513「今夜の本!」(1/2021のベストは?)

2.3.水/2021

ガジュ丸評価基準。
5「傑作!」 4「秀作」 3.5「佳作」 3「普通作」 2「不満作」 1「駄作?」
NF=ノンフィクション系 ※=再読作

★「はじめに」

読書か映画鑑賞か?
どちらか選べと神か悪魔に迫られたなら、今は躊躇なく「本」を選ぶだろう。
が、夜ごとたまり続ける録画映画を夜ごと消化(という意識レベルでの、悪しき慣習)という、先月述べた「無限地獄」からいかに脱し、本優位の世界を取り戻すか?

その方法を一月中旬、思いついた。
「読書の日」を設定するのだ。
その日の余暇を、すべて本に捧げるのだ。

で、いつにするか?
例えば、
「読書」のド・・・これは、土曜日!
「読」のク・・・9日!
「書」は、初七日法要の7日か、初ゆえ1日か?
「の」・・・思いつかん。
「日」は、ひふみよ・・・ゆえ、ひ=1日?
「の」は、もう省いて「どくしょび」とし、び=11日?
よし、毎月1日、9日、11日そして毎土曜はテレビの電源切っての、読書に没頭と決めた。

決定してすぐのその日が、23日の土曜。
よし、この日からスタートだ!

当日、朝のこと。
新聞広げ、目についたテレビ番組欄・・・週末という曜日は不運にも、観ている連続ドラマ、録画すべき映画が目白押し。録画時間重なって、生で観なけりゃならぬ作品も・・・。
例えば、シリーズ放映中の録画予定「男はつらいよ 寅次郎の休日」etc、ドラマ「モコミ 彼女ちょっとヘンですが」「書けないッ!?」、お気に入りの「よるドラ・ここは今から倫理です」と「その女、ジルバ」が、この夜の放送・・・。

プラスしての不運。
デッキの録画残り時間が、ゼロ時間だった。
録画開始時刻までに、何本かの録画済み未見番組無念の消去、かつナニか観てしまわねば追加録画がもう不可能・・。
で、「土曜読書日」あっけなく初日に崩壊・・・。

で、思案。
こういう状況に陥らぬ曜日は、「平日」だ。
それも週前半の、月・火・水が観たいドラマや録画すべき番組がないに等しい。
ゆえにこれら曜日は呑みに外出することも多いけれど、水曜は翌日バイトゆえ極力出かけぬようにしている・・・で、2月から「毎水曜日」を「読書日」と、決定!以後「読書日」は増やしてゆくつもり。

もう一点、思案。
新年から、本と映画の「傑作」評価の判断を、「思わずタバコを手にしてしまう」(不安感もしくは興奮度合い表す我が習性)を基準にと考え、12月の「ガジュ丸賞」を「ルビンの壺が割れた」(宿野かほる)にしたけれど、コレはやはり甘かった。再考すべき判断基準である・・・。
※そんなこんなでバタバタし(?)、今回は「寸評」省略。12月の「今夜の映画!」も1月分と併せてのご報告に。

★「今夜の本!」

01.「柔らかな頬 上下」桐野夏生/文春文庫/5.0 直木賞受賞
02.「生きるかなしみ」NF/山田太一 編/ちくま文庫/3.5
03.「真夜中のマーチ」奥田英朗/集英社文庫/3.5
04.「セックスボランティア」NF/河合香織/新潮文庫/3.5
05.「タイムアウト」短編集/デイビッド・イーリイ/河出文庫/3.0 アメリカ探偵作家クラブ賞

★「ガジュ丸賞!」

男と逢引きを重ねる主婦。そんなさなか、5歳の娘が失踪。
誘拐されたのか事故なのか。罪悪感に責めさいなまれる女は娘を探し続け・・・という、桐野夏生の直木賞受賞作「柔らかな頬」は、冒頭で娘の失踪事件が描かれて以降、文庫本下巻ふくむ残るページの予測つかぬ展開に作者の力量見せつけられる思い。で、1月の「ガジュ丸賞!」
桐野さん作品何作も読んでいるというのに、受賞後20年経過しての本書出会いに忸怩たる思い。かつ、このように無限に面白本が待ち受けているかの本の世界に、寿命プラス十年は欲しい感・・・。、

「今夜の本!」(1/2021)完

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