296「月に行く舟」

2.19thu./2015

★「風邪」

ここ数年、なぜか風邪をひかない。
それまでは必ずといってよいほど年に一度は高熱出して寝込んでいた。
なにか変わった?
暴飲暴食暴喫煙変わらず、孤独な生活変わらず、薄っぺらな毛布での簡易ベッドも変わらず、恋も生まれずしてのこの変化は、何なのだ?
と、お客さんと話していて生活習慣の変化で思いついたのは宅配される「海洋深層水」の飲用。
少々硬水で飲みごたえあり、今までのミネラルウォーターでは経験したことのないゴクゴクなんだけど、まっさかなぁ?

昨日、くしゃみと鼻水がひどかった。
でもこの数年来の経験から「風邪」などと脳裏に浮かばずして「うぁあ、とうとう花粉症かよぉ〜!」と未知との遭遇ゆえどう対処?とがっくりしての朝方、ゾクゾクして目覚めた。
「風邪ひきかけやん・・・」。葛根湯飲んで、また寝て治った・・・。
追記:クルマ手放しての自転車活用のせいでの体質変化かも!

★「月に行く舟」

17日、確定申告向け売上伝票と領収書の1年分(!)整理終了で、ホッ。
で、ようやくたまりすぎてた録画番組消化に入りました。
というのも、1月以降の上記事務作業で今年はまだ一冊の本さえ読めていず(皆さんにお借りした文庫本返却、もうしばらくお待ちください。かつ「その女アレックス」読んだ?のメール、声がけ、やめてね)、またDVDデッキも録画枠満杯状態で、昨今からまずこの消化に励みはじめたわけでして。
洋画はあいかわらず心に残る作品皆無に近しなんですが、昨夜みたTBS系のスペシャルドラマ「月に行く舟」は、心に残りました・・・。

岐阜県。山あいの小さな駅。
なぜか行き交う列車に乗ることもなく、終日駅に佇む盲目の女性、理生。
その田舎町に移住した作家の原稿を取りにやってきた編集者涼太が東京に戻るため駅にやってくる。
ふとしたことから会話を交わした二人は・・・。
次第に明らかになってゆく理生の真実。
なぜ駅にいるのか・・・?
そして「月に行く舟」とは・・・?

我輩好きでない和久井映見と谷原章介出演ながら(和久井さんの演技は素晴らしい)、脚本が「あすなろ白書」などの淡い恋心描いての名脚本家北川悦吏子さんゆえ、この「列車を待つ短い間の切ない物語」(平成26年度文化庁芸術祭参加作品)は、秀作。
こういう名作は放映しっぱなしではなくBSなどで特別枠組んで万人が「常に」観れるようにすべき、です。みな心優しく、恋に恋するようになるだろうになぁ・・・。ユーチューブなどでのご鑑賞を、ぜひ!

★「ちゃんぽん」

この数日、過去のページを整理していて「あ、そうだった!」と買ってしまったのが、「さっぽろ一番 ちゃんぽん」
何ヶ月か前のページに、食品関係の賞をとったというこのインスタント麺の旨さに「驚いた」という記述があって、以降そのことを忘れていた我輩、それを再び「買ってしまった」のだ。

・・・今回は、まずい。
我輩の嫌いな、最後まで常に食べきれぬカップ麺たちと何ら変わらぬではないか?あの旨さを味わったあとしみじみとパッケージみて受賞作と知ったわけで、事前に洗脳されてたわけでもないのに。「もしかして我輩、二重人格?」とさえ思ってしまったほど。あれ読んで試しに買ってみた方、ごめんなさい。

追記:その過去のページで、水道水に比べミネラルウォーターにはヒ素、亜鉛など不純物が多いというのも・・・水道水は料理、炊飯に「大量」に使うことを想定し厳格な検査基準を定めているけれど、一日500ミリリットルほどの「飲料」と仮定してのミネラルウォーターは基準を低くしても健康に影響なしという想定の産物、ということで。ミネラルウォーターでご飯炊くセレブの人、アホやん!・・・あ、我輩愛飲の「海洋深層水」も!?

★「人恋しくて」

先日の18日(水)は正月以来の休み。
午後、墨丸会員899号イラストレーターGORIO21さんのオリジナルポスター展見学に天満橋へ。

ゴリさんあいにく現場不在。新作についてお話聞きたかった・・・。
墨丸店内に彼のサンプルブック置いてます。お仕事の依頼はとりあえず我輩まで!(ゴリさん、一件ありそうですよ)
夜は会員91号M氏と墨丸のお客さんナイジョ・マモーさん(墨丸での通称)働くスナックへ。前後して居酒屋二軒。
その一軒目でM氏にこの度の確定申告反映し「しばらく飲み歩くの自粛」と宣言(飲み代も積もり積もればで・・・)

その数日後の本日来店のM氏「さぁて今日は終電で帰ろうかぁ」
(日祝は早じまい可なのでM氏はたいてい日曜にミナミからやってき、我輩を飲みに誘うのである・・・)
で、我輩「え〜」(アホやん・・・)
M氏「飲みに行けへんのやろ?」(そやけど・・・)
我輩「え〜・・・Mちゃんの芋焼酎飲ませてくれたら、行く」(店でさんざん人に会って喋ってるのに仕事終えると妙に人恋しく・・・)
で、彼がキープしてる好きくない芋を飲んで我が予算抑えることにし(我輩の麦ボトルは空に近く)、行きつけの居酒屋「なじみ」へ。

と、その店に「墨丸閉まってたからここやと思た」と墨丸常連のOちゃんが。
と、携帯ベル鳴って「スミさん、店閉まってるやないの、どこおんのん?」と天下茶屋のバーの会員648号やべっちが。

そ〜してやべっち、Oちゃん、M氏、我輩の四世代が集まってしまうと・・・もう我が「飲まぬ節約意識」、簡単崩落。
でもやはり我輩、芋焼酎なんて飲めませんでした。
「芋ってマクリの味やん・・・」
「マクリってなんなん?」
「え〜!小学校のとき蛔虫の駆除薬って海藻から煎じた、あの吐きそうな匂いと味のん飲まされへんだん?」
我輩以下の世代はその存在知らず(幸せ)、同世代のなじみママさんならばと聞いてみると、「飲んだことないよ」

うむ、給食の脱脂粉乳(米国では豚のエサだったとか。これも吐きそうで飲むのをためらっているとどんどん冷め、そしたら余計まずくなってさらに飲めなくなるという代物)、それ用のアルミ椀につがれた「マクリ」は鼻つまんで飲まされるほどのモノだったのに、その苦行受けたのはその夜、阿倍野区丸山小学校出身の我輩だけだった・・・。

ゆえにこの夜、我輩は残り少ないボトルの麦焼酎を飲んでしまったのでした・・・。ああ無情。

★「タッくんと・・・」

こうして後悔の月曜迎え・・・さぁ、新しい週が始まった!月末近しやし心機一転、もう飲みに行かん!と、炊飯器に夜食用のコメ仕込んでの営業開始!

午後11時過ぎ、会員811号タッくん来店。
「お、半年ぶりやんか!今夜もバイク?」
「いえ、電車で」(和泉市でガラス工芸に携わってる若き職人さんなのだ)
「じゃあ、あとどうすんのん?」
「どっか泊まります」
「ここでええやん」(恒例墨丸宿ってこと)
で閉店後、「ご飯食べに行こか」と再び「なじみ」に・・・。
ま、半年ぶりに会うもんな・・・。

★「ボク、ダメな人間なんです・・・」(先のOちゃん毎回発する言葉)

閉店近く、ザルにあげてた昨夜のコメを炊飯器に戻し、スイッチオン。
閉店時間に・・・炊きあがりました。
炊きあがったはいいけれど、ほぼ24時間居続けるこの13坪の空間恨めしく、「食前酒に一杯だけ・・・」とまた「なじみ」へひとり(アホや・・)

カウンターにはしゃべり過ぎる酔ったおっさんひとりだけ。
「日本人発祥の地はキルギスなんや!」の持論は昨夜も聞かされ、「ああ、これで一杯だけで帰れるわ」と菊正宗ぬる燗グラスに口つけたそのとき、焼鳥屋店主の馴染みのナオちゃん来店し、我輩の横に座って話し始めたら、これまた馴染みの鉄板焼屋の店主サカモトさんと彼女が・・・。
このお二人、1年前の本日この店で知り合ったとかで、ママさん「うちで初めてのカップル誕生なんよ」と赤ワインボトルプレゼント。もちろん我らもお相伴に預かって、乾杯!(わしにはいつプレゼントあるんやろ・・・)
・・・結局またベロベロで帰店午前5時前。
追記:我輩、ワインはキライなんだけど、この夜いただいた仏産「ラ・キュベ・ミティーク」(フクロウのイラストが目印)は飲めます!

★「無間地獄」

本日水曜日、「なじみ」は休み。
「誘惑」にはもう対処できる夜だ、安心(でも深夜「飲みに」の誘いの連絡あればこれまた遠方でも出かけてしまうんやけど・・・)。
で、夜食用にスーパーで半額の「寄せ鍋」買い、昨日手付かずの冷ご飯食べてしまおうと計画、決意(ボクの決意なんてもうしれてるけど)

オープン早々会員908号女子大生のゆかちゃん来店。
彼女はうちで閉店まで勉強したりするのだけれど、今夜は「寝不足なので早く帰ります」・・・でもまた閉店まで。

で、「よし、一人前の寄せ鍋やけどなんか足して食べよか」と、冷蔵庫開けると二日前消費期限の、夜食用に買ってた「アジ刺し身」発見(タッくんと飲みに出て存在忘れてた・・・)
「ゆかちゃん、コレって食べれるやろか?」と問うと、「女は丈夫ですから私食べます」。で、小宴会・・・また酔っての午前5時前閉会。

★「異・無間地獄」

こんな毎日でさすが疲れ果てたのか、本日昼間のスケジュールな〜んにもこなせず、ぐったり・・・。

午後11時前、新規の男性客お一人来店。
言葉のニュアンスが・・・と尋ねると、シンガポール国立大学法学部、25歳学生コー・アランさん。

市大ゲストハウスに週末まで滞在とかで、「ムラカミ・ハルキの小説に出てくるバーみたいですね」ですって。
我輩はアンチ・ハルキゆえどんなバーなのか不明なれどなんとなく嬉しく、他にお客も居なかったので約2時間二人で飲みながら語り合うなか、シンガポールのカラオケは高すぎるという話になり、「美空ひばりの川の流れのように歌えます。でもカラオケは一人では・・・」なぁんておっしゃられ、「よし、国際親善のためカラオケ歌いに行こ!」といいかけたところに(懲りんなぁ)、先日伺ったスナックのマモーさん、来店。

「あ、助け舟!」(彼女は英語もペラペラ)と思ったのもつかの間、三人で語り合ってると再び「この三人でカラオケ・・・」なんてまた良からぬこと脳裏に浮かんだところに、「なじみ」でよく出会うナオちゃん来店。
「うむ、この人数分のカラオケ代は・・・」と苦悶しはじめたところに珍しく会員18号田中ホモ丸軍団がドヤドヤと・・・ある意味、ホッ。
で、閉店午前6時過ぎ・・・今までと違うしんどさだった。
このあとようやく例の冷ご飯でチキンライスを。
でも、しんどくって今までになく不味い出来だった・・・。
追記:「ハパカバ!」(マレー語で「こんいちは!」でした)

★「今夜の合言葉!」

「月に行く舟」
で、サービスドリンクorつきだしプレゼント。

「月に行く舟」完

<戻る>