476「変調:映画の怪人?」

12.12.thu/2019

12月9日月曜日。
起床後、洗面中に気づいた。

左目の白目の半分が真っ赤になっていた。
怪奇映画の怪人の目が真っ赤なように。
痛くも痒くもない。いや、ちょっと痒かったか?

午後からのスポーツリハビリテーションの担当女史いわく「あら、赤くなってますね」「そうなんです。大丈夫でしょうか?」「よくあることですよ〜、ここでも何人もいらっしゃいましたよ。うちのお母さんもこのあいだ」
そうなんだ?このあと行きつけの眼科に寄ろうと思っていたのだけれど。
「ご心配なら眼科で診てもらったら?」と女史。

次回眼科定期検診の予約は来年3月だった。
が、たまたまこの曜日、我輩担当の(優秀な)検眼士さん出勤日でもあったので、先月15日に新調のメガネの調子も診てもらおうかと、またなぜ赤くなるのかも知りたくて立ち寄ってみた。
その検眼士女史いわく「毛細血管からの出血なんです。でも大丈夫ですよ」「こんなの初めてですけど?」「ストレスですね。お歳の関係もありますが」

なぁんや、である。
あの真っ赤な両眼見開きスクリーン登場の吸血鬼、常々「赤さに意味あるんだろうか」と思っていたけれど(ま、気味悪がらせるだけの演出やろうけど)「アハ、血吸えんストレスかよ。ま、加齢ってのもわかるわな、何百年もさまよい続けてるんやから」と、怪奇映画の怪人たちのあの目が急に人間っぽく、かつアホらしく思え、「もうゾクゾクせんと笑ってしまうやん?!」

医師からは目薬の処方箋。
「ほっとったら治る」という話も聞いていたので、もう無駄な出費はすまいと、その処方箋、財布に入れたまま・・・捨てずにあるのは、強がる小心男の、これは一抹の不安感の現れなんであろうか?

山椒大夫ことり・フジンの我が妻、「原因なんやった?」「ストレス」「アハ、ストレス〜!?」
常々笑い飛ばされることへのストレスを、愚かな女は知らぬ・・・。

「変調:映画の怪人?」完

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