486「今夜の本!」と「今夜の映画!」(3/2020のベストは?)

4.9.thu/2020

★「はじめに:コロナで、日々単調」

未知の細菌が人類滅亡もたらす小松左京のSF小説「復活の日」冒頭、患者が増え始め閑散とした通勤電車内の描写を思い起こさせるコロナのせいで酒席への誘いもなくなり・・・で昨今、単調すぎる毎日。
それで時間もてあまして・・・というわけでもない。
日々同じことの繰り返しゆえ、かえってあっという間に一日が終わってしまってる感。
さきほど布団に潜り込んだはずなのに、もうまた?なのだ。

若い頃みてもらった辻占いで、「あなたはトラブルを避けよう避けようとしますが、トラブル無しでは生きていけないタイプ」と指摘され、コレは当たっていた。
小学校生活に馴染んだ4年生時、気持ちのいい午前の日差し降り注ぐなか教室にいるのがもうイヤでイヤで、それだけで当時珍しかったた不登校児になったのが最初だったか。のちのサラリーマン生活でも仕事に慣れてしまうと不景気にも関わらず転職。脱サラ後は四箇所も店の場所を変え・・・ま、いずれも後悔などしていないものの、借金地獄には陥ってしまった。
要するに、平々凡々でも安定した生活をと希求しつつも、いつしかそこから抜け出したくなる我が性癖なのだ。が、今回はコロナという怪物立ちふさがり、個人的動きが完全に封じ込められてしまって・・・。

そんな、あっという間の昨今ゆえ、日々拘束されることのみいままた苦痛のバイト時間もあっという間に終わってしまってる感。で、このことはまぁ助かってはいる。
我輩在住の市の大部分の公共施設閉鎖を知ったのは3月1日の日曜だったか。
その日バイト出勤すると施設責任者から「24日まで休館になりました」と告げられた。
バイト始めてはや一年、無遅刻無欠勤の我輩「お、休めるじゃん!」と嬉々としたのもつかの間、夕刻その責任者「出勤は従来どおりにと市から指示がありまして」
来館者なしとなるのに、「じゃぁナニしてたらええねん?」(このあたり、まさに「お役所仕事」か)。税金の無駄遣いとは思うけれども、生活かかっている面々にはありがたいことだろう。が、我輩など一日一食でも充分生活可で休み重視のタイプ。ゆえにいまも最少最短の勤務シフトを選んでるんだけど・・・そういえばこのバイトのことなどは未掲載だった。ま、後日。

そんな単調気分に侵され、この「今夜」シリーズにも向き合う気起こらず、今回は本と映画まとめての作品列挙のみとなった・・・。

★「今夜の本!」

ガジュ丸評価基準。
5「傑作」4「秀作」3.5「佳作」3「普通作」2「不満作」1「駄作?」
NF=ノンフィクション類 ※=再読作品

01.「ゆうじょこう」村田喜代子/新潮文庫/4.0 [読売文学賞]
02.「黒の雑学 108の悪魔の囁き」サプライズBOOK/NF/3.5
03.「災厄」永嶋恵美/講談社文庫/3.5
04.「夢魔の通り道」短編集/村田基/角川ホラー文庫/3.0
05.「ランドマーク」吉田修一/講談社文庫/3.0
06.「夏の吐息」短編集/小池真理子/講談社文庫/3.0
07.「やくざと芸能界」なべおさみ/講談社+α文庫/NF/3.5

☆「ガジュ丸賞!」

明治の世、熊本の郭に売られた南の島の漁村の娘が郭の学校で読み書き学び、遊女として鍛錬積みつつ過酷な運命を逞しく生き抜く姿を描いた、村田喜代子「ゆうじょこう」!人間の平等説く福沢諭吉が遊女に関しては牛馬と同等と考えていたなんて記述も。

★「今夜の映画!」

01.「フローズン・ブレイク」2019/ロシア/3.5
02.「アリータ バトル・エンジェル」2019/アメリカ/3.5
03.「ハンターキラー 潜航せよ」2018/イギリス/3.5
04.「ザ・ウォール」2017/アメリカ/監:ダグ・リーマン/4.0
05.「エンジェル、見えない恋人」2016/ベルギー/1.0
06.「ロスト・スレイト」2018/イラン/1.0
07.「乱暴な記憶」2016/韓国/2.0
08.「エージェント:ライアン」2014/アメリカ/監:ケネス・ブラナー/4.0
09.「THE GUILTY/ギルティ」2018/デンマーク/監:グスタフ・モーラー/4.0
10.「ダーケスト・マインド」2018/アメリカ/3.0
11.「暁に祈れ」2017/イギリスetc/2.0
12.「パラサイト 禁断の島」2019/アメリカ/2.0
13.「チャッピー」2015/アメリカetc/3.0
14.「ヘブン・イン・ザ・ヘル」2017/イギリス/1.0
15.「ピアッシング」2018/アメリカ/2.0
16.「影の軍隊」1969/フランス/3.5 ※
17.「ルーベ、嘆きの光」2019/フランス/1.0
18.「キューブ:ホワイト」2018/イギリス/3.0
19.「ワイルドクラッシュ」2018/カナダ/2.0
20.「復讐のトリック」2017/韓国/2.0
21.「パズル」2018/アメリカ/3.0
22.「飛んで埼玉」2018/日本/3.5
23.「終電車」1980/フランス/2.0
24.「ザ・フォーリナー 復讐者」2017/イギリスetc/3.5
25.「しゃべれども しゃべれども」2007/日本/3.5
26.「三人の名付け親」1948/アメリカ/3.0
27.「バルカン超特急」1938/イギリス/3.0
28.「アンセイン 狂気の真実」2018/アメリカ/3.5
29.「チェンジリング」2008/アメリカ/監:クリント・イーストウッド 出:アンジェリーナ・ジョリー/4.0 ※
30.「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」2016/アメリカ/2.0
31.「監禁モーテル」2018/アメリカ/?
32.「プリズン・ランペイジ」2017/アメリカ/3.0
33.「ゼイカム 到来」2018/イギリス/3.0
34.「クロスレンジ 報復の時」2016/イギリスetc/3.0
35.「マイ・レフトフット」1989/アイルランドetc/監:ジム・シェリダン/出:ダニエル・ディ・ルイス/4.0
36.「ソリス」2018/イギリス/3.0
37.「しゃぼん玉」2017/日本/監:東伸児/出:林遣都 市原悦子/4.0
38.「ファイブ・ウォリアーズ」2017/南アフリカ/3.0

☆「断念!映画」
「面白くなさそう」と中断してしまった、「断念=残念」映画は?

「美人が婚活してみたら」2019/日本
「アストロ」2018/アメリカ
「マリオネット 私が殺された夜」2017/韓国
「フォーハンズ」2017/ドイツ
「アンダー・ザ・シルバーレイク」2018/アメリカ
「キングスネーク 殺人大蛇」2005/アメリカ
「スターリンの葬送狂想曲」2018/フランスetc
「シャドー・チェイサー」2012/アメリカ
「ラ・ヨローナ 泣く女」2019/アメリカ
「青春の蹉跌」1974/日本
「君に届け」2010/日本
「パシフィック・リム:アップライジング」2018/アメリカ
「インディペンデンスディ2019」2019/イギリス
「シャークアタック」1999/アメリカ
「累 かさね」2018/日本
「わたしにxxしなさい!」2018/日本

☆「ガジュ丸賞!」

イーストウッド監督による誘拐事件実話ドラマ「チェンジリング」は、再観ゆえ今月の賞対象作とならぬのが残念なほどの傑作。

平凡なタイトルの日本映画「しゃぼん玉」は、林遣都演ずる逃亡中のひったくり傷害犯が山村の老女と知り合ったことから再生していく姿が描かれている。当初評価は3.5だったけれど、市原悦子さん遺作と知って評価アップ。

イラクの砂漠で狙撃手に動きを封じられた一米兵の末路を描く「ザ・ウォール」が期待以上の作だったのもそのはず。監督が「ボーン・アイデンティティ」のダグ・リーマンだった。

トム・クランシー原作のジャック・ライアンシリーズで好きな映画作品は「今そこにある危機」だが、そのライアンがCIAエージェントとなった時点のドラマ「エージェント:ライアン」や、脳性麻痺ゆえ足で絵筆を使い画家となった実在の人物クリスティ・ブラウンをダニエル・ディ・ルイスが演じアカデミー賞主演男優賞獲得の「マイ・レフトフット」とあるなかでのガジュ丸賞は、デンマーク映画「THE GUILTY/ギルティ」

緊急通報オペレーターの部署に左遷中の警官が、誘拐された女からの通報を受ける。途切れ途切れの電話の情報もとに女の救出を図るのだが・・・会話だけで緊迫感生み出し、意外な結末も待ち受けているサスペンスの秀作。

「今夜の本!」と「今夜の映画!」完

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