270「ちょっとした、傷心」(後篇)

10.27.sun./2013

★タラコで・・・ 

この夏、週刊文春では「中国産食品」についてゾッとする特集を毎週掲載。
※シリーズまとめた「中国食品を見破れ」(文春新書)発売中。その週刊文春バックナンバー店内にあり。

で、スーパーで「あ、安いやん!」発見商品はほぼもう中国産で、気づけば買わぬように、いやもう気持ち悪くって買えぬようになりました(文春、読めば分かります)

その文春記事読み始めた初夏の頃、「あ、安いやん」で買ってしまったのが、6切れ298円の、生食用「タラコ」
持ち帰って中国産と気づき、これは加熱して仕方なく食してのはるか後日の十月下旬、タラコ売り場で国産品を「これは山口産、これは・・・」と選んでいて、「お、すけとうだらの卵巣(ロシアまたはアメリカ)。山口県の食品会社販売・・・で、298円は安いやん」と買って、食そうとして気づいたのが、原産国名「中国」の表示。

え、ロシアなんかのを山口で加工したんとちゃうのん?
これは中国が海外で獲って加工したということか?
ロシア、アメリカ、山口県表示に目がいってしまい、「中国」文字に気づかなかったこのタラコ、わが身呪いつつも閉店後の疲労困憊下での夜食作り、もう加熱する気力もなく日本酒で体内消毒しつつこの夜は生食で・・・。

★バラ肉で・・・

同様ケースでは、「オーストラリア産バラ肉とニンニクの芽炒め」
「おっ、オーストラリア産か」と。
夜食作りかけて気づきました。
見過ごしていたパッケージ裏面表示の、「ニンニクの芽(中国産)」を。
中国薬剤がバラ肉に移ってるだろうと食欲失くし、気づけばニンニクの芽だけが皿に残ってましてん・・・。

日本のとある中国レストランで働いていた日本人アルバイトのお客さんいわく、「お客に出す料理には中国産野菜使って、中国人スタッフは日本の野菜使ったまかない料理なんですよ!」
良識ある?中国農民も自分達用を別栽培してるというんだから当然か。
ま、食品に限らず身近ではタオルが糸ほつれてすぐ穴が、と思ったら中国産。
我が店の化粧室窓のすだれの巻き上げ器、観葉植物に陽を当てるため閉店後に巻き上げてるだけで壊れ続け、この夏3個目を買おうとして中国産と気づいた。
こんな単純?商品までもがこの体たらくなのに、有人ロケット打ち上げなんてどうしてできるのだろ?

★箸で・・・

けれど、とあるテレビ番組で評論家竹田恒泰氏いわく「いくら中国産食品を避けても常日頃使ってる割箸、あれはほとんど中国産で漂白剤やら防腐剤やらの薬品の塊ですよ。箸を口に持っていくたびに毒なめてるようなもの」
ローソン弁当についてくる割り箸袋には「薬剤を使用していない」旨の表示あるけれど、コンビニ弁当派ではない我輩、一時流行った「マイ箸」とやらを外食用にと探し・・・でも近隣スーパーではどこにもなぜか置いてませんでした。あ、マイ箸も中国産やったりして・・・。

★米で・・・

かつ、そんなに中国産食品避けてはいても、週刊文春(10/17号)では「中国猛毒米偽装イオンの大罪を暴く」なんて記事が。
イオン発売の弁当、おにぎり1500万食を中国米産を国産米と偽って流通させていた告発記事。
かつイオンの買い叩きのせいで中間業者の経営苦しくなり、中国産を使わざるを得なくなった結果、イオン全商品の8割が中国産と化しているとも。
※中国米=重金属汚染、遺伝子組み換え米、農薬汚染、検査態勢の不備。

ああ、親中派岡田一族のイオンなんて利用しない我輩なれど、イオングループとなりはててしまったダイエー・グルメシティは常日頃利用してるわけで、このことにもショック。
あっ!日ごろ飲んでるウーロン茶、これも原料中国産やった・・・。
明日から緑茶にしょ、もちろん国産の。

★でも水で・・・

国産といっても、あのミネラルウォーター。
話には聞いていたけれど、週刊新潮(10/17号)特集記事「逆に寿命を縮める健康食ブーム」では、水道水の水質基準50項目に対しミネラルウォーターはわずか18項目と。
しかも、重複する項目比べるとおしなべてミネラルウォーターの方が基準が緩いという内容。

「イタイイタイ病の原因のカドニュウムは、水道水に比べ1gあたり3.3倍も緩和。貧血や中毒症の危険がある亜鉛は5倍。皮膚がんなどのリスクがあるヒ素も水道水の5倍の量が許容されている」
亜鉛は硬度の高い輸入品の場合らしい。でもヒ素が少し入っている方が美味いとのも説あり。

なぜ?
ミネラルウォーターは、飲んでも一日500mlくらいという想定。
対して水道水は料理に使うなど2gは摂取。そのため基準が緩く、ミネラルウォーターをがぶ飲みしたり炊事に使ったりすることが想定されていない結果とか(炊事に使ってるって自慢した芸能人おったわ・・・)
※その他の記事項目:「菜食主義者は長生きできない」「有機野菜は食中毒のリスク」「カロリー制限しても寿命は伸びない」「炭水化物ゼロダイエットは血管障害を引き起こす」「怖いサプリメント」

★タマゴで・・・

話は変わって、卵に関するテレビ番組で役者の梅沢富美男の弁にもショック。
いわく「生卵の白身、ありゃ見た目が鼻水みたいで・・・」
好きな卵かけごはん(というより自炊が面倒なときの簡単食)が食べれなくなった・・・。食べ物に対してそんな弁のべるなッ、バチ当たるぞ!当たれ!

★etcで・・・

また、最近気づいたのが雑誌やテレビに登場する若き女性たち。
「あ、この娘」そして「美人!」と続くはずがその「娘」どまりに。
美人と思いかけて興ざめしてしまうのが、なぜか皆が皆カメラに向かって没個性的な「ピースサイン」ポーズ。君たちは「パブロフの犬」か?
ある写真家いわく「あのサインでポーズとると皆が皆、同一人物でも表情が固定されてしまいます」。何枚っても同じ顔で、面白みに欠ける人物写真になるという。確かに・・・。

そのたぐいでは、最近流行りの「ゆるキャラ」
子供でもないいい年した女たちがそんなぬいぐるみに群がって、例のこれまた没個性的な「かわい〜!」の黄色い声連発と共にの「ピースサイン」
※うちのタヌコ(我が妻リ・フジンの別名)は、写真撮るときいつも「気を付け!」の姿勢だった・・・。

こんなぬいぐるみ、むかしは(ミッキーマウスのぬいぐるみ登場の浦安ディズニーランドオープン以前)幼児が対象だったのに・・・。
あの中身は灼熱地獄の強烈な汗臭いだけの世界で、ぬいぐるみの中では「くそ熱い!わしに群がるな、アホ女ども」ってののしっていたりして(いや、ゼッタイののしってる。我輩、ぬいぐるみレンタル商品のメンテナンスしてたこともありで。でもあれ、メンテナンスなんてしきれません)

と、このようなパブロフの犬的「ピースサイン」と「かわい〜!」の単純表現駆使して世の中渡り歩いてるあの女性たちはもしかしてパブロフの犬程度の脳みそなんだろうか?人々は年々幼児化してるんだろうか?
・・・いや、日本人の成人力はトップクラスと最近判明したではないか。
ではあの調査にこれら女性たちは含まれてなかったんだろうか?
・・・と我輩は銭湯の壁越しに聞こえてくる女湯の甲高いおしゃべりに耳ふさぎつつ、ますます女嫌いの無限地獄へと陥ってゆくのであった。

俳人坪内稔典氏はエッセイで「うんと若い時に老熟する人がいる。芥川龍之介、川端康成、太宰治、新実南吉など、彼らは二十歳前後で十分に老人だった」と、彼ら二十歳頃に至るまでの作品紹介しつつ彼らの老熟ぶりを紹介していた。が、続く文章で「だが多くの人は若い時は未熟であり、老熟からはほど遠い。(略)若くして老熟した人々はあまり長生きしない。南吉に至っては二十九歳で他界した。若くして老熟しなかった人々は長生きする傾向がある」と。
うむ、ゆえに女どもは長生きするのだな、と納得す。
あっ、それでいえば我輩もだ・・・。

「ちょっとした、傷心」完

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