222「春のできごと」

5.15.sun./2011

暖かくなってきたからでしょうか、閉店が朝の6時頃ってのが珍しくなくなり(かといって忙しい、というわけでもなく。で、ランチオープンがつらい)、4時ごろの終業時刻迎えても、お客さん方と店で白菜小鍋(新メニュ−)つつきながらこれまた夜明け過ぎまでという繰り返しでこのページ、長らく更新できず。で、思いつくまま最近の出来事を・・・

★新・松葉杖の夜

一昨年でしたか、このページで河内長野のM先生骨折談161「松葉杖の夜」を掲載した。が、奇しくもそのとき同様、今回は墨丸会員715号M嬢からメール。

「墨丸行こうと思ったけれど、足にヒビ入ってしまいました」
「太りすぎで?」と返信すると、即座に「いたわりの言葉ないんか〜!」
で、再び返信。
「いたわりの云々って文句いうてくると思た」

M先生同様、驚いたことにその夜、彼女片足引きずりながら、ご来店。
開口一番「マスターだけや、みんな慰めてくれたのに。そ〜や、太ったからや!」
「なぁ、みんなとおんなじメール送っても新味ないやろ?」

足首ぐねってヒビ入ったというM嬢(やっぱし太ったからやん?)、墨丸で飲んでるうちに足はれ上がってき、自転車乗るのも一苦労でこの夜帰られました。
死ぬ思いで来てくれてありがとね、Mちゃん!

★謎の音

ある夜、会員691号ポストマンと511号クロちゃんが店に泊まったときのこと。
「カシャンカシャンカシャン」の奇妙な音で(文字では表せません)目が覚めた。
「・・・クロちゃんの携帯鳴ってるで」と寝入ってる彼に声かけようとして、「うん?」

注意して聞くとその音、クロちゃんの「歯ぎしり」
何人かの歯ぎしり聞いたことはあるけれど、彼のは初めて聞くモノ。
着信音ならちょっとカッコいい、かも。
昼ごろ起きたポストマンいわく「夕べなんかへんな音してませんでした?」

ポストマンの更なるひとこと「夕べの客うるさかったわぁ、何回も目覚めてしもたやん!」
・・・これは彼らが寝入ってからご来店のカップルのこと。
で、我輩いわく「勘違いしてるんちゃう?ここホテルちゃうねんで」

★624円

スーパーで買い物し、銀行ATMの棚にその買い物袋置いて振込み作業終えた。続いて近所の本屋に寄って、懐かしの「FOCUS」(週刊新潮別冊復刻版の東北大地震特集。コメント秀逸でファンだった廃刊写真週刊誌)を買い、別の本屋で「AERA」の、内外の著名な写真家達が撮ったという地震の写真集版を見に行ったんだけどここでも入荷していず。別のスーパーでの買い物に向かっていたとき、「うん?わし、いったん荷物置きに店に戻ったんやったっけ?」

手にしてたのは「FOCUS」入った袋だけ・・・。
瞬時に(でもなく)買い物袋をATMの棚に置きっぱなしだったのを思い出し・・・近所のそこに戻ってはみたけれど、なかった。
不幸中の幸いだったのはたかだか624円の買い物だったこと。

また、こんなものか〜と思ったのは、その直後に同じスーパーに行き、同じ買い物をし、同じレジの同じ女の子に同じ624円支払って、ライムのバーコードなかなか読み取れないことまでも一緒だったのに彼女、同じ人物が十数分後に同じ買い物をしていることにまったく気づかなかったこと。
ボクがレジマンだったら「世にも奇妙な物語?」って思うだろうになぁ。レジの金奪い取ってもこの子、わしの顔覚えてないんやろか。

その夜、お客さんに「今度タマゴに注射器で小便注入して置いといたろか、なぁ?腹立つよなぁ!」と言った瞬間「あ、あ〜たやったらそんな事件の犯人、墨丸って警察にチクるわな、やめとこ」
口は災いの元。そんな事件があってもボクではありません。念のため。

★連続ドラマ

昼間偶然みたアメリカ連続ドラマの再放送、wowowの「グレイズ・アナトミー」
かの国の映画産業衰退と聞くけれど「ドラマはなんでこんなに面白いの!」といっても今のところ本作のみですけど。

インターンから成長or脱落していく大病院の若き医師たちの人生ドラマで、録画しつつ14話までみて、「あ、15話は?録画し忘れ?ツタヤ行きかよ〜」とガックリしてたら、15話分から新シーズンでした。で、ほっ。
でもみていたのは、なんと「第6シーズン」分。
魅力的な主人公達の(これがこのドラマの秀でている点のひとつ)「同僚元彼氏、同僚元彼女」をふくむ複雑に交差する人間模様が見もので、そこに至る彼らを知ろうとすると、1から5シーズンまでツタヤで借りねばならぬ・・・いや、みてしまいたいと数年間思い続けてる「24」も「ロスト」も数話分しかみてない現状かんがみると、たぶん無理・・・。

★帰還

ランチタイム終了間際、ふらりとお客さんが。
真っ黒に日焼けしたその方、「・・・おお!ヨッシーではありませぬか!」

といっても、常連女性会員608号のヨッシーではありません。
会員番号325号の男性です。
思えば十数年前、常連の彼は東京のコンピューター会社へ転勤。その後退職して8年前にタイに移住。
一度帰国された際に墨丸2号店に来られたきりでした。
「ここよう分かりましたねぇ!」
「だってホームページみてたもん」(タイでもですって。うれしいことです)。

その彼ももう40代。これから住吉在住です。
当時親しかった方々、彼に会いに来てくださいね。
現在求職中。その面でもよろしく!

★「今夜の名言!」

冒頭登場のおみ足痛めたM嬢と墨丸会員836号木材さんと閉店後の「白菜鍋」での酒宴の席で・・・
木材さんいわく「ずっとこの夜が続いたらいいのに。このまま墨丸で生き続けたいわ!」

名言ではないかもだけれど、うれしいやん?
7月18日(月)夕刻より彼女のライブあり。芸名の木材さんは本職の歌手です。年末には我輩も出演させていただく予定の、彼女による自主映画制作開始もあり。脚本は伝言板によく登場していただいてる会員821号「砂猫」さんです。

会員437号batikさんの、ビール好きのお連れさんいわく・・・
「わたしビールに生まれ変わりたいわ!それも拒否権のある」
「拒否権って?」
「嫌な奴には飲まれたくない!」

★「今夜の迷言!」

韓国の北朝鮮ネタのジョーク。
養豚場視察の金正日将軍様が豚と記念写真を撮った。
将軍様が動物を愛する慈悲深い指導者であることを世界にアピールするため、ぴったりくる写真説明で新聞編集局は激しい議論に・・・
「『ブタと一緒にいらっしゃる金正日同志』では」
「単純すぎる」
「『ブタが金正日同志を囲む』にしてみては」
「慈悲が感じられない」
結局、新聞にはこんな説明が載った。
「『左から三番目が金正日同志』」

恐怖の一党独裁体制下、地下鉄で二人の男が話していた。
「同志は党で働いていますか」
「いいえ」
「以前は」
「いいえ」
「では、ご親戚にはどなたか・・・」
「いませんが」
「だったら足をどけろ。さっきから踏んでるんだよ!」

先軍政治で優遇されている朝鮮人民軍でも物資の配給に滞りがでている。
補給品の不足に困っている部隊で将校が兵士に言った・・・
「諸君、今日はいい話と悪い話がある。まず、いい話だが、諸君は下着の交換が認められた」
歓声をあげて喜ぶ兵士らを一瞥し、将校は続けた。
「そこで悪い話だが・・・。下着は隣の同志と交換だ」

★「今夜の本!」

不作です。

「激流」(柴田よしき。徳間文庫)
京都修学旅行でグループ行動をしていた七人の中学三年生。知恩院に向かうバスで、その中の一人の女生徒が忽然と消息を絶った。二十年後、三十五歳となった六人に失踪した彼女からメールが送られてくる。「私を憶えていますか?」
帯に「面白すぎて中断できない!23万部のベストセラー」って書店員の感想。が、何度中断したことか・・・評価2/3。

「愛おしい骨」(キャロル・オコンネル。創元推理文庫)
兄弟は森に行き、戻ってきたのは兄一人だった。20年ぶりに帰郷した兄を迎えたのは、時が止まったかのように保たれた家。そして誰かが玄関先に、死んだ弟の骨をひとつづつ置いてゆく・・・。
'11年度「このミステリーがすごい!」海外篇第1位。
・・・あかん。なぜかのめりこめず。2/3。
一昨年の第1位「犬の力」も上巻読んで下巻手もつけず。
感性狂ったか?気が狂ったか?

★臨時休業

15日(月)から大阪を離れ、別仕事にでかけてきます。
月の半ばのヒマな週かつ高給ゆえ(ちょっと難あり)。
無事だったら金曜夜には営業しています。さらば、友よ!

で、5月23日(月)
14日付新聞の霊感占い「今週のあなた」によると、「人から迷惑をかけられやすい週。イエスマンは凶です」
あの別仕事、ある意味当たってましたか・・・。
そのストレス解消&ヒマな月曜かつ雨ゆえ、正月以来初めて今夜休みます・・・。

「春のできごと」完

<戻る>