537「今夜の本!」(10〜11/2021のベストは?)

12.16.木/2021

★「今夜の本!」

ガジュ丸評価基準。
5「必読!」 4「オススメ!」 3.5「損なし」 3「普通」 2「不満!」 1「駄作?」
NF=ノンフィクション類 ※=再読 ?=ようワカラン

10月
01.「いくさの底」古処誠二/角川文庫/3.0 毎日出版文化賞 日本推理作家協会賞
02.「夫のちんぽが入らない」NF/こだま/講談社文庫/3.5
03.「橋を渡る」吉田修一/文春文庫/4.0
04.「明日の空」貫井徳郎/創元推理文庫/3.5
05.「猟人日記」戸川昌子/講談社文庫/3.5
06.「生きる」中編集/乙川優三郎/文春文庫/4.0 直木賞
07.「自薦THEどんでん返し」六人の作家短編集/双葉文庫/3.0
08.「死はすぐそこの影の中」宇佐美まこと/祥伝社文庫/4.0
09.「別れてください」吉村達也/集英社文庫/3.5
10.「文通」吉村達也/角川ホラー文庫/3.5

11月
01.「犯罪小説集」短編集/吉田修一/角川文庫/3.5
02.「湖底のまつり」泡坂妻夫/創元推理文庫/3.5
03.「砂漠の船」篠田節子/双葉文庫/3,5
04.「狂気という隣人 精神科医の現場報告」NF/岩波明/新潮文庫/3.5
05.「私は真犯人を知っている 未解決事件30」NF/「文藝春秋」編集部/文春文庫/3.0
06.「サンマイ崩れ」吉岡聡/角川ホラー文庫/2.0 日本ホラー小説大賞短編賞
07.「工場」中篇集/小山田浩子/新潮文庫/3.0 新潮新人賞 織田作之助賞

★「ガジュ丸賞!」

10月
かつて読了の乙川優三郎さんの現代小説「脊梁山脈」「ロゴスの市」ともに、文中の「木地師」や「同時通訳者、翻訳家」についての”講釈”にげんなりしたものだけれど、著者は本来時代小説作家ってんで手元の一冊を手にしてみたのが、時代小説三篇収録の「生きる」
表題作は、殉死いわゆる亡き藩主への忠誠示す「追腹」を禁じられた一人の武士が、親戚縁者ふくめた武士たちが次々と追腹するなか生き続けねばならなかった苦悩描いた展開に引き込まれての読後、解説で直木賞受賞作と知り、「なるほど!」の「ガジュ丸賞!」

11月
吉田修一さんの作品は今のところハズレ無し。
10月の「橋を渡る」に続いて一気読みの、短編5篇収録「犯罪小説集」もだ。
が、なぜか両作ともに心に残らず(湊かなえ作品もだけど)・・・だったのに、11月鑑賞の瀬々敬久監督・脚本のその映画化力作「楽園」(出演:綾野剛 杉咲花 佐藤浩市)で、原作の良さ再認識しての「ガジュ丸賞!」

「今夜の本!」(10&11/2021)完

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