414「今夜の映画!」6/2018のベストは?

7.22.sun/2018

★「今夜の映画!」

ガジュ丸評価基準。
5「傑作」4「秀作」3.5「佳作」3「普通」2「凡作」1「駄作」。NF=ノンフィクションetc ※=再観作品。

01.「ブラック・ファイル 野心の代償」2015/アメリカ/監:シンタロウ・モリサワ/出:アンソニー・ホプキンス/3.5
02.「そして父になる」2013/日本/是枝裕和/3.5
03.「超高速!参勤交代」2014/日本/2.0
04.「あん」2015/日本etc/河直美/樹木希林/3.5
05.「ウェズリー・スナイプス シールド・フォース 監獄要塞」2017/アメリカ/2.0
06.「酔いが冷めたら、うちに帰ろう」2010/日本/東陽一/3.5
07.「ナイロビの蜂」2005/イギリス/フェルナンド・メイレレス/レイフ・ファインズ/3.5
08.「サバイバルファミリー」2017/日本/矢口史靖/3.5
09.「マラソンマン」1976/アメリカ/ジョン・シュレシンジャー/ダスティン・ホフマン/3.5 ※
10.「弁護人」2013/韓国/ヤン・ウソク/ソン・ガンホ/4.0
11.「消された女」2017/韓国/2.0
12.「4人の食卓」2003/韓国/1.0
13.「ラブチャー 破裂」2016/アメリカ/3.0
14.「ロスト・バケーション」2016/アメリカ/ジャウマ・コレット=セラ/3.5 ※
15.「リヴォルト」2017/南アフリカetc/ 3.0
16.「ビヨンド・ザ・トレック」2017/アメリカ/2.0
17.「ウインター・ドリーム 氷の黙示録」2016/アメリカ/3.0
18.「マリアンヌ」2016/アメリカ/ロバート・ゼメキス/ブラッド・ピット/3.5
19.「バタリオン ロシア婦人決死隊vsドイツ軍」2015/ロシア/ドミトリー・メスヒヘフ/3.5
20.「荒野のガンマン」1961/アメリカ/3.0
21.「(r)adius ラデイウス」2017/カナダ/カロリーヌ・ラプレシュetc/3.5
22.「デス・ライナーズ」2016/アメリカ/3.0
23.「暗黒街」2015/イタリアetc/3.0
24.「エンド・オブ・トンネル」2016/アルゼンチンetc/ロドリゴ・グランデ/3.5
25.「乾いた花」1964/日本/1.0
26.「エンドレス 繰り返される悪夢」2017/韓国/チェ・サンホ/3.5
27.「スイッチ・オフ」2015/カナダ/パトリシア・ロゼマ/3.5
28.「拝啓天皇陛下様」1963/日本/3.0 ※
29.「ドント・スリープ」2016/アメリカ/2.0
30.「レジデント」2015/デンマーク/3.0
31.「続・拝啓天皇陛下様」1964/日本/2.0
32.「ジャッジ!」2014/日本/永井聡/3.5
33.「だれかの木琴」2016/日本/東陽一/常盤貴子/4.0
34.「寝盗られ宗介」1992/日本/2.0
35.「7年目の浮気」1955/アメリカ/3.0
36.「パーフェクトマン 完全犯罪」2015/フランス/ヤン・ゴズラン/4.0
37.「シークレット・アイズ」2015/アメリカ/3.0
38.「刑法第三十九条」1999/日本/2.0
39.「ラスト・フェイス」2016/アメリカ/3.0
40.「ブルージャスミン」2013/アメリカ/ウッディ・アレン/ケイト・ブランシェット/3.5
41.「戦場のアリア」2005/フランスetc/クリスチャン・カリオン/3.5
42.「キラー・セッション」2017/フランスetc/3.0
43.「県庁の星」2006/日本/3.0 ※
44.「免許がない!」1944/日本/2.0 ※
45.「白鯨」2011/ドイツetc/3.0

★「断念!映画」
「面白くなさそう」と中断してしまった、「断念=残念」映画は?

「ワイルド・シティ」2015/香港
「ダブルサスペクト」2016/中国etc
「超高速!参勤交代 リターンズ」2016/日本
「あなた、その川を渡らないで」2014/韓国 NF
「クーリンチェ少年殺人事件」1991/台湾
「熱海殺人事件」1986/日本
「我に撃つ用意あり」1990/日本
「モンスタークラブ」2011/日本

★「映画vs原作」
映像作品もしくは原作の、どちらが「優?」

「そして父になる」是枝裕和監督作○ vs 「ねじれた絆」奥野修司原作◎
(奥野さんのノンフィクションは、幼児取り違えプラス本来の事件地である沖縄の特殊性のことなども加味された奥深い傑作)

★「期待作!」

”台湾ニューシネマの旗手”といわれたエドワード・ヤン監督の衝撃作との「クーリンチェ少年殺人事件」。が、先月最低評価の「恐怖分子」同様、我輩にとってはその”衝撃”不明のまま、今回は「断念!映画」に脱落。

'70年代の黒木和雄監督「竜馬暗殺」の原田芳雄は強烈な存在感だった。で、未見の主演作「われに撃つ用意あり」「寝盗られ宗介」観るも、無残な鑑賞結果に。原田さんでなければの必然性もなしと思えるんだけど。

★「寸評」

原因不明の全電力供給停止にともない東京脱出図る家族の悪戦苦闘を描いた矢口史靖監督「サバイバルファミリー」。CMの国際コンクール舞台裏を描いた井永聡「ジャッジ!」は、ともにコメディタッチながら日本映画のおすすめ作。

韓国映画では、無学歴の弁護士が軍事政権下で人権に寝覚め、冤罪事件に立ち向かう感動の「弁護人」。観終わって、あの整形大統領ノ・ムヒョンのことと知り少々ガックリ。いや、当初金儲けに邁進する弁護士時代のコミカルな姿みると「なるほど」かも。

売れない作家が盗作でベストセラー作家となり、やがて破滅を迎えるというテーマ作はいくつかあるけれど、映画作品ではフランス映画「パーフェクトマン 完全犯罪」が突出しているのではないか(小説ではハドリー・チェイス「悪女イヴ」)。もう一度観てみたいほどのサスペンスの秀作。

★「今夜の名言!」

「おんなの本質は狂うことだ。キツネ憑きっておんなを指す言葉だろ?」

(「だれかの木琴」より)

★「ガジュ丸賞!」

鑑賞後「ストーカー映画」と知った、東陽一監督「だれかの木琴」
が、冒頭からラストまで我輩「静かなる狂気」テーマの映画かと観ていた。

常盤貴子と勝村政信の夫婦。常磐が通い始める池松壮亮が働く美容室。常磐は池松に奇妙な執着心抱き始め(好きなどという雰囲気なく)・・・劇中、居酒屋で酔客述べる上記「今夜の名言!」通りの、娘や夫らに「行為」がバレ、池松の恋人(佐津川愛美。この方はこういう役がピッタリ)に罵倒されても動じぬ常磐の姿に狂気を、我輩感じてしまった。単にストーカーの範疇に収まり切れぬ作品ではないか。ラストも印象的。井上荒野原作読みたし、再観もしたし。

「今夜の映画!」6/2018 完

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