320「閉店ご挨拶文前後のこと」

8.3tue/2016

★「(我が家に)呑みに行きたいんですけど〜」という、墨丸会員734号チャン氏からのメール。

でも、我が息子せいざぶろうが6月12日に挙式したものの、新居の関係で新婦との同居が11月中旬からに。で、単身赴任のような本人とその荷物等であいにく我が家に宿泊場所なく、7月22日(金)に我孫子苅田5丁目の居酒屋「呑(どん)」(鮮魚がおススメ!)にて呑むことに。

そんな呑み会のさなかの深夜、541号テラちゃんからメール。
「(我が家に)呑みに行きたいんですど〜」
偶然ですがな、相次いでの嬉しい依頼って!
皆さん、鍋パーティしましょ!宿泊部屋空きましたら改めて告知を!

★7月27日(水)、ようやく墨丸会員の皆さんに閉店ご挨拶文発送。我が発病から約1年後となりましたが。

しっかし残念ながら、懇意にさせていただいていた数人の方々がすでに転居先不明に。ボクちゃん、ニトリくん、チチカカさん、何処へ?
でも、長らく病床のN氏、すでに85歳のK氏などこの数年お会いしていなかった方々から相次いでお電話いただくという有難い一面も。
次回発送は「新店オープン!」告知だといいんだけど・・・。

★7月30日(土)、地元の盆踊りに。

人ごみ嫌いの我輩、盆踊りなんて幼少の頃、あの.144「高野山たどりつき隊物語」舞台の山村から麓の小学校での盆踊りでの疲れ果てた帰り、叔母さんに山道背負われ村に帰ってきたその夜以来のこと。
で、懐かしくって涙出そうになりました・・・。
ま、今回は町内会回覧板に付いてた抽選券の発表目当てで行ったんだけど・・・で、1等から4等まで計16本の、4等商品券に当選。

先日はコミニュニティ誌の懸賞付きアンケートに「ちょっとした意見メモ書いたら確率高しちゃう?」と投函。で、1等商品券ゲット!
こうしてこれら換金して呑み代稼ぐ貧乏浪人、落ち武者みたいな我輩、いま手元にある宝くじの束、当たってるような気がしてきて・・・。あ〜あ、虚し!

★「死ぬまで読めるか?!」

14「タッポーチョ 太平洋の奇跡」 ドン・ジョーンズ/祥伝社黄金文庫
15「あやし うらめし あなかなし」 浅田次郎/双葉文庫
16「奇術師」 クリストファー・プリースト/ハヤカワ文庫 
17「エンドロール」 鏑木蓮/ハヤカワ文庫 
18「ビクター少年の海」 マーク・チルドレス/新潮文庫
19「夫のカノジョ」 垣谷美雨/双葉文庫
20「ゴーン・ガール」上下 ギリアン・フリン/小学館文庫
21「クリーピー」前川裕/光文社文庫

14. 玉砕の島サイパンで日本軍と戦った元海兵隊員が「敵ながら天晴」と称賛した大場栄陸軍大尉らのタッポーチョ山でのゲリラ戦を描いた実録小説。
・・・読み始めての既視感。そう、かつて映画化作品観ていたのだった。50〜60年代のモノクロ戦争映画世代にとって今どきの若手俳優演ずる作品はどうもリアル感に乏しく、読書中にも主演の竹野内豊の現代的顔つきちらついてしまってのマイナス評価に。ただ、戦争をすべてにおいて否定し、たいていの国なら国民的英雄とされるような勇敢なかつての日本兵士たちが無視され認められていないことに敵国の兵士が憤りを抱き、昭和57年にまず日本で本書出版。その後、映画化のため英訳版をという経緯については、「う〜む」。さらに、いくら「英雄」賞賛のお国柄とはいえ、収容所の米軍看護婦までもが日本軍兵士と一夜を共にしたがったという記述など、これほどまで?と少々疑念も。アメリカ人ってアホなん? 3.5/5。

※ 木村拓哉が特攻兵だったか戦闘機乗りの役柄を演じた際に(未見)、あのままの長髪で出演。「自由闊達な風潮の海軍航空兵ならそんな髪型の兵士もいたかも」と擁護するような映画評目にしたときには、「アホちゃうか」。坊主頭でない軍人姿の戦争映画自体が今は多すぎて、俳優や監督も思ってるのかしらん、坊主にするほどの作品じゃないわって。いや、「映画」俳優が存在しなくなったせいかも。いまや「テレビ兼映画俳優」ですもの、髪伸ばすヒマもないわな。全編英語のドイツ軍人の米映画もなんだかなぁ。その点メル・ギブソン監督のマヤ語での「アポカリプト」やアラム語やラテン語での「パッション」なんて映画はそれだけでも凄かった。

15. 怪談短編集。当たり外れの少ない浅田さんの作品、本書も冒頭から引きこまれた。酒呑みの我輩好みなのは、お盆で馴染みの飲み屋が軒並み休業のなかで一軒だけ開いていた見知らぬ店。お盆の迎え火を手伝いましょうというその店の女主人を連れて自宅に帰ると・・・という作品「客人」はまさに「怪談」。恨めしいじゃなく、羨ましい・・・。4/5。

16と18。 20世紀初頭の天才奇術師ふたりの確執を描く、世界幻想文学大賞受賞の「奇術師」。第二次大戦の戦禍及ばぬアラバマ州の小さな湾に潜入したUボートと16歳の少年との闘いを描いた青春小説「ビクター少年の海」ともに、翻訳本を好きでない墨丸のお客さん方の「訳文がどうも・・・」という拒否反応、この二作で痛感。
さらに「奇術師」など、瞬間移動のマジックのネタがなんとありえぬSFの「電送」!かつ飛ばし読みのせいで衝撃の事実とやらも意味不明のままに(酒漬け脳みその読解力のなさかも。映画化作品「プレステージ」で不明解消予定)。ともに五百〜六百ページのこれら大書、「超訳」とまではいわないけれど「翻訳」プラス「小説」の体裁で出版してほしい?ともに1/5。

17. さわや書店選出年間ベスト作品文芸書第1位。
映画監督を夢見ていた主人公は今やダラダラとバイト生活を送る挫折の日々。が、ある独居老人の遺品整理中に8ミリフィルム を発見。その映像タッチに感銘を受け老人の謎の人生をドキュメンタリー映画化しようと過去を探り始めると・・・孤独死というものに対し、それは何の意味もないものではなく、エンディングは最悪でもそれまで多くの人と関わり時間を共有してきた事実は消えず、いうなれば一本の映画フィルム。エンディングがどんなものであれ、エンドロールには多くのキャストの名が連なり、最後には縁のあった人々に笑顔を浮かべて迎える人間になりたいと、人生を映画に例えた解釈には「うん、うん」だけど、1位になるほどでは? 3.5/5。

19. 夫の浮気相手に直談判に赴いた主婦。そこでなんと二人の身体(内面)が入れ替わってしまい・・・前記翻訳作品に比べると「エンドロール」とともに「童話」読んでるような読みやすさ。この我輩好みのイフの世界、本書が原作だったか、でもネガテイブな展開のTVドラマ観た覚えあり。本書ではヤンキーあがりの女子派遣社員と子供を抱えた生真面目な中年主婦とが入れ替わってしまうわけで、さぁ、それぞれの個性発揮。会社では主婦目線で次々と商品改良を、家庭生活ではワガママな子供たちをビシビシ鍛え直しPTAではズケズケと発言とポジティブな展開。著者には三人の女性が高校時代にタイムスリップする「リセット」を以前紹介済み。4/5。

20. 結婚5周年の記念日に突如失踪した、夫への愛情に満ち溢れた美貌の妻。一方、若い愛人にうつつを抜かす殺人容疑をかけられた愚かな夫。双方の語り手が次第に夫婦の闇を暴いてゆく!
う〜む、こういう凄い作品に出会えるから翻訳本読むのがやめられない。上巻最後の行(夫が)「ドアを開けた。嘘だ嘘だ嘘だ」なぁんて箇所では我輩「!?!?!?」。これでも「このミステリーがすごい!」海外版14年度9位なのだ。4/5。

21. 「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です」の文庫帯キャッチコピーの日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。creepy;(恐怖のために)ゾッと身の毛がよだつような。気味の悪い、という意味などを知っての即買い。
怪奇モノかとおもいきや、普通の隣人が怪物のような人間だったというもの。その人格の変容ぶりが読ませるけれど、その異様なイメージが現実の事件に移行し始めると、う〜んあの気味悪さがもっと続いて欲しかったと(そうなると怪奇小説ですけど)贅沢な不満。黒沢清監督の映画作品があるらしい。観ます、続編も読みます。3.5/5。

今夜の推薦作は、「ゴーン・ガール」!
某テレビ局の連続ドラマのネタ元はたぶん本書。

「閉店ご挨拶文前後のこと」完

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