67「’07 沖縄旅行記」

63「あこがれの大人」より抜粋。

知人女性グループが沖縄に初旅行すると聞いた。
レンタカー付二泊三日フリープランなそうな。
フリープランといいつついまだなんの企画も立てていず、いきあたりばったりとかで我輩「運転手兼ガイド役でつれてってや〜」と冗談交じりでいうと、なんと招待してくれるという。
すごいなぁ。昨年友人との二回もの沖縄旅行も運転手兼ガイド役で無料旅行だった。その長編記録は我輩のミスでこのページから消え去ってしまったけれど、今回は乞うご期待、か?

そしての、7.7.sat.

★運転手

7月15〜17日の沖縄旅行の航空スケジュールが決まる。
関空14:35発ー那覇16:40着。
帰りは、11:35発ー13:30着。
う〜ん、行動できるのは中1日しかない。
ま、この人気シーズンにしては安いかも・・・。

おまけになんの計画も立てていなかったはずの女性軍「わたしは水族館へ!」「わたしは琉球グラスを!」と、やはり女らしい要望出でてき、この2箇所巡るだけで島の半分縦断せねばならぬ・・・。
どっちも興味全然なしの我輩「う〜ん、なんかしんどそ〜。行くのやめよかなぁ」と、我が妻タヌコ「だれ運転すんの〜!」
我輩「スケジュール表作成したるからあとはナビで・・・」
タヌコ「ナビって、なんや?」
好きな川柳で、「アンタいくで。古いが動くカカアナビ」ってのがあったけれど、タヌコはそれでさえもなかった・・・。
そのタヌコ、「あったしが運転って!?どっこもいけれへんやん!」
我輩「ようやく自分が分かったか。それだけならまだしも、親族全滅やわ・・・」

6月15日のこのページで、女性軍のガイド兼ドライバーで沖縄に、と皆さんうらやましがらせたけれど、実はこの女性軍、いうなれば「タヌコ軍団」だったのだ・・・。
タヌコとその姉二人に義母(出資者)の4人ツァーに我輩冗談で「我輩も」といったのがひょうたんから駒になったわけで・・・。
後から聞くとなんとも無謀。
姉二人は車運転できず、わがタヌコに運転させるつもりだったとか。
自分達の妹の性分を知らないのだろうか?あの完全方向音痴さを・・・。
むかしタヌコ我が子とケンカし(幼児ですぞ)、車に飛び乗ってミニ家出したまではよかったけれどもその夜中の電話、「いまどっかの山の中やねんけど。どう帰ったらええん?」「・・・」(どう、ってどうしたらええん?)であった。

また、車に同乗しているタヌコめずらしく黙り込んでるなと「いま、どこ走ってるか考えてンねやろ?」。タヌコ「なんで分かるン!?」
店の近所の道でもこうだし、車を路駐させビルに入って裏口から出て「車がない!」と大騒ぎはするのもタヌコであった・・・。

その後、義母が「疲れそう」と参加キャンセル。
さいわい4人に我輩1名追加はこの季節もうムリと後で分かり、義母キャンセルは彼女達にとって不幸中の幸いだった・・・?

7.8.mon.

★おんな?

タヌコ「水族館とおんなグラス、ちゃんとスケジュールにいれてよ!」
我輩「この間からおんなグラス、おんなグラスっていってるけど、実際それなんや?琉球グラスとちゃうんか?」
タヌコ「・・・」。電話して姉本人に聞く。
我輩はてっきりそんなグラスを作る場所かと、琉球グラスの制作店を調べていたのだがなんのことはない、恩納(おんな)村にある琉球ガラス専門店で買い物をしたいというだけのことだった。ホッ。

7.11.wed.

★4号

台風4号到来中。
「よかったなぁ、沖縄通過13日頃やって・・・ん?15日の出発日、近畿直撃?ど〜なんねん・・・」

7.12.thu.

★案、決定

ようやくスケジュール案、決める。

(15日、日曜)
空港着16:40。
那覇レンタカー会社17:40発ー「琉球工芸村」(そこは19:00閉店 / 間に合わなければ翌日「琉球ガラス村へ」)ー「みゆきハマバルリゾート」(ホテル夕食21:00まで)
※台風影響で夕食間に合わなければ、R58号沿い「マリブハウス」「ステーキハウスjam」「うら庭」のいずれかで夕食。

(16日、月曜)
ホテル(朝食9:00まで)8:00発ー「中城城跡」(見学9〜11:00)ー「ヘリオスブルワリー」(昼食12〜12:45)ー「ひめゆりの塔」(13〜14:30)ー(「琉球ガラス村」14:45〜15:30)ー「美ら海水族館」(16:30〜18:00)ー「嵐山展望台」etc。
※前日「琉球工芸村」訪問済みなら水族館近くの「今帰仁城跡」(閉園18:00)へ。
※他候補地「座喜味城跡」「勝連城跡」「旧海軍壕」「首里城」
※夕食:洋風居酒屋ル・ソレイユ(営業17〜25:00)

7.14.sat.

★前夜祭?

台風は翌午前3時頃近畿上陸?
そんな夜、墨丸会員20号せいざぶろう来店。
彼「ボーナス出たので焼き鳥おごります」
明日からの旅行の遊行費乏しい我にとってはうれしい申し出。
で、こんな台風間近の夜はヒマゆえ早々に閉店し、近所の「八剣伝」へ。

7.15.sun.

★一日目

大阪は台風影響ほとんどナシであった。
が、台風一過の蒸し暑さと昨夜はやはりせいざぶろうに遠慮し、食べずでの飲酒ゆえ体調悪し。
河内長野駅前12時発のリムジンバスで空港へ。
同行の和ちゃん、涼子サンと空港で合流す。

なつかしの沖縄着。
台風で街路樹バタバタ倒れている那覇でのレンタカー会社は、スカイレンタカー。この会社は昨年利用のレンタカー会社と奇しくも同じ。
空港のレンタカー会社送迎場所には何社もレンタカー会社のマイクロバスが待っているというのに、このスカイレンタカーのみ長蛇の列。
3台目のバスにようやく乗れたが、それだけこのツアーは安くて人気ということか。

レンタカーは我が家の車と同じホンダのフィット。
乗りなれてる反面、たまには違う車の方が・・・と思っていると、店員駆け寄ってき、「す、すみません!間違ってましたぁ」
車は4千円追加しての1ランクアップ車のはずで、あらたに示されたのはしかし、日産キューブ。そうかわらんやん?
で、ナビ操作してるとタヌコ「・・・たぶんそれ動かせてもあたしやったらココから出れれへん・・・」「ココってどこや?」「この駐車場から・・・」(そやろなぁ・・・)

1時間余りで沖縄中部の恩納村のホテルみゆきハマバルビーチ着。
ここはリゾートホテルのなかでも安価だが、いままで泊まったことがなかった。
ここでの夕食は、食べ放題のバーベキュー。
が、なんの肉か聞きそびれたその肉、あぶら臭いのなんの。
昨夜の酒での体調不良で朝からなにも食していない我輩、それでもその肉口にできず、オリオン生ビール大ジョッキ2杯とたっぷりの泡盛萬座30度ロックを3〜4杯だけは飲んだか。
「肉おかわりしょ。おいしいやん」というタヌコを皆が無視して外に呑みに出ることにする。

ホテルから最も近いガイドブック掲載の飲み屋は明晩訪問の予定で、今夜はフロントにて近所の飲み屋を紹介してもらう。
「歩いていけますけど〜」といいつつその中年フロントマン、わざわざホテルの車を回してくれ、歩いて5分もかからぬであろう国道58号沿い北への右手にある沖縄料理店「はな花」に送り届けてくれた。

お客は地元の中年男性お二人と、観光客風の若きアベックお二人。
我輩ら4人掛けのテーブルに陣取り、ビール党の涼子サン「またオリオンかいな」とその淡白さにヘキヘキしつつも、女性軍はオリオン生ビールやシークワーサーと各種沖縄料理。我輩は泡盛菊之露ブラウン30度ボトルをロックで。

隣席の地元中年男性と話しはじめて分かったのが、その方はこの店のご主人。
「なにかオススメ料理は?」
「ヤギ刺しおいしいですよ〜」

前夜のせいざぶろういわく、「沖縄でヤギ食べや」
90年代初め、我輩人生2度目の沖縄訪問時にその存在知ったが(11.12参照)食べ損ね残念がってたこと知ったせいざぶろう、その後の旅行で口にし「あれだけはまずくって食べれんかった!」
で、それほどか、と以後の旅行でも我輩口にはしていなかったのだ。
「臭くって食べれんっていっとったやんか?」「だから食べてみて・・・」

で、我輩「それ食べれません」
ご主人「おいしいですよ〜」
女性軍「頼も、頼も!」
で、・・・うまいやんかぁ!
匂いのキツイのもあるがこの店のは特別なのだとか。若いヤギは特にとのこと。
その歯ごたえのあるヤギ刺し肴に、ご主人にマイボトルどんどんお注ぎし、どんどん会話もはずむ。

で、棚の蛇味線指差し我輩「あれ、ひいてくださいよ〜」
「いやいや、ぼくヘタやから〜」
「わしらわからん、わからん!」
で、閉店後の11時からミニコンサートすることに。うふふ。
早速先客のアベックと後から来店の女性観光客4人に「ここの大将、蛇味線ひいてくれるって。閉店まで呑んどきや」と声かけ、我らのまわりにぞくぞく彼ら集まってくる。楽しいなぁ。

つぎに我輩指差したのは、カウンター上の見事な丸型彫刻飾り物。
「あれナンですのん?」
「スイカよ〜。友達が今日彫ってくれたンよ〜」
「食べれますのん?」
「食べれる、食べれる。明日までもたんから食べましょ、食べましょ!」
と、11時から皆そのスイカ囲み、我輩とご主人の奥さんとは蛇味線にあわせて踊りまくったのであった・・・。

7.16.mon.

★二日目

完全なる二日酔い・・・。
言うなれば昨日一日、ほとんどヤギ刺ししか食していず、酒オンリーの一日だったのだ・・・。
聞くところによると昨夜の会計はボトル込みの、4人で8千円!
南方の血を引く姉達「こっちの人は人が良すぎンねん・・・」
ま、君達も今回わしを連れてってくれたというのもそうなのであろうが・・・。
ホテルみゆきはもういいが(親切なフロントマンは別)、ガイドブックにも載っていない「はな花」へはもう一度行ってみたい。

さて本日は・・・みんな呑みすぎでグッタリ。
女性軍「もう近場を回ろうや〜」
で、最寄の本部半島「嵐山展望台」(初めての訪問だが展望というほどでもなし)→「今帰仁城跡」(世界遺産指定後、行くたびに整備進行。和ちゃんいわく「スミさんが昔みた頃に来たかったわ〜!」。そう、かつては完全な廃墟であった。その分いまよりロマンに満ち溢れていたのだ)→「美ら海水族館」(ま、大阪の海遊館程度か)。で、昼食タイム。

我輩元気なれば近辺の穴場探すのだけれど、いまだ気力ゼロ。
通りがかった国道沿いのレストランで食事しつつ午後のスケジュール協議。
「目おちこんでるで」と心配してくれる女性軍だが(タヌコをのぞいて)、せっかくの沖縄。予定のスケジュール続行することに。

で、レストラン出て目の前の車に乗り込んだときタヌコだけ来ず。
タヌコ、なぜか裏の駐車場で我らを探していた・・・。
和ちゃん、涼子サン、我輩がドライバーなのに感謝感激雨あられであった・・・。

「今帰仁城跡」に感激した和ちゃんのため、予定外の「勝連城跡」へと南に向かう。
カーブを曲がり、眼前の山頂にそびえる城壁目にすると我輩いっつも感動。
「なにコレ!なにコレ!」と、和ちゃん、涼子サン。
今回は麓に駐車場と資料館が新たに完成していた。
本日晴天なれど今帰仁城跡では小雨にあい、ここでは駐車場に乗り入れた瞬間、暴風と豪雨そして雷。それらが止むのを待って大幅に時間を食う。

このあと「中城城跡」も訪れる予定だったが、雨上がりの猛烈な蒸し暑さのなか、あの最も広大な城跡探索するには肉体的時間的にムリだろうと、ショッピング兼ねて「首里城」へ。
が、昨日からの問題だが、8万キロ近い走行距離のレンタカー・ナビの地図は古すぎ、かつ道路標識は台風で吹き飛ばされ無くなっていたり、高速道路ではたまた一寸先も見えぬほどの豪雨に遭遇と、さらに時間を食う・・・。

その「首里城」でも雨。
整備された首里城にはもう我輩興味がなく(タヌコはこういうロマンにもともと興味がなく)、観光は姉二人におまかせ。
この時点でもう夕方。
間に合えばアメリカンビレッジの大観覧車で落日をみよう!の予定も間に合わず、一路今夜の宴会場所に向かう。

そして、今まで何度かの旅行で候補に入れていた、恩納村の洋風居酒屋「ル・ソレイユ」に初めて訪問。
昨年訪れた沖縄市高原の「ビストロ・しょくらくのつぼ」(R329号沿い)同様、ごてごての沖縄料理オンリーではなく、フレンチのシェフが地元の食材をフランス料理風にアレンジしているというだけあって、沖縄料理が苦手な我輩も今夜は箸がすすむ。

7.17.tue.

★三日目

今回の旅行で「もう沖縄も飽きるだろ」と思っていたけれど、いざ最終日ともなるとあいかわらず「帰りたくない・・・」
日本各地や海外ふくむ旅行先のなかでこの気持ち抱くのは、なぜか沖縄だけなのだ・・・。

さぁ、がんばって来年も行こう!
行ってみたい方、ご一緒にいかが?

「'07 沖縄旅行記」完

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