316「恐るべき空白A」緩慢なる自殺、未遂

12.8.wed./2015

★2015年8月27日木曜深夜

三ヶ月余りにも及ぶ「墨丸の不在」(店は閉められたまま、ホームページも更新なし)の原因はというと、我が「緩慢なる自殺」の失敗であった。

遡ること8月27日(木)
この日、深夜に訪れた女性客「いつもお店の前を通ってるんですけど今夜初めて来ました」とおっしゃるその方とカウンター越しに会話してると、ふと我が左頬に違和感が?
「あれ、今日、変なものでも食べた?」と、なぜか「食あたり」連想し「ちよっと失礼」と洗面所へ。鏡に顔を映した。な〜んともなっていず。

カウンターに戻ったそのとたん、左腕に違和感が。
その痺れるような感じに「あれ?ヤバいんちゃう」とその時、早じまいアリに設定してる日曜の夜に我輩との「アフターファイブ」目当てに来店する我が呑み友M氏がこの平日になぜか来店。
「あ、Mちゃんちょっと体調悪いねん、ちょっと病院行ってくるから飲んでて」と、自転車で近所の救急病院へと思ったその瞬間、左足から身体が崩れおちた・・・。
M氏「自転車なんかアカンで!救急車呼ぶわ!」

それでも「自転車で」と、市井の片隅でひっそり暮らす昭和の人間は救急車など近所迷惑とホント思ったのではあったが、救急車はやって来てしまった。
今晩初めて来店の女性客さん「あのぅお勘定は?」「すんません、また今度お越しくださった時にでも」(こんなん一生に一度の遭遇やで。ショウタイムやで)と、店のネオン消して財布持ってと意外に我輩、冷静。でも昼間使ったばかりの健康保険証見つけられぬ・・・。

救急隊員「どうしましたか」にこれまた冷静に受け答えし担架で救急車内へ。
で、救急隊員「血圧200」
我輩「?・・・日頃は正常値やのに?」
救急隊員「手術の可能性もありますから親族の方に電話してください」
我輩「ハイ」とこんな事態でも我が妻リ・フジンにではなく我が息子せいざぶろうに電話。留守電なり。
仕方なくリ・フジンに・・・でも電話越しに聞こえたのであろう救急車のサイレン音に我輩ではなく、「息子」が事故にとなぜかリ・フジン思ったようで(なぜでもないか・・・理不尽)

★救急搬送

住之江区のU病院へ搬送された。
(墨丸のお客さん方が働く近所の阪和記念病院にかと思ったのに・・・)
搬送途中から意識が不確かに。

後日知るところによると、脳内出血。
感覚を司る右視床という部位に直径2x1aの出血が。
でも出血が止まっていたため手術はなしだった。
酒、タバコ、疲労、ストレスが主原因だそうな。

月一度ほどのあるかなしかの公休。ストレスの原因は言わずもがな。前回記しかけた「毎夜のウイスキー杯数」につづきタバコのことをも書き上げるつもりだった、夜ごとの泥酔とチェーンスモーカー・・・この現実目の当たりにし忠告してくれる方々には、我輩「緩慢なる自殺実行中なんです」と応えていて、その時は心筋梗塞とかでポックリいくこと想像していたのに・・・。
そうして救急車内で「コレで死ぬか」(死ねるか、とはさすが思わず)と思った時、壊れた脳裏にふと浮かんだことは、「店どないしょ・・・」

※日曜夜にしか墨丸に来ぬM氏が偶然にもこの平日夜来店してくれたことがまさに不幸中の幸い・・・。

「恐るべき空白」つづく

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