375「哀れ、我が肉体」

9.10.sun./2017

★話はさかのぼり

355で少し触れたけれど、体調不良にて「もしや再発?」と危惧したのは季節が暖かくなった頃だった・・・。

というのも、冬場の傷病人は皆そうだけど、その体のこわばり感が暖かくなっても改善の兆しなく・・・かつ、痩せた尻の肉もあいかわらずつかぬまま。座ってると尻が痛くって仕方がない。で、立ち上がると以前より歩きづらいのに気づいたりもしていた。
それゆえ半年ごとの脳のMRI検査ひと月早め、大阪住之江・友愛会病院で6月1日に診てもらうことにしたわけだ。
結果は、「脳も血管もキレイです」
ではやはり、味覚マヒによる摂食障害での体力低下が原因か、というのが6月にかけての話だった・・・。

★キン肉マン

その原因、(たぶん)判明。
痩せすぎなのだ。

ある日、シャワー浴びようと鏡に写ったおのれの体、特に足が目に入り、愕然。
以前にもまして、太ももなど太ももなどともう呼べぬようなその細さに、通常のふくらはぎほどに痩せ細ったそれに、唖然。
そういえば、履く靴のサイズ25.5aも大きすぎ、最近呆然ともした。
で、靴箱から探し出した25.0aをいま履いている・・・それでも片足がサイズ合わず(足って左右サイズが異なるらしい)左の靴かかとにパッド貼っての調節でそれを履いている。25aって男用ではもういちばん小さなサイズなんだけど。
居酒屋でママさん相手ににこんな話ししてると隣の客、「そやで、足って甲の肉が痩せるんや」(知らんかった)

体重は依然として、通常より10キロあまり減の、50`前後をかろうじてキープ中。
入退院時に比べ多少なりとも昨今食物、口にはできる(ま、一日一食だけど入院時の何も食べれぬよりはマシに)。なのに一向に増えぬ我が体重。
人間って脂肪減から始まって、次に筋肉が衰えるものなんだろうか?
その衰えに食事での栄養補給が我輩の場合追いつかぬのだろうか?
いまの我が肉体は脂肪すでになく、細々とした筋肉のみなんだろうか?
だから歩きづらいのか、キン肉マン?

地元KN市でクスリ処方してもらっている脳神経外科医院センセに、「リハビリ行ってんの?そんなトコ行かんでもええで、あなた。通常の生活で充分や」といわれ、週に一度通っていた病院施設でのリハビリを昨年末にヤメた話は以前したけれど、「なんや、ヤメてからやんか、こんなマイナス状態」

★ジム

で、6月20日、最寄りのスポーツクラブに登録。
月会員だと毎日通っても五千円。けれど一日会員だと一回五百円。
真面目に通えるかといえばそうではない性分ゆえ、まず一日会員で登録。
でも、やっぱり不真面目・・・登録しただけでずるずると一ヶ月経過。
と、クラブから「登録後、未利用の会員の方へ」の案内状が。
ならばと重い腰上げ(実際、体調不良で動作鈍いんだけど)、8月11日「初心者講習会」に。
そこでの検査の結果、冒頭での素人考え「低下体力」が歴然と。

・体成分分析 (標準範囲kg) 10段階数値 標準が4〜5
体水分 32.3`(34.9〜42.7) 2.5(悪)
タンパク質  8.6`( 9.4〜11.4) 2.5(悪)
ミネラル 2.8`(3.23〜3.95) 2.0(悪)
体脂肪  6.7`( 7.5〜14.9) 3.0(やや普通)

・骨格筋・脂肪の割合 (標準範囲kg)
体重 50.4`(52.8〜71.4/低)
骨格筋量 24.0`(26.4〜32.3/低)
体脂肪量 6.7`( 7.5〜14.9/低)

で、適正体重62.1` → 調節すべき体重+11.7` / 筋肉量+9.1`要 / 脂肪量+2.6`要と。

ね?歴然でしょ?
この日はさらに、ジムで各種器具使っての運動方法指導され、ひと汗かいて終わった。
ちなみにこの日の講習、我輩と(この子ら、説明の日本語分かってんのかいなと心配してしまうような)若いフィリピン人の女の子二人だけ。
でもジムって平日でも、リタイヤ組なのか中高年で満員。で、器具空き待ちしばしなほど。なんか滑稽な雰囲気・・・。

★プール

でも我輩、そんなにバカではない。座して死を待つわけではない。
ジムに通う前、知人の病院勤務の方から「病院指導のリハビリ方法」なる冊子いただき、それなりに自宅で汗を流していたのだから。
約30項目を45分かけて。ま、これもようやく日々習慣となったのは9月に入ってからだけど・・・。
で、ジムでの運動と自宅での運動、これは器具は別としてともに運動量はそう変わらぬのではないかとジムをあとにしてから気づいた。

それで2回め訪問の8月22日、プールでの水中ウォーキングの講習を受けた。
前回、トレーナーに「プールでのウオーキングはどうでしょうか」と尋ねると、「プールとジムの両方の運動は結構疲れますよ」と聞かされていた。
ならば今後は、自宅での運動と水中ウオーキングの自己流プログラムで基礎体力つけようと思ったのだ。

ウオーキング講習終わり、ジャグジーで一緒になったウオーキングの中年女史トレーナーに聞いてみた。
「次回からウオーキングを続けたいと思います」
「お一人でだと退屈ですよ〜。二、三人でお喋りでもしながらでないと、10分も保たないんじゃないかしら」
「じゃあ、どうすれば?」
「ジムでひと通り運動してプールが10分でいいんじゃないかしら」
・・・ならば、月会員ならすべて無料だけれど、一日会員だと一回計1,100円もかかるのだった・・・。
ちなみにこの日の講習、我輩とオバサンばかり・・・って、何期待してんねんやけど。

★脳神経外科医院ふたたび・・・

9月4日、クスリの処方箋貰いに行ったついでにセンセに問う。
「ジムの検査でこういう結果が・・・」と、検査結果用紙みせる。
とセンセ、チラッとそれみて「こんなモン信用できるかいな!金儲けや、金儲け。それでビタミン剤やら何やら売りつけよんねん。騙されんねん、不安感利用して。ま、プールはええかもしれんけど」と頭ごなしに・・・。
・・・プールって、センセあんたが日常生活で充分いうたくせに。ほんでこのジム、市もかんでるトコやで。市がサプリメント売りつけんのかいな、と心で。
この方、激戦下の野戦病院でバッタバッタと手足切断するような愛想もクソもない口調荒っぽい方で、毎回落ち着いて相談もできず・・・。

で、先述の友愛会病院主治医に「いまの地元医院、クルマでないと通えなくって。駅前に別の医院あるのを先日知ったんですが・・・」(これホント)
と、先生「う〜む、ボクがチェックした時、その病院は気づかんかったなぁ。転院はでも言いにくいでしょ?するならボクがまた紹介状書きますよ」
こんなやさしい言葉、地獄に仏の感・・・ここで文中「センセ」と「先生」表現別れるところ。

さらに、去年通っていたリハビリ施設、クルマでの送迎付き、茶菓子付き、週刊誌読み放題で月5回、計二千五百円。で、あの年寄りだらけの施設に戻ろうかなとも思いはじめた。
でもジム用に、トレーニングウエアやら規定の水泳パンツとキャップにもう四千円近くも投資してしまっていた・・・。

「哀れ、我が肉体」完

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