ 「コロニー5」△ 「パラサイトクリーチャーズ」△ 8「アザーズ 捕食者」△ 「あなたへ」× 「Xファイル」△ 「コール 緊急通報司令室」○ 「エンダーのゲーム」△ 「デアトロフ・インシデント」△ 「インシディアス2」△ 「スキンウォーカー・プロジェクト」× 「エージェント・ライアン」△ 「愛と哀しみの果て」× 「共謀者」○ 「グランドピアノ 狙われた黒鍵」△ 「テス」△ 「MAMA」△ 「ダブル・トリガー」○ 「キリングゲーム」○ 「ジャングル 不滅」× 「ラブリー・モリー」△ 「ハードパニッシャー」△ 「パトロール」× 「インベーダー・ミッション」△ 「テルマエ・ロマエ供廣 「リブ・アンド・ダイ」○ 「俺はまだ本気出してないだけ」○ 「マン・オブ・スティール」× 「犯人に告ぐ」○ 「ディパーテッド」○ 「おろしや国酔夢談」△ 「ルームメイト」×

★「今夜の名言!」

「たかが本で友人を失うのか」というと「友人を失うのは彼だ、僕じゃない」だとさ。

期待してみたアカデミー賞作品「愛と哀しみの果て」(1985/米)で、蔵書を返さなかった友人に関するセリフ。このセリフ覚えていたということはこの映画、昔みたんだろうなぁ・・・だから退屈だった?

またまた、ついでに・・・
期待の「ホワイトハウス・ダウン」は、同題材の「エンド・オブ・ホワイトハウス」を観ていたせいで評価ダウン。
高倉健遺作「あなたへ」なんて、健さんを画面に出してるだけの凡作と思うのだが・・・。
実話作「ディアトロフ・インシデント」で、ソ連のディアトロフ峠で男女9人が不可解な死を遂げた未解決「ディアトロフ峠事件」(1959年)を初めて知った。
今邑彩原作「ルームメイト」は、深田恭子、北川景子主演。学芸会ドラマ的で早送りでラストまで。で、「あれ?」と巻き戻し。原作と全く異なる展開でした!けど、学芸会・・・。

★「今夜の合言葉!」

「ダラダラ」
で、サービスドリンクorつきだしプレゼント。
 
「ダラダラ」完

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