448「豆腐から始まる話」

3.5.tue/2019

★豆腐の話

昨年11月から「ガジュ丸の呑舟暦」連載休止となり、いまや「家飲みひとり酒」がメイン。
愛飲酒は、埼玉の創業文化五年小山本家酒造の「くらのすけ」
3リッター紙パックで千円もしない近隣では最安値の日本酒ながら、まぁ美味い酒か。
まぁというのは、病で味覚減退中ゆえ。
けれども広告宣伝等経費抑え、通常仕込みの13倍相当40トンの米を仕込める大型発酵タンク開発での価格というのだから、本当に美味いのかも・・・。

夜毎の酒の肴は、病後の衰えた肉体維持のためタンパク質摂取心がけ、好きでもなかった簡単手軽な冷や奴。3パック百円程度のそれを気分によって醤油、ポン酢、塩味そのまま減塩タイプ使い分けての計2パック。時たま刻み納豆追加して。
時たまというのは、タレやカラシの小袋開ける際、中身が手に飛び散るのが不快ゆえ。米汁で酔いつぶれるからかもだけど、これで「ほぼ満腹」というからスゴイというかなんというかの食生活(ゆえにか時々体重40キロ台に・・・)
いまや豆腐在庫残り少なしとなると軽いパニック状態。だって自宅周辺、店屋など皆無の山中だもの・・・。

そんな豆腐支配下と知ったリハビリ先のトレーナーK女史、「じゃあ、共同購入に参加しません?」
将来、飲食店開業目指すK女史はまことの「食通」。薬膳料理教室にも通っている。美味しいとの評判聞けば遠く現地まで赴き、その食材の作り方探求したり仕入先探索の日々と聞く。
我輩など「そんなめんどくさいことせんでも店の人に聞いたら済むことでしょう」といえば「そんなこと・・・」「それで教えてくれなきゃ調べりゃいいわけで」「聞いてもいいんでしょうか?」
血液Oタイプの我輩など聞きまくっていたもんだけど、味を盗もうという意識があるからでしょうの彼女に問うと、やっぱり血液型はAタイプ・・・。

そんな彼女がとある飲食店で食した冷や奴が絶品だったという。
で、何度かその店に通ってそれが店の手作りでなく仕入れ商品と突き止め、各地の豆腐取り寄せた末にたどり着いたとある商品が、「まさにその絶品豆腐でした!」
彼女のいう共同仕入れとは、その2キロ最小注文単位というそれを4人で分けるというもの。送料も千円近く要すゆえ、希望者募っての負担軽減の企画。

で、我輩も申し込んでみた。食べてみた。
なんだッ、この旨さッ甘さはッ(味覚減退中というのにだ)。
それは和製プリンとでもいって良いほどの、かつて食したことのない芳醇絶妙の味わい。
で、五百グラムを2日で平らげてしまった。3パック百円のなどもう水っぽすぎて食べれやしない(仕方なく食べてるけど)。
以後、スーパーで値段にかかわらず様々な豆腐購入し(豆腐ゆえしれた価格だ)、食してみたのだけれど、あの美味さにはいまだ遠く及ばず・・・。

ちなみにそれは「京都北山 紫竹庵」の寄せ豆腐「恋豆腐」
ただいま、不定期で近所に廻ってくる流しの豆腐屋さんのそれを狙っている。けれどラッパの音すれど影も形も見いだせぬのが現状。かつ現在、彼女のいう「絶品いちご」が冷蔵庫で我輩を待ってくれている・・・。

★スープの話

スーパーで「アホスープ」ってのを見つけた。
墨丸営業時代、様々な食材購入し味見してはお気に入りをアレンジしてメニューに取り入れていたものだけど、「アホ」なんて冗談みたいな商品は今回初めて知った。

そのレトルトパウチパッケージ見てみると、その「アホ」はスペイン語で「にんにく」の意味とか。スペインではポピュラーな、香ばしいガーリック風味とほんのりしたトマトの酸味が効いたスープという。ベーコンまたはソーセージを加えて作る。が、この肉系はともに好みではないゆえ、麻婆豆腐やミンチバターライス用に在庫の荒挽きミンチを代用。プラス、急遽百円ショップで買ってきたオリーブ油で炒めた薄切り玉ねぎ加えて煮込んだ。

・・・アホみたいな味だった。いや、思いがけなくも薄味だったのだ。
ストーブの上でさらに煮込んでみたけれど・・・で、コレも在庫の「ミネストローネ用ソース」にざく切りキャベツ炒めて加え、ともにトマト味スープゆえ両方合わせてみて、ようやくかの味に。

ちなみに、「太陽のアホスープ」はモランボン製品。「たっぷり野菜のミネストローネ用ソース」はカゴメ。
墨丸でならこの合体スープにさらに、にんにく、じゃがいも、たまねぎ、にんじん増量し(トマトプラスすると味が勝ちすぎるかも)、「墨丸アホスープ」としてメニュー化したら目をひいただろうな。ちなみに墨丸時代の「スンドゥブ」(モランボンより丸大食品のマイルドタイプが我輩好み)は、いまだ愛用のスープ。

★お手軽すぎる話

簡単手軽な世の中になったものだ。
豆腐の話で記したけれど、豆腐ミニパック2個で「ほぼ満腹感」ゆえ、夕刻炊き上げた米一合が手つかずになることしばしば・・・。

そんな翌日、利用するのがエバラ食品工業の「プチッとごはんズ」シリーズ。
行きつけのスーパーには2種類ある。チキントマト味とユッケジャン味だ。それぞれ1人前用ポーション4個入り。
例えば、ごはん、たまご、サラダ油さえあれば、炒めてこのポーション1個で味付けするとチキンライス風炒めごはんとなる。
他に、トマトリゾット、ピリ辛チャーハン、クッパが同様に短時間で完成する。まさに簡単至極。

ただいまそれぞれ2回目の購入ながら、毎回なぜかピリ辛チャーハン、チキンライス風炒めごはんのみの繰り返しゆえ飽きてはきた。簡単手軽すぎてなんだか味自体も「簡単手軽」なようで。これは食事を作った達成感がないのが原因かも。エバラさんおすすめの「お好みの具材を入れて」グレードアップしてみようかと思い始めている・・・。

★会の話

こんな「家飲みひとり酒」の日々だけど、嬉しいことに墨丸時代のお客さん方が飲みに誘ってくれている。「大人数より少人数で飲みましょうよ」という方々だ。墨丸飲み会の分派ゆえ2月にその分派に名前をつけてみた。
そのグループ唯一参加の女史の名からの「桃の会」(四名)、互いの頭文字からの「まひま会」(三名)だ。
いまのところ2グループだけど、どなたか新たな呑み会発足させません?

「豆腐から始まる話」完

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