493「今夜の映画!」(4〜6/2020のベストは?)

6.30.tue/2020

486冒頭でも記したけれど、コロナ禍でさらなるワンパターン生活にどっぷりはまり、「今夜の本!」と共にこのコーナーに向き合う意欲失せてしまっての手つかず。
で、今回もまとめての掲載、です。
コロナ第二波到来前に、どなたか呑みに行こうよ〜。
死ぬ覚悟で・・・。

★「今夜の名言!」

死は常に隣にある。誰もが明日命を奪われることになるかもしれない社会に私たちは生きている。「メメント・モリ(ラテン語の警句で”死を想え”の意)」の言葉通り、死を意識して生活を組み立て生きる感覚を、現代人はどこか怠ってきたのではないか。死を心の片隅においたうえで、その日その日の生き方を選んでいく。死について改めて考えさせられる機会として、私はこの不幸を全面的なマイナスにはとらえていない。
(科学史家 村上陽一郎のコロナの現況に関する産経新聞6/29記事より抜粋。とはいっても凡人にはなぁ・・・)

ガジュ丸評価基準。
5「傑作!」 4「秀作」 3.5「佳作」 3「普通作」 2「不満作」 1「駄作?」
NF=ノンフィクション類 ※=再観作品 ?=よう分からん 

★4月の「今夜の映画!」

01.「にがくてあまい」2016/日本/3.5
02.「イングリッシュ・ペイシェント」1996/アメリカ/3.5 ※
03.「悪いことしましョ!」2000/アメリカ/3.5
04.「バイス」2018/アメリカ/3.5
05.「ユリシーズ」1954/イタリア/3.5
06.「ドント・リサーチ 恐るべき素顔」2017/スペイン/3.5
07.「男はつらいよ」第1作/1969/日本/出:光本幸子/3.5
08.「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」2016/アメリカ/3.5
09.「ミッシング・タワー」2017/アメリカ/2.0
10.「ゲット・バック 奪還」2016/ドイツ/3.0
11.「ガーディアン24」2019/フランスetc/3.0
12.「ハイヒール」1991/スペインetc/1.0
13.「キラーズ・セッション」2019/イギリス/?
14.「コントロール 洗脳殺人」2018/カナダ/2.0 ※
15.「パーフェクト・プラン」2013/アメリカetc/3.0
16.「NUMBER37」2018/南アフリカ/3.5
17.「フロム・ダスク・ティル・ドーン」1996/アメリカ/3.0 ※
18.「マチルダ 禁断の恋」2017/ロシア/3.0
19.「半世界」2019/日本/3.0
20.「バトル・オブ・ワルシャワ 名もなき英雄」2019/ポーランド/3.0
21.「アルファ 帰還りし者たち」2018/アメリカ/3.5
22.「その土曜日、7時58分」2007/アメリカ/監:シドニー・ルメット/出:イーサン・ホーク/4.0
23.「ノー・マンズ・ランド 西部戦線」1980/フランス/1.0
24.「ゴーン・ガール」2014/アメリカ/3.5 ※
25.「アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場」2017/フィンランド/3.0
26.「レプリカズ」2018/アメリカ/3.5
27.「続・男はつらいよ」第2作/1969/日本/出:佐藤オリエ/3.5
28.「男はつらいよ フーテンの寅さん」第3作/1970/日本/出:新珠三千代/3.5
29.「SHOÇK WAVE 爆弾処理班」2017/中国/3.5
30.「ジェラシック・パークV」2001/アメリカ/3.5
31.「ジェラシック・ワールド 炎の帝国」2018/アメリカ/3.0
32.「殺し屋」2018/アメリカ/3.5
33.「新・男はつらいよ」第4作/1970/日本/出:栗原小巻/3.5

☆「断念!映画」
「面白くなさそう」と中断してしまった、「断念=残念」映画は?

「ヘルガール」2018/アメリカ
「レディ・バード」2017/アメリカ
「レデイ・スカイ」2014/アメリカ
「暗殺のオペラ」1970/イタリア
「貞子3D」2012/日本
「貞子3D2」2013/日本
「アナと雪の女王」2013/アメリカ
「ナイトメア・シャーク」2018/アメリカ
「処刑人」1999/アメリカetc
「アガサ・クリスティのねじれた家」2017/イギリスetc
「バンデラス ウクライナの英雄」2018/ウクライナ
「リービング・アフガニスタン」2019/ロシア

☆「ガジュ丸賞!」

名匠シドニー・ルメットの遺作(知らなかった!)、2007年「その土曜日、7時58分」だ。邦題も印象的。
フィリップ・シーモア・ホフマンとイーサン・ホーク演ずる、金に困った兄弟が保険金でカバーできるからと、実家の宝石店に強盗に入る計画を立てたことからの悲劇の連鎖!ドツボにはまるとはこのことで、人ごとながら身につまされての、4月の「ガジュ丸賞!」

2018年「殺し屋」は、古傷で満身創痍の老殺し屋が引退を決意したとき、一人の女性に出会って・・・というありふれた展開がマイナスだけど、「その土曜日」のホフマン同様、渋い脇役で印象的なロン・バールマンが主役という点で評価アップ。

BSで放映中の「男はつらいよ」シリーズは日本映画の遺産ともいうべき作品だ。全作放映とのことで、コレを機に4月から全作鑑賞を決意。が、8作目あたりでもうマンネリ気味・・・。

★5月の「今夜の映画!」

01.「男はつらいよ 望郷篇」第5作/1970/日本/出:長山藍子/3.5
02.「GODZILLA ゴジラ」2014/アメリカ/1.0
03.「ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊」2019/アメリカ/1.0
04.「チャーリー・セズ マンソンの女たち」2018/アメリカ/3.0
05.「運び屋」2018/アメリカ/監&出:クリント・イーストウッド/4.0
06.「七つの会議」2019/日本/3.5
07.「悪魔は見ていた」2019/韓国/3.0
08.「男はつらいよ 純情篇」第6作/1971/日本/出:若尾文子/3.5
09.「ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間」2017/アメリカ/3.0
10.「ラバーボーイ」2014/カナダ/3.0
11.「テイクバック」2019/カナダ/3.5
12.「デス・アシスタント 殺・人工頭脳」2019/カナダ/3.0
13.「アレクサンドリア」2009/スペイン/3.5
14.「Zアイランド」2015/日本/3.0
15.「サスペクト 薄氷の狂気」2018/カナダ/3.5
16.「美しい星」2017/日本/3.0
17.「ザ・ボート」2018/マルタ/3.5
18.「見えない目撃者」2015/中国etc/3.0
19.「ガンヒルの決斗」1959/アメリカ/3.5
20.「昼下がりの決斗」1962/アメリカ/3.0
21.「15時17分、パリ行き」2018/アメリカ/3.0
22.「伊藤くんAtoE」2018/日本/3.5
23.「カット/オフ」2018/ドイツ/3.5
24.「A.I.ライジング」2018/セルビア/2.0
25.「マザーウォーター」2007/日本/?
26.「アメリカン・プリズナー」2017/アメリカ/3.5
27.「隣の影」2017/アイスランドetc/3.5
28.「ノー・サレンダー」2018/エジプト/3.5
29.「ワンダーストラック」2017/アメリカ/3.0
30.「セブン・シスターズ」2017/イギリスetc/監:トミー・ウイルコラ/出:ノオミ・ラパス/4.0
31.「ファミリー・ツリー」2011/アメリカ/3.5 ※

☆「断念!映画」
「面白くなさそう」と中断してしまった、「断念=残念」映画は?

「ファム・ファタール 憑く女」2018/アメリカetc
「シャンハイ」2010/アメリカ
「Wの悲劇」1984/日本
「狂人ドクター」2017/アメリカ
「トワイライト ささらさや」2014/日本
「ロミオ&ジュリエット」1996/アメリカ
「サンストローク 10月革命の記憶」2014/ロシア
「お茶漬けの味」1952/日本

☆「ガジュ丸賞!」

我が小学生時代の人気テレビドラマのひとつが「ローハイド」
カウボーイが三千頭の牛を運ぶ道中の出来事を描き続けた西部劇だ。
フランキー・レイン歌う主題歌の「ローレンローレン」部分だけをボクらは繰り返し口ずさんでいた。けれど、沢というクラスメイトはつづく歌詞を英語で歌って皆が驚いたものだ。沢クンはいつも洒落た服装で、裕福な家の子だったように思う。テレビかラジオでだったか子役をしているという、洒落たというより派手な様相の女の子もクラスにいた。国語の朗読の時間はいつもその子が先生に指名されていた。さすがにだったけれど、なんか鼻につく喋り方で好きではなかった。男子で指名されるのはボク。もちろん素人口調だったけど。

その「ローハイド」でカーボーイのロディ役を若きクリント・イーストウッドが演じていた。そのイーストウッドももう90歳(人生って短すぎるよ。我輩四十代頃まではそんなこと思いもしなかったけど)。そんなお歳のイーストウッドさんなのに、2018年の監督・主演作「運び屋」は、前年監督のテロをテーマにした「15時17分、パリ行き」よりはるかに見応えあり。
園芸商売に熱中するあまり家庭かえりみずでついには家族に見放され、ネット社会到来に馴染めず商売も左前。孤独な老人となった彼がバイト気分で麻薬の運び屋に。で、口は悪いが人のいい爺さんだと組織に重宝されはじめるのだが・・・。で、「ガジュ丸賞!」は本作と思ったけれども月の下旬、伏兵が・・・。

リドリー・スコット監督「プロメテウス」の主役ノオミ・ラパスが、7つ子の姉妹を一人で演じた2018年のSF映画「セブン・シスターズ」だ。
世界が人口過剰で食糧不足に陥り、過酷なひとりっ子政策を強いられる近未来が舞台。生まれた7つ子姉妹は共に生き延びるため、7日間順番に社会に出てひとりっ子と見せかけた綱渡り生活を続ける・・・。グレン・クローズ、ウイリアム・デフォーが脇を固め、その特異なストーリー展開で、5月の「ガジュ丸賞!」

特異さでは2018年マルタ映画の「ザ・ボート」もある。
大海原を小舟で漂流中の男が大型ヨットに出くわす。乗り込むとなぜか無人。で、船が意思を持っているかのように男を翻弄し始めるという我輩好みのシチュエーション・スリラー。なぁんだけど、不条理すぎるのがマイナス。

2009年スペイン映画「アレクサンドリア」も見逃せぬ。
4世紀エジプトに実在したという女性天文学者ヒュパティアが主人公。女性を蔑視し科学を否定するキリスト教徒に迫害され、ついには死に追い込まれる悲劇を描いた歴史劇だ。宗教なんて!とつくづく思わせられると共に、4世紀にこういう女性がいたことに驚かされる。監督が、2001年の傑作スリラー「アザーズ」のアレハンドロ・アメナーバル。

★6月の「今夜の映画!」

01.「キングダム」2019/日本/3.0
02.「男はつらいよ 奮闘篇」第7作/1971/日本/出:榊原るみ/3.5
03.「恋人たちの予感」1989/アメリカ/3.0
04.「男はつらいよ 寅次郎恋歌」第8作/1971/日本/出:池内淳子/3.0
05.「彼女の人生は間違いじゃない」2017 /日本/2.0
06.「ア・ゴースト・ストーリー」2017/アメリカ/3.5
07.「ストレンジ・アフェア」2019/カナダ/3.5
08.「シェルタリング・スカイ」1990/イギリスetc/1.0
09.「アメリカの友人」1977/西ドイツetc/?
10.「ブラインド・スポット 隠蔽捜査」2017/ベルギー/3.5
11.「案市城 グレート・バトル」2018韓国/3.5
12.「遙か群衆を離れて」1967/イギリス/3.5
13.「セイビング・レニングラード 奇跡の脱出作戦」2019/ロシア/3.0
14.「男はつらいよ 柴又慕情」第9作/1972/日本/出:吉永小百合/3.0
15.「ブレイド3」2004/アメリカ/3.0
16.「ザ・ラスト・ソルジャー 砲兵部隊・最後の英雄」2018/セルビア/3.0
17.「ラヴ・アクチュアリー」2003/イギリスetc/3.5
18.「メアリーのすべて」2017/イギリスetc/3.5
19.「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」2019/アメリカ/3.5
20.「メタモルフォーゼ 変身」2019/韓国/3.5
21.「マローボーン家の掟」2017/スペインetc/監:セルビオ・G・サンチェス/5.0
22.「オーヴァーロード」2018/アメリカ/3.0
23.「笑う故郷」2016/アルゼンチンetc/監:マリアノ・コーン/4.0
24.「プルーム・オブ・イエスタディ」2016/ドイツetc/3.0
25.「怪物はささやく」2016/アメリカetc/3.5
26.「ハウス・ジャック・ビルド」2018/フランスetc/3.0
27.「モンスターズ 悪魔の復讐」2018/アメリカ/3.0
28.「ゴールデン・リバー」2018/アメリカetc/3.5
29.「ザ・ファブル」2019/日本/3.5
30.「ならず者たち」1969/アメリカ/1.0
31.「ダメージ」1992/イギリスetc/3.5


☆「断念!映画」
「面白くなさそう」と中断してしまった、「断念=残念」映画は?

「堕落のススメ」2018/アメリカetc
「アンカーウーマン」1996/アメリカ
「グッドモーニング・プレジデント」2009/韓国
「ボディヒート・サーガ 魔性伝説」2017/アメリカ
「デッド・シティ2055」2017/アメリカ
「愛と銃弾」2017/イタリア
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」2007/日本
「君は月夜に光り輝く」2019/日本
「欲望の航路」2014/フランス

☆「ガジュ丸賞!」

なぜか最近、ロマン・ポランスキー監督の妻シャロン・テートが狂信者グループに惨殺された事件題材の作品がWOWOWで続けて放映されている。5月に観た2019年「ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊」、2018年「チャーリー・セズ マンソンの女たち」、そして今月の2019年作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」だ。
人気低迷の元スター演ずるレオナルド・デカプリオと彼のスタントマンをつとめるブラッド・ピットとのハリウッド内幕ドラマかとおもいきや、後半この事件が絡んできて意外。で、意外な顛末。意外な面白さじゃなかったけれど。事件内容については3作観ても消化不良なのが残念。

韓国版エクソシスト映画、2019年「メタモルフォーゼ 変身」は、ひとひねりした展開が見もの。ノーベル文学賞を受賞した男が40年ぶりに帰郷し、当初は熱烈な歓迎ぶりだったが・・・という2016年「笑う故郷」や、バカバカしいのについ見入ってしまった岡田准一主役の殺し屋映画、2019年「ザ・ファブル」が今月の印象作。

で、6月の「ガジュマル賞!」は、久々の「傑作!」登場。
2017年のスペイン、アメリカ合作映画「マローボーン家の掟」だ。
森の中の一軒家に母親と4人の子どもたちが越してくる。どうも非道な父親から逃れてきたらしい・・・と、これ以上は解説できないのがもどかしい作品。2001年アメリカ、スペイン、フランス合作映画の傑作スリラー的作品なんだけど・・・その題名記すと、ネタバレとなる。

★「今夜の名言!」

「木はな、歪んだりねじ曲がったり、そうやって育った木は売り物にならない。けどな、そういう木のほうが長持ちするんだ。人間だっておんなじだ。歪んだりねじ曲がったりひがんだり、それが人を強くする」
(題名忘れたTVドラマで、木工職人役の火野正平のセリフ)

「愛だけじゃやっていけない」
「”末永く幸せ”は無し?」
「それが人生だ。”末永く複雑”だよ。それでいい」
(2016年「怪物はささやく」より)

「一発も撃たずに済んだ。きれいなもんだ」
「まるで売春婦の聖書」
「ナニそれ?」
「読まないから汚れていない」
(2017年「プリズン・ランペイジ」より)

あ〜、3ヶ月分まとめての記述、ようやく終了。
7月からは、観るたび読むたびに記録づけしよう。かつ読書中心で!
死ぬまでに読みたい本、読みきれんゆえ・・・。

「今夜の映画!」(4〜6/2020)完

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