460「夢か、まぼろしか?」(中編)

7.23.tue/2019

★白昼夢

そろそろ4時?と、腕の時計をみる。
・・・午後3時。
ン?時計文字盤、改めて見直す。
午後3時?
混乱。4時のはずだ。狂った?時計が、俺が。もしかして「時間よ、止まれ!」超常現象?
今いる屋内見渡し掛け時計瞬間的に探す。
もう慣れ親しんだその風景。掛け時計など以前から目にしたことがないことにこれまた瞬間的に気づく。
時計あるとすれば、今から移動するはずの現場には、ある。
あ、間近の事務所には?
いや、ロッカーに置いた携帯で確認をと足早に向かって・・・3時だった。
え〜、今から3時間も働くん?今から次の作業まで1時間も空白?ナニしたら?え〜っと、今日ここに来て、アレしてコレして・・・えッ、まだ30分しか経ってへんの?

・・・まさか!
いつもより1時間も早くバイト出勤してしまっていた・・・という、これら白昼夢のような狂った思いは、時間にしてほんの数秒の間のコト。

いつも苦虫噛みつぶしたような顔つきの年配同僚パート職員に事情説明し(初めて彼の笑い顔みる)、一時帰宅。
たまたま自宅にいた女房、リ・フジンこと山椒大夫「どないしたん!」
「警察来てもおらんって言え、バイト先の上司殴って逃げてきた」
こういうホラ話すぐ信じるのが唯一取り柄のリ・フジン、かつ毎度マヌケな我輩であった・・・。

「夢か、まぼろしか?」つづく

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