338「新・恐るべき空白G」 最終回

11.30.wed./2016

★忘れてまして

11月18日金曜の夜、墨丸会員914号ガンちゃんと古株会員57号貧血姫の店でお会いした。

ガンちゃんは昨年8月末の墨丸閉鎖の少し前、6月下旬に会員になられた方。で、常連さんもあまりご存知ない40歳前半の独身男性(※)。
ガンちゃん、深夜の墨丸でたまたま顔なじみになられた貧血姫の針中野の酒場に墨丸なきあと時たま出入りされている。その度に「もっと早くから墨丸に行っとけばよかった・・・」とおっしゃってるとのこと。で、貧血姫仲介のもとこの夜、旧交を温めることになったわけ。

※ふと「最終の会員は?」と。調べてみると8月20日入会の923号、若き看護婦さんだった。入会されての即閉店で申し訳なく詫び状出させていただきましたが・・・。あらためて、ゴメンナサイ。

その席で、年末近しゆえ忘・新年会の話題となり、ガンちゃん「開催なら参加します!」と。
そんなこともあってこの夜幾人かの方々にお誘いのメールをさせていただいたわけですがその際に皆さんから、「ブログ読んでますけど身体は大丈夫なんですか?」との返信が。
う〜ん、そういえばその後の体調についてはこの連載であまり述べていなかった?
で今回、忘れていたかものそのことを・・・

★まず全身的には・・・

11月21日、血圧とコレステロールの薬を受け取りに地元のMクリニックへ。
薬といってもこの程度のモノ。20年も前からの服用ですけど。Mクリニックは324「新・恐るべき空白」登場の医院。
その診察中にリハビリ施設に通っている話になり、先生いわく「リハビリ?リハビリなんて行かんでええやろ。腕や足が動かんって場合やったら話は別やけど、握力も普通やし日常生活しっかり過ごすだけで充分やで」「二回目の入院の際に理学療法士さんから筋肉固くなってるっていわれまして」「歳も50過ぎたら誰でも固とうなるもんや」「退院時に地元でリハビリをとも・・・」「まぁ、それやったら・・・」ってな次第。

それゆえ週一のリハビリが急に疎ましくなった。
入院先だった住之江の病院で年末に再検査するのだけれど、その際主治医のY先生に再確認して同意見ならばリハ通いは来年から中止しようかと考えてるほどの体調・・・

★頭の方から順に・・・

とはいっても昨年に続いての脳内出血(「脳」ですぞ!「脳」と考えりゃ重大だわなぁ)。で、その出血箇所が二回とも臭覚以外のすべての感覚をつかさどる「視床」という箇所。
前回は直径2センチほどの出血。その時は左半身が重い感覚マヒに。
左だけなのに脳とはやはり凄いもので、当初は歩くことも左手で物を持つこともできないほどだったけれど、今回は1センチほどの出血。
それだけの違いで今回は格段の「軽症」。左はともかく今回の右半身症状は少し痺れが残ってる程度。

もともと、痛いとか苦しいといった症状はなく、最初の入院時に二度ほど貧血で倒れ(食事を摂っていないのが原因)、そのときに「わしって病気やん・・・」と悟ったほど、入院中の我輩いたって「脳天気」。で、療法士さん方に「全然落ち込んでませんね?」といわれていたほど。アホやん?いや、「病は気から」?

「食事を摂っていない」というのも、何度も述べてるように舌のマヒによる「味覚障害」ゆえ。
その、食べ物が無味というのはツライもの。
で(昔話にある、豪華な料理の円卓囲んでいるけれど、長過ぎる箸ゆえ料理が口に入れられない的な)、昨年発症時は空腹感も喉の渇きさえも感じぬほどのマヒ。ゆえに飲み食いせずともある意味平気。けれど今は空腹おぼえても味がしないわけで、朝から深夜までの間、食べたとしてもトースト一枚か(コメより焼いたパンのほうが口腔内での感触ありで)、軽くコメ一膳がやっとの食事。
この状態がすでに一年以上。
で、体重は発病以来10キロ近く痩せてのいまは50キロ前後のまま推移中。スティーブン・キングの初期ホラー小説「痩せゆく男」を連想している(呪いで異常に痩せていく男の悲劇がリアルに描かれた傑作)。かつ、好きな焼き鳥、もう一度味わわずには死ねるかよ、ですわ。
ゆえにガンちゃんが我輩と会ったその瞬間、彼「わ、すっごい痩せてはる!」

足の回復が最も早く、ついで手らしい。
今もひどかった左手使った細かな作業は困難かつ角ばったモノを持ったりするとピリピリ。カッターで手を切ってしまっても即気づかぬほどの痺れが残っている(これらも治癒するというけれど)
問題はこの味覚障害。回復には結構時間がかかるらしい。

はたまた、そうはいっても今回は右半身のマヒはマヒ。
杖なんてものも使わず平気で歩けるけれど、左右とも症状アリとなるとこの冬の季節、病気持ちの皆に共通する苦痛の季節。我輩の場合は身体の「強張り感」がその支障にプラスしているのも事実で、寝起きや座っていた直後などは少々歩きづらし。
で、意識がその歩行にとられるもんで、先日などATMでのカード取り忘れやコンビニでの財布の置き忘れといったうっかりミスを。
ふと思うけれど、この歩きにくさは病気によるものではなく、食べてなくって身体に力が入らんせいかも・・・と。アハハ、あり得るわ。

昨年発症後は平気で飲み歩いていたけれど、今回ふくめ誘われて外で呑んだのはまだ二度目。
ま、前回は墨丸の備品売り飛ばしての小銭のおかげもあったけれど、今回はさすが自粛気分も多少ありそう・・・。
自粛といっても呑みに出れば生ビールに続き燗酒、麦焼酎ロック数杯(もしくは今回のように焼酎の代わりにガンちゃんからの退院祝いというボトルのアーリータイムズをロックで三杯ほど)呑んでもマトモ。で、2時間近くかけてKN市の自宅まで無事帰り着いている。
ゆえに皆さん、また呑みに誘ってね!

近々「書庫珈琲(ショコカフェ)」進捗状況をご報告させていただく予定です。乞うご期待!

「新・恐るべき空白」完

<戻る>