521「今夜の本!」(4/2021のベストは?)

5.5.水/2021

ガジュ丸評価基準。
5「傑作!」 4「秀作」 3.5「佳作」 3「普通作」 2「不満作」 1「駄作?」
NF=ノンフィクション系 ※=再読作

★「今夜の本!」

01.「愛に乱暴(上下)」吉田修一/新潮文庫/4.0
02.「みか!」伊藤たかみ/文春文庫/3.5 小学館児童出版文化賞
03.「相棒は笑わない」花の木ゆう太/文芸社/3.0
04.「宇喜多の捨て嫁」木下昌輝/文春文庫/4.0 高校生直木賞etc
05.「鈴木ごっこ」木下半太/幻冬舎文庫/3.0

★4月の「ガジュ丸賞!」

”予期せぬ結末へと疾走する愛のドラマ”の「愛に乱暴」は、まさに!の展開。

”イチバン鳥肌のどんでん返し!”の「鈴木ごっこ」は、手にした時期が我が心の不調とあいまったのか、ナニかの書評で高評価ゆえブックオフで探し求めたあげく、すでに書棚にもう一冊という、もうウンザリの現実に出くわしたゆえか、謳い文句の”ラスト7行の恐怖に、あなたは耐えられるか?”に、”耐え”てしまった。

高校時代の同窓生からドサッと送られてきた2冊。
著者は贈呈者女史参加の映画サークルメンバーにして、難病ALS患者の方。
その闘病生活を明るく面白可笑しく描いた「相棒は笑わない」には頭が下がる。誘われているサークルに参加するとご本人にお会いできる?

「鈴木ごっこ」同様の”購入重複本”なのに、そのショックを忘れさせた「宇喜多の捨て嫁」
戦国の世、娘たちの嫁ぎ先を攻め滅ぼす裏切りと策謀の武将、宇喜多直家の血まみれの生涯を生々しく描く。
血まみれというのも、直家が傷口から血膿吹き出すという業病「尻はす」を患っているからだが、その「尻はす」本来の病名不明でイライラ。かつ「仕物」(しもの=暗殺)という言葉も本書で初めて知る。
高校生直木賞、オール読物新人賞、舟橋聖一賞、咲くやこの花賞、歴史時代作家クラブ賞の5冠達成本!プラスの、4月の「ガジュ丸賞」!

「今夜の本!」4/2021 完

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