454「嫌悪感って?」(中編)

4.10.wed/2019

★ゴキブリ、ムカデ、そしての「蚊」

前回、ゴキブリ、ムカデに次いで蚊を嫌悪していることから嫌悪感について記すつもりが、あいかわらず話が横にそれてしまっていた・・・。

そもそも嫌悪感ってなぜ生まれるんだろう?
ゴキブリ、ムカデに関しては生理的なソレなんだろうけど、それ以上のことは学者じゃないからわからない。生理的にということ自体もナゼなんだかわからない・・・。
ただ、虫による人の死亡原因トップは蚊によるものと聞いたことがある。
けれども日本の蚊は単に小うるさくってかゆみもたらすイヤな奴といった程度の存在だし、価格高めの金鳥の蚊取り線香の香りは好きだし・・・。
子供の頃、腕に止まったそやつが懸命に血を吸って腹が大きく赤く染まったところでパン!したり(まさに懸命)、刺された跡に爪で十字マークつけたりしていたぐらいだから(コレもナゼだかわからない)、ゴキブリなんぞのようにみるのもおぞましいというものでもない。

★「蚊」クラスの人

その蚊以上の、生理的におぞましく思えるほどイヤな「人間」も、この世にいるんだということにこのところ気づかされている。
我輩の長きにわたる人生で、人に嫌な目にあわされても嫌悪感抱くことになるほどの人物は幸いにもいなかったのに(と思う。人にいわれるほどお人好しでもないと思うが・・・忘れっぽいのかもしれないけれど)

でも蚊程度のイヤな人物がいままでにいたことは確か。
高校時代の同級生や教師なんてその大多数に対しそんな感情を抱いていた(ような気がする)
ような気がするというのは、相手に対しそんな感情以前の、とりあえず無関心というバリヤーを無意識に張り巡らしていたせいかもしれなくて(ゆえにそんな教師の科目成績は極端に悪かった。クラスの人名80%ほども覚えずのままだった)。尊敬の念や魅力を感じる人がいなかったのか、単に集団に馴染めなかっただけかもしれないけれど。

で、昨今問題の、分別あるはずの中高年者による弱い立場の駅員や店員への暴言や暴行事件、自殺に追い込むほどのイジメ、異常なほど多発の親による幼児虐待、企業不正や政治家のおそまつな言動行動による謝罪会見など目にするたびに、そんな昔の人々のことを思い出す。不遜にも「ああ、我ら世代の時代なら当たり前かも」と。戦争を知らない、これは平和ボケの軽々しいとさえ思える薄っぺらな世代ゆえのことじゃないかと。

若い頃ニュース番組で、東大安田講堂の屋上から機動隊員めがけての塩酸、硫酸、ブロック投げ落とす、分別わきまえているはずの最高学府の学生らみて「ブロックぶっつけられる人のこと想像してるのかしらん」と思ったものだ。我輩、ヒットラーならそんな学生、ぶつけられる側に立たせる刑に処していただろう。
そんな戦争ごっこ学生が企業の幹部や政治家に成り上がり、「ああ、青春だったなぁ」と当時を懐かしそうに笑顔で語っているのを目にしたりすると、「蚊」的嫌悪抱くとともに、不祥事多発もさもありなんか、なんて思ってしまう。さらに軽々しいかもの昨今の世の中、加速度的におかしくなっていくんじゃなかろうか。

いみじくも産経新聞連載の「モンテーニュとの対話」に、東日本大震災直後の石原都知事会見の言葉が掲載されていた。
「日本人のアイデンティティーは我欲になっちゃった。アメリカのアイデンティティーは自由。フランスは自由と博愛と平等だ。日本はそんなもんない。我欲だよ。物欲、金銭欲。我欲で縛られて政治もポピュリズムでやってる。それを一気に押し流す。津波をうまく利用して、我欲をやっぱり一回洗い落とす必要がある。積年にたまった日本人の心の垢をね。やっぱり天罰だと思う。被災者の方々はかわいそうですよ」。猛烈な批判を浴びた意見というけれど、不謹慎にもこういう考えにはつい納得してしまう・・・。

★墨丸時代・・・

そんなある意味、人嫌いみたいな我輩が客商売なんてよくもまぁ続けてこられたものだと思う。
かつて、汚い臭いと墨丸のお客さん方に言われ嫌われ避けられ、同類かのオカマの方々にも「あんたは私らとちゃうで」と意見されてた、自称性同一性障害の「あの子」だって我輩だけはなぜか親しかったし・・・。
「あの子」に限らず、類は類を呼ぶのか(友に至らずとも。我輩、オカマでもないけれど)、墨丸のお客さん方は我輩と個人的に親しくなった方々が多かった。

一部の人はバカにするけれど、我輩血液型Oタイプでお客の大半がOとAタイプ。で、「あ、この人、我輩と相性悪い?」と思ったお相手は、試しに伺うとBやABタイプ。近所にABタイプの方がバー開店した際、それらB、ABタイプの「相性悪いな」方々がその店にこぞって移っていったものだ。ホッとしたものだ。墨丸顧客のバツイチA型女性の元旦那はB型ばかりだったし・・・。
だから血液型相性ってバカにできないんじゃないかと客商売始めて思った。
ま、ある人などは「血液型ちゃうで、墨丸はおかしな客ばっかりなだけやん」と言ってはいたけれど。我輩からみれば、そう言う本人もおかしかったけれど・・・。
でも我輩行きつけの居酒屋の大将、女将さんにBタイプの方が多いのも事実。血液型話をバカにするのもたいていB型の方。コレらも不思議だ・・・また話がそれてしまった。もとに戻ろう。

★「G」登場す

こんな蚊程度のイヤな人たち以上の生理的に、本能的に嫌悪感を初めて抱き、そしてまた最近その人物が脚光浴びていることでこの嫌悪感について今回思い巡らすはめになったのだ。
その人物とは名を記すのもおぞましい、カルロス・ゴーン。おぞましいので以降「G」と記す。

かくいう我輩、クルマは長年日産派だった。
スカイラインVX(ディーゼル車!)に始まり、グロリアのワゴン経て四駆ラシーンの段階でこのG来日。
テレビ画面で初めてその顔みたとき、一瞬「眉がつながった顔は悪人、犯罪者の顔相」の言葉思い出していた(眉はつながっていないとすぐ気づいたけれど。そうみえたのはいま思えば予知能力か)

容貌のどこがというのではなく生理的、本能的に、顔みた瞬間嫌悪してしまうほどイヤな人間がこの世に存在するんだと、このとき初めて思ったのだ。
で、ラシーン最後に日産自動車愛用者ではなくなってしまった。Gには痛くも痒くもないのが情けないけれど(我輩の存在、蚊よりも弱くて軽い・・・)

★さらに「蚊」以上が・・・

このG登場以来、Gほどではないにしても生理的、本能的に嫌悪を感じる人を意識してしまうようになってしまった。

我輩、NHK大河ドラマをマトモに観たこともなく、今年こそはと「いだてん」第一回観始めてすぐ、該当者登場・・・俳優の森山未来だ。即チャンネルを切り替えてしまった。ま、西洋かぶれのこの時代のドラマは好きじゃないけれど。我輩この頃生まれていればきっと国粋主義者になっていただろう。

画面でみかけての即チャンネル変更対象者は他にも出始めた。
男では、尾木ママ(男か?)、又吉直樹、大沢たかお、松山ケンイチ、假屋崎省吾、東国原英夫、槇原敬之、桂きん枝、トミーズの健、ダウンタウンの特に松本人志、千原兄弟のせいじ、萩本欽一、小籔千豊、ヒロミ、アントニオ猪木、峰竜太、氷川きよし、桑原征平、柄本時生、尾崎世界観、青木崇高・・・。
女では、檀れい、三田佳子、米倉涼子、倍賞美津子、広末涼子、小林幸子、遙洋子、ハイヒールのモモコ、阿佐ヶ谷姉妹、うつみ宮土理、上戸彩、・・・。
オカマの親しい知人はいるけれど、マツコデラックスと美輪明宏、美川憲一らは、おぞましい、おぞましすぎる・・・。

「蚊」程度のイヤな人は、辻元清美、福島瑞穂、菅直人、鳩山由紀夫、又市征治(またくだらんことナニしゃべる?と、ついテレビ画面の彼女らみてしまう)、吉田剛太郎、森山直太朗、藤原竜也、市川隼人、堺雅人、遠藤憲一(ワンパターン役者のイメージ強し)、春風亭昇太に板尾創路と間寛平(この人らはドラマで演じた悪役など適役だと思ってしまって感覚マヒに。でも映画「怒り」みても森山未来に対してはマヒに至らず)。よだれ顔の所ジョージは「ポツンと一軒家」でマヒに。木村拓哉、福山雅治、松嶋菜々子(男前、美人でしょ意識がみえて)。

別モノだけど、毎日放送のワイドショー「チチンプイプイ」。食事時に番組合間のあの「プープー」というラッパ音耳にするたびにオナラ連想し食欲失せ、即チャンネル変更。というより今はもうチャンネルさえも合わせていない、おぞましい番組。

精神分析受けてみたらこの嫌悪感、ナニが原因かわかるのかしらん?
3月の「今夜の本!」紹介の「超常現象 科学者たちの挑戦」での「前世」にナニかあったのかしらん?

でも脳天気な我輩、そんなG的人物と会話でも交わしたならば、一気に蚊ランクに、もしくは友愛感じたりするんだろう自分が、ああ情けない・・・。
以上、蚊程度の脳みそでの思いであった。

「嫌悪感って?」つづく

<戻る>