446「今夜の映画!」 1/2019 のベストは?

2.9.sat/2019

★「今夜の映画!」

ガジュ丸評価基準。
5「傑作」4「秀作」3.5「佳作」3「普通」2「不満作」1「駄作?」
NF=ノンフィクション ※=再観作品

01.「007/スペクター」2015/アメリカ/監督:サム・メンデス/出演:ダニエル・クレイグ/3.5
02.「フランス特殊部隊RAID」2016/フランスetc/監督:ダニー・ブーン/出演:アリス・ポル/3.5
03.「追憶」2017/日本/監督:降旗康男/出演:岡田准一/3.5
04.「消されたヘッドライン2009/アメリカetc/監督:ケヴィン・マクドナルド/出演:ラッセル・クロウ/3.5
05.「トンネル 闇に鎖された男」2016/韓国/監督:キム・ソンフン/3.5
06.「ブルックリン」2015/アイルランド/3.0
07.「人生タクシー」2015/イラン/3.0
08.「キング・アーサー」2017/アメリカ/3.0
09.「パンデミック・フライト」2015/イギリス/2.0
10.「LION/ライオン 25年目のただいま」2016/オーストラリア/監督:ガース・ディビス/4.0
11.「アフターマス」2017/アメリカ/3.0
12.「羊の木」2018/日本/監督:吉田大八/3.5
13.「ハリケーンアワー」2013/アメリカ/監督:エリック・ハイセラー/出演:ポール・ウォーカー/3.5
14.「22年目の告白 私が犯人です」2017/日本/監督:入江悠/出演:藤原竜也/3.5
15.「アラビアの女王 愛と宿命の日々」2015etc/アメリカ/1.0
16.「ラストキング 王家の血を守りし勇者たち」2016/ノルウェー/監督:ニルス・ガウプ/3.5
17.「手紙」2006/日本/監督:生野慈郎/出演:山田孝之/3.5
18.「ハドソン河のモスコー」1984/アメリカ/監督:ポール・マザースキー/出演:ロビン・ウィリアムス/3.5
19.「ファーゴ」1996/アメリカ/監督:ジョエル・コーエン/出演:ウイリアム・H・メイシー/3.5
20.「トゥモローランド」2015/アメリカ/3.0
21.「ストレンジャー」1995/アメリカetc/監督:ピーター・ホール/出演:レベッカ・デモーネイ/3.5 ※
22.「スノーデン」2016/フランスetc/監督:オリバー・ストーン/3.5
23.「幸せの1ページ」2008/アメリカ/2.0
24.「レジェンダリー」2017/アイルランドetc/監督:ブレンダン・マルダウニー/出演:トム・ホランド/3.5
25.「ラピング 愛という名前のふたり」2016/イギリスetc/監督:ジェフ・ニコルズ/3.5
26.「はじまりの街」2016/イタリアetc/3.0
27.「ムーンライト」2016/アメリカ/3.0
28.「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別編」1997/日本/3.0
29.「遊星からの物体X ファースト・コンタクト」2011/アメリカ/監督:マシーズ・ヴァン・ヘイニンゲン・ジュニア/4.0 ※
30.「デトロイト」2017/アメリカ/監督:キャスリン・ビグロー/3.5
31.「キャンプ・アフガン」2016/オランダ/監督:ボリス・ヴァヴェル・コネン3.5
32.「コールド・キラー」2017/ドイツetc/監督:ステファン・ルッォヴィッキー/3.5
33.「ラスト・リミット 孤独の反逆者」2016/アメリカ/監督:ジョーイ・ジョンソン出演:デイビッド・S・ホーガン/3.5
34.「プライム・ターゲット」2016/ベルギー/監督:エリク・ヴァン・ローイ/3.5
35.「チェンジング・レーン」2002/アメリカ/監督:ロジャー・ミッチェル/出演:ベン・アフレック/3.5
36.「キラーズ・ウイズイン」2018/アイルランド/2.0
37.「恋妻家宮本」2017/日本/監督:遊川和彦/出演:阿部寛/3.5
38.「The NET 網に囚われた男」2016/韓国/監督:キム・ギドク/3.5
39.「灼熱」2015/クロアチアetc/3.0
40.「エリゼのために」2016/ルーマニアetc/3.0
41.「カウボーイ&エイリアン」2011/アメリカ/2.0 ※
42.「ラストシーン 私が殺される」2018/アメリカ/3.0
43.「白い闇の女」2016/アメリカ/3.0
44.「ハリウッド・スキャンダル」2016/アメリカ/3.0
45.「ハングリー・ラビット」2012/アメリカ/3.0
46.「殺意の誓約」2016/アイスランド/監督:バルタザール・コルマウクル/3.5
47.「ファインド・ミー」2016/カナダ/3.0
48.「ユリゴコロ」2017/日本/3.0
49.「フェリスはある朝突然に」1986/アメリカ/監督:ジョン・ヒューズ/出演:マシュー・プロデリック/4.0

★「断念!映画」
「面白くなさそう」と中断してしまった、「断念=残念」映画は?

「エル・マリアッチ」1992/アメリカ
「リリーのすべて」2015/イギリス
「ラン・スルー・ザ・ナイト」2016/ロシア
「The Lady アウンサン・スーチー 引き裂かれた愛」2011/フランス
「夜は短し歩けよ乙女」2017/日本
「パブリック・エネミーズ」2009/アメリカ
「ふきげんな過去」2016/日本
「鬼平犯科帳」1995/日本
「たかが世界の終わり」2016/カナダ
「呪怨 ザ・ファイナル」2015/日本
「プチ・ニコラ」2009/フランス
「永い言い訳」2016/日本

★「期待作!」

芸能人の死去でショックを受けたのは、フランク永井、桂枝雀、そして渥美清さんだった。
その「男はつらいよ」シリーズ最後の作品を我輩、観ていなかった。で、その最後の作品と紹介されていたので観たのが「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別編」
いつもの寅さんでなく甥の満男の夢から映画が始まって「なるほど」と思っていると、なにかで知った阪神大震災のシーンが出てこない?何が特別?とがっかりしての低評価に・・・が後日、1996年に渥美さんが亡くなり、1997年に渥美さん登場シーンを合成で作り上げての再編集版49作目という特別編と知る。ああ、きちんと観ておくべきだったと大いに後悔。もう一度観てみたい。最後の作品は「寅次郎紅の花」だった。50作目の新作が制作されるとか。凄い世の中だ・・・。

★「寸評!」

既報のように1月は引きこもり月間みたいなもんだった。
冷や奴と米汁(酒)の主食生活下、バカになったかと思うほど本と映画の世界に(のみ)どっぷり(しすぎた)。けれども気力損なわれてるゆえ、これはもう惰性の世界のこと・・・。

そんな中でのお話・・・
1965年の007の4作目「007/サンダーボール作戦」は行きつけの常盤座館内ギュウギュウ詰めの立ち見だったけれど、2015年の「007/スペクター」観ていてダニエル・クレイグがボンド役になってからはこのシリーズ、あまり観ていないことに気づいた。プーチン大統領を思わせるあの冷たい東欧系的顔立ちにくわえ、往年の洒落たジョークもなくなっての単なる大作活劇と化してしまった感ありで(面白いけど)。
で、そんな大物俳優主演ゆえ「もしかして?」と、すでに内容忘却ゆえ「カウボーイ&エイリアン」を再観(してしまった)。
で「ハリソン・フォード共演というのにこのくだらなさは?」との初回感想思い出し・・・忘れてしまいたいほどの作品だったから忘却?

再観作といえば・・・
「遊星からの物体X ファースト・コンタクト」は好きなシリーズゆえの再観。
「遊星からの物体X」は1951年のモノクロ版も観たし、ジョン・カーペンター監督の1982年リメイク版は三度観ている。これらは観るたびに評価4を下らないSFホラーの秀作、だと思う。

アントニオ・バンデラスの「ストレンジャー」(1995年)も二度目。
バンデラスは好きではないけれど、ヒロイン役の魅力的なレベッカ・デモーネイとあの意外な結末をもう一度観てみたくって。
でも公開からすでに20年以上。今や彼女も老女の域だろう。と思ったのは、WOWOWで放送中のスティーブン・キング原作の海外ドラマ「キャッスル・ロック」で「この老女は!」と気づいたその人が、キングのデビュー作の傑作ホラー映画「キャリー」(1976年)の高校生役シシー・スペイセク。
女優さんの花の短さ、早すぎる時の流れにガクゼン。彼女とは我輩ちょうど1歳違いなんだけど。

クレイグやフォードさんと違ってこの俳優さんなら出演作選んでるだろうな・・・と思って観たのが、ジョディ・フォスターの「幸せの1ページ」
南洋の孤島に暮らす少女が引きこもりの女性作家とメールで交流しながら危機を乗り越えるというストーリー。低評価になったのはフォスターさんが悪いわけではなく、お子様向けのようなファンタジーだったゆえ。

同じくのニコール・キッドマン「アラビアの女王 愛と宿命の日々」にはただただ落胆。
”砂漠の女王”と称された実在の探検家を描いているという興味そそられる題材なのに、ドラマ性皆無?アラビアのロレンスことトーマス・エドワード・ロレンスが登場していたことぐらいしか印象に残らず。

そんな探検記では・・・
前回445で題名だけ記した「ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡」(ボリビア秘境探検での遭難劇)、「ロスト・シティZ 失われた黄金都市」(インディ・ジョーンズのモデルといわれる英国探検家パーシー・フォーセットのアマゾン探検記)が、作品の出来不出来を超え興味津々で観れた実録作。

こういう特異なテーマ作も好みだ・・・
ハリケーンに襲われ無人となった総合病院に取り残された父と生まれたばかりの未熟児の我が子。そしての電力消失。我が子の生命維持装置を動かさねばと日夜、中古の発電機を手動で回し続ける。が、略奪者たち襲来等の危機がという「ハリケーンアワー」。主演のポール・ウォーカーは映画公開直前に死去したとか。

「22年目の告白 私が犯人です」は、韓国映画「殺人の告白」のリメイク作。
時効直後、連続殺人犯が名乗り出て手記を出版。一躍時の人となるというその展開、我輩もう知っているにもかかわらず観れたのは、その特異さにさらにひと工夫ありで。

家族を人質に取られ、会談相手のアメリカ大統領を暗殺せねばならなくなるベルギー首相の苦境を描いた「プライム・ターゲット」なんて斬新な発想ではないか。でも、警備皆無の首相官邸からの家族の誘拐なんてありえんだろうと思う点が終始気になって・・・。

車線変更(チェンジング・レーン)による些細な接触事故をきっかけに激しく憎しみ合うようになる二人の対照的な男の姿を描いたサスペンス映画「チェンジング・レーン」は現実にありそうな題材ながら、上映98分間目が離せない。
最近、2時間超える作品は「あと何分あるんや」と思ってしまう。時間を忘れて見入ってしまうのは2時間以内に編集された作品が多いことに気づいた。

作品がというより俳優の特異さに注目したのが「ラスト・リミット 孤独の反逆者」の主役デイビッド・S・ホーガン。
「ゴースト」と呼ばれる暗殺者を演じているその見知らぬ俳優が、傑作「ジャッカルの日」でドゴール大統領殺害を企てる冷静沈着で非情な暗殺者ジャッカルを演じた、これも当時あまり知られていなかったエドワード・フォックスを思い起こさせて。作品としては編集に難ありかだけど。

好みでないけれど観てみると意外にが「コメディ」
ドジな女性警察官が特殊部隊員になろうと四苦八苦する「フランス特殊部隊RAID」は、ヒロインがあまりにもドジすぎて観ていられなくなり「録画消去!」と思いつつも最後まで。で、「消去しなくってよかった・・・」
生理的にイヤなタレ目の俳優が主人公なのに思いがけない秀作だったのが「フェリスはある朝突然に」。授業をサボることにかけては天才的な高校生のその一日の物語。1986年の作品なのに今まで無視していたこと後悔の、終始飽きさせぬ展開。

★「今夜の名言!」

「42.195・・・マラソンの距離じゃないですか、死にゆく覚悟・・・人生はマラソン。山あり谷ありです」
何かの誰かのセリフ。このあともセリフ続いてメモったけれど、酔っていてのその文字、自分でも判読できずカット・・・。

★「ガジュ丸賞!」

「LION/ライオン 25年目のただいま」だ。
インドのスラム街に生まれた5歳の少年サルーが、つい乗り込んだ列車内で眠り込んでしまい遠い見知らぬ町へ運ばれてしまう。迷子となったサルーはオーストラリア人夫婦の養子となるのだが、愛する兄や母のことが忘れられず故郷の町を探しはじめる・・・。
とにかくサルー役の少年が可愛い。で、涙を誘う。が、成人してからのサルーはどうも、というのは映画解説者も。少年時代が可愛すぎるのだ。実話という重みもある良質作。

「今夜の映画!」1/2019 完

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