380「露出した臓器の話」壱(前日)

10.10.tue/2017

★前日

明日10月11日水曜日は「手術」の日だ。

午前10時半から、右目白内障の・・・。
若い頃、眼科医に「目の色素が薄いので白内障に罹りやすいですよ」といわれていた。で、あっという間に数十年経過。とうとうこの日がやって来てしまった・・・。
※手術に至るお話は361「なんだコレ?」参照。

先日のNHKテレビ健康番組によると「人は100%この病にかかる」という。
唯一露出している内臓器官といわれる「眼球」。
そこにメスを入れて治療するしかない病。
思えば恐ろしいではないか。眼球切り裂いてしか治せぬなんて?ナマコを初めて食した人間同様、初の眼球手術被験者って勇気あるなぁ・・・どころの話ではなかった。ああ、これ以上考えると貧血起こしそう・・・。

★ムダだった兆候

何年か前、メガネ新調の際に眼鏡士が「右目が矯正しにくいですねぇ」と。
何年か前、眼科医は「白内障の症状が出始めてますね」で、終わっていた。
いま思うに、矯正しにくいのは白内障初期ゆえか、症状出始めれば点眼薬で進行抑制も可だったのだ。
なのに両者とも「無知?」、なんて思いたくはないけれど・・・。
我輩最近の自覚症状らしきことは、時たまメガネ無しでも周りがクリアに見えたりメガネが急に合わなくなったことか。
左目の自覚症状はまったくないけれど、右目の術後経過を診て左も手術と宣告されている・・・。

★検査漬け

この件で通院中、「右目だけが時たまかすむんですけど」と看護婦に訴えたことがある。
看護婦「先生に伝えておきます」
が、なぜか答えなきまま・・・。
※というのもオカシイ。同医院に通ったという近所のオバサンとの立ち話によると、「アソコは忙しいトコやからセンセに質問すると、あとで看護婦に聞いてっていわれるねん!」と・・・。

で後日、センセに直接訴えてみた。
センセ「じゃあ次回、○△×検査しましょ」
その後日、目がかすんだので鏡で眼球をじっくりみてみた・・・目やにが眼球に付いていた。「なんやぁ」である。
で、○△×検査日、毎回する視力検査時に男性看護師に「目やにが付いてただけでした」と申告。なのに「検査しましょ」「必要ないんじゃ?原因分かったんですから」で検査中止にしてもらった。
これで何百円かは請求されぬはず?
というのも、通院のたびに視力検査から始まって眼底検査やら眼圧検査やら数種類の同じ検査を”毎回”なんだから。○△×検査も何度かした。思うに「なのにかすむ原因も分からんの?」「視力って週単位で検査するほど変わるん?」
で、「検査費割増し目当て?」と。
だからかこの医院はいつも混んでいる。
待合室、座る場所もないくらいに。
だが某大学医学部の我が”主治医”M先生によると、「アソコは商売上手。だが腕は良いらしい」ので通院中・・・。

★初めての検査だった・・・

でも後日、なぜ右目だけがそうなるの?との疑問が・・・。
でセンセに聞いてみた。
すると「涙腺が詰まってる可能性が。検査しましょ」

この検査はまぁ納得か。初めての検査だったもの。
まずベッドに寝かされ・・・え、どんな検査やの?
いつもとは違う医師が枕元でいった。
「痛くはないですからね。でも驚いて目を閉じたりする患者さんもおられるので、目は閉じないでね」と、点眼麻酔・・・驚くって?麻酔って?いったいナニすんの?

スッと目尻の側から細長い物体が近づいてきた。
「食塩水を涙腺から流し込みます。それが喉に流れたら正常です」
その瞬間、涙腺から喉に液体が流れたのが分かった。
その物体、近すぎてボヤケてシカトは分からなかったけれど、針状の何かで涙腺に食塩水を流し込んだんだろうか。
想像すると恐ろしいではないか。針を涙腺に突き刺したとしたら・・・「検査、検査」とバカにしていた我輩、バチ当たった気分・・・。

で結果、センセ「涙腺は正常。体質というのもありますからね」で、終わって、この症状は一時的なものだった。だから体質といわれてもなんとなく合点のいかぬ結末に・・・。
あ、涙腺詰まってたらどうなってんやろ?!

★また貧血・・・

さて明日はもっと恐ろしい。
眼球の切開、水晶体の粉砕と吸引、人工レンズの眼内挿入、縫合・・・眼球縫うんやで!
アクシデントで失明とかしないもんだろうか?
ま、片目ぐらいの失明なら・・・保険金がドサッと入るやろうから・・・と、貴志祐介の傑作ホラー「黒い家」(保険金詐欺テーマの小説)思い出しつつ気を紛らわせても、ああ、また貧血引き起こしそう・・・。

ちょっと恐ろしいのは、1週間、酒、タバコがダメなこと。
入院以外での禁酒と禁煙なんて生まれて初めてなんだから・・・。
軽作業もダメの「安静」の1週間となる。で、これまた更なる筋力低下を招くのだった・・・このこと、375「哀れ、我が肉体」参照。

※「縫合」などせぬと後日知る。それほど小さな切開らしい。が、縫うなどとはどこからの情報だったか?

「露出した臓器の話」つづく

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