451「今夜の映画!」 2/2019のベストは?

3.28.wed/2019

★「今夜の映画!」

ガジュ丸評価基準。
5「傑作」4「秀作」3.5「佳作」3「普通」2「不満作」1「駄作?」。
NF=ノンフィクション ※=再観作品。

01.「ストーキング・ミー 狂気の微笑」2015/オーストラリア/1.0
02.「キュア 禁断の隔離病棟」2017/アメリカ/3.0
03.「ノーマンズ・ランド」2001/フランスetc/4.0 ※
04.「アルカディア」2017/アメリカ/3.0
05.「死の谷間」2015/アイスランドetc/3.5
06.「コールド・スキン」2017/スペインetc/4.0
07.「ウインド・リバー」2017/アメリカ/3.5
08.「スペース・ロック」2018/セルビアetc/2.0
09.「ザ・ハウス 呪縛の時計塔」2016/アメリカ/3.0
10.「レイチェル」2017/アメリカetc/4.0
11.「ローマンという名の男 信念の行方」2017/アメリカ/3.5
12.「ミッション・アンダーカバー」2017/中国/3.0
13.「リセット 決死のカウントダウン」2017/中国/3.0
14.「英雄の条件」2000/アメリカ/4.0
15.「パイレーツ・オブ・カビリアン 最後の海賊」2017/アメリカ/3.0
16.「インビジブル」2018/イギリスetc/3.0
17.「レッドスパロー」2018/アメリカ/4.0
18.「プロデューサーズ」2005/アメリカ/3.5
19.「クロノス・コントロール」2017/アメリカetc/3.0
20.「フロンティア」2018/ロシア/3.0
21.「妖刀物語 花の吉原百人斬り」1960/日本/4.0
22.「ホワイトナイツ 白夜」1985/アメリカ/4.0
23.「パーフェクト・ワールド 世界の謎を解け」2018/ロシア/3.0
24.「17歳のカルテ」1999/アメリカ/3.0
25.「スプリット」2017/アメリカ/2.0
26.「SHUT/OUT シャット/アウト」2014/イタリア/3.5
27.「ジグソウ:ソウ・レガシー」2017/アメリカ/3.0
28.「トレイン・ミッション」2018/アメリカetc/4.0
29.「ナチュラル・ウーマン」2017/チリetc/3.5
30.「10×10 テン・バイ・テン」2018/イギリス/3.5
31.「告発のとき」2007/アメリカ/3.5
32.「ピースブレイカー」2017/中国/4.0
33.「クラッシュ」2004/アメリカ/3.5

★「断念!映画」
「面白くなさそう」と中断してしまった、「断念=残念」映画は?

「しあわせな人生の選択」2015/スペイン
「仁義の墓場」1975/日本
「アズミ・ハルコは行方不明」2016/日本
「ラスト・キリング 狼たちの銃弾」2012/アメリカ
「ファイナル・フューズ 破壊」2018/アメリカ
「STAR SAND 星砂物語」2017/日本etc
「リバース・エッジ」2018/日本

★「期待作!」

この方の出演作はいまのところハズレなし。それも一捻りした作品が多いリーアム・ニーソン。
今回は、ニーソン主演の傑作スリラー「アンノウン」、佳作「フライト・ゲーム」、そして昨年我輩選出ベスト10に入った「ロスト・バケーション」と、我輩好みの作品を生み出し続けている監督ジャウマ・コレット=セラの「トレイン・ミッション」

保険会社を突然リストラされ、通勤電車で帰宅中の失意の主人公が見知らぬ女から乗客の一人の荷物を奪えば10万ドルの報酬をと持ちかけられる。その乗客は誰なのか、荷物とは、負債を抱え明日からの展望もない主人公は終着駅までの限られた時間内どう行動するのか・・・あいかわらずの特異な展開は期待を裏切らず。航空機内という密室状態下での危機を描いた主演作「フライト・ゲーム」とダブる感ありだけど・・・。

★「寸評!」

2月の再観作は・・・
録画消去しなけりゃならぬ作品ウンザリするほどあるというのに、どうして観た映画をまた観てしまうんだろ。
中学時代、同じ映画を観に映画館に通って父に言われたこともある。その時は「面白くもないのに金つぎ込むより、面白いのにその金使うほうが価値あると思う・・・」と。ま、録画やレンタルなど思いもよらぬ時代、傑作はとにかく脳裏に焼きつけておきたかったのだけど。いまは?

ダニス・タノヴィッチ監督の「ノーマンズ・ランド」も好きな作品。
で二度目の鑑賞。
ユーゴ紛争時、ボスニア、セルビア両軍対峙の戦場中間地点に迷い込んだ二人の兵士。そこで敵と小競り合い。死んだと思われた一人の兵士の体の下に対人地雷が仕掛けられる。が、その兵士は意識失っていただけ。その状況知った国連監視軍、マスコミ各社が現場へ。兵士の救出にあたるが地雷が除去できぬタイプと判明するというブラック・コメディ。なんだけど当初、コメディなんて思えぬほど戦争の不条理さを痛感。再観でもとてもじゃないけどコメディとは思えぬほどだった。

「楽園」描いたかの作品では・・・
牧歌的な楽園にたとえられる古代ギリシャの地「アルカディア」から命名のアーロン・ムアヘッド監督作は、自給自足の牧歌的な共同体から脱出した兄弟が10年ぶりにそのキャンプを再訪。そこで不可思議な現象に遭遇するという、観ていて思わず引き込まれるも、結局「ナンだったんだよ〜」との後味の悪さが。
グレイグ・ソベル監督「死の谷間」は、放射能汚染で人類が死に絶えたかと思われる世界で、汚染を免れた緑豊かな田舎町にひとり暮らす女がいる。その町に黒人の中年男がたどり着く。平和に暮らし始めた二人の世界に新たに若い白人男性が・・・さぁ、三人の関係は?
一見楽園のように思わせる舞台設定の両作品見比べてみるのも一考か。

「楽園」じゃない世界・・・
南極海の荒涼とした孤島。一人暮らす灯台守の中年男。島に赴任してきた気象観測員の青年。そして夜毎襲いかかる魚が進化したかのような異形の群れ。こんなの好きだなぁ。ザビエ・ジャン監督作「コールド・スキン」だ。

男と女・・・
嫉妬に狂う男。女に翻弄される男。こんな設定の作品もつい見入ってしまう。
19世紀の英国。従兄弟の遺産を相続した青年。そこに現れた従兄弟の美しき妻レイチェル。青年はいつしか彼女に魅了されるも、女は遺産目当か?従兄弟を殺害したのでは?との疑念が。ラスト、青年はあることを決断する。ロジャー・ミッシェル監督の「レイチェル」だ。

使用人に慕われる律儀な田舎商人の男は、顔の醜いあざのため未婚のまま。が、初めて吉原で接待を受け、カネ目当ての遊郭の夫婦と遊女の策謀で転落の道へ・・・片岡千恵蔵、水谷八重子共演の「妖刀物語 花の吉原百人斬り」は、傑作「飢餓海峡」の名匠内田吐夢監督1960年の作品。今の世はこういう題材取り上げられぬだろうが(西村晃主演「怪談せむし男」ってのも)、「映画俳優」演ずるまさに日本映画と思わせてくれた。恋に悩む男性には共にオススメの作品。

奇しくも20年後・・・
先月紹介の秀作「フェリスはある朝突然に」での高校生役マシュー・プロデリック主演のスーザン・ストローマン監督作、ミュージカル「プロデューサーズ」は、なんとプロデリック20年後の出演作だった。ひと月の間に時の流れを実感することに・・・。歌って踊れる芸達者な俳優さんだ。

★「今夜の名言!」

「ひどい仕事だ・・・一度もミスできないなんて」
「二度目です・・・すでに職業の選択をミスした」

「ノーマンズ・ランド」より。地雷除去作業を見守る国連監視軍兵士の会話。

★「ガジュ丸賞!」

アメリカ、イギリス合作。ロジャー・ミッシェル監督の2017年作「レイチェル」!

「今夜の映画!」2/2019 完

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