520「春のワクワクなんとやら」

5.4.火/2021

★決まったルート

30代のサラリーマン時代、朝の三分間スピーチで出社拒否症候群ならぬ帰宅拒否症候群に陥っている話をして大いに受けたことがある・・・で、その心持ちは今も健在(?)。我が妻リ・フジン通勤使用の軽自動車使われぬ日は、相変わらずその車で家を飛び出し街をさまよい・・・。

最近は、以前記した近郊のリサイクル店巡りのルートもそうしたことで確定。
まずは、堺市美原のホームセンター「ダイキ」で、常設展示の観葉植物セール品コーナーをチェック。
そんなこんなで1年前の490で紹介した我が部屋のその植物群、我輩が夜間最も滞留するテレビ部屋の36鉢が現在48に。つづく隣室43鉢も48に、トイレの4鉢が9、階段付近の17鉢は入れ替えはしたけれどもそのままの数と、この1年間で40%もの増殖。これからの季節、緑に誘われ飛来するコバエ対策用に、ハエトリグサも追加しようかと・・・。

その「ダイキ」から、私鉄初芝駅近くのリサイクル店「ジャングル ジャングル」へ。
この店、サカイ引越センターの系列店と最近知った。ゆえにの社員教育でか店員さんの対応がすこぶる良い。かつ他店に比べクズ同然の品々あるものの、信じられぬほどのバカ安掘り出し物が時たま出現。
例えば最近入手の、藤製の新品大型リクライニングチェア(オットマン付き)が持ち帰り20%OFF価格で、なんと1344円!新品リクライニング大型座椅子が711円!買取価格っていったいいくらなんや?と毎度のごとく思ってしまう店。(3日月曜、我が家に呑みに来られた某大学M先生に購入価格予想してもらうと、二万円と四千円だった)。

そしての帰り道、310号線に出てリサイクル店4店冷やかしながら、トンカツの「かつや」で割引券使っての夕食というパターン。
病後、飲食物の嗜好が変わったことは前にも記したけれど、このトンカツなる物もそうだ。
二十歳の頃、阿倍野筋のKYKでトンカツ食した覚えはあるけれど、以降は墨丸時代に大阪我孫子の持ち帰りトンカツ弁当屋「ありがたや」で我輩唯一好みとなったヒレハーフ弁当に出会うまで、好んでトンカツなる物を食したことがなかった(それでも買うのはヒレ肉が半分というヒレハーフ弁当だ)。

我輩は素材そのものを味わいたいタイプ。
で、てんぷらなんぞも好んで食さず、素材を焼くか生かで食すのが主。が、病後の味覚障害のおかげでというか、その「素材そのもの」を味わえなくなったせいであろう、いまやトンカツなんてモノを平気で口にできるように、「美食家」の我輩ついに落ちぶれてしまったのである・・・。

★とある発見

そんな日の帰途、494で記した310号線沿いのバイクショップA.P.K前を通りがかった際、店頭展示のバイク群のなかに、とあるモノ再発見。
昨年7月に発見したのは、故障多しかの中国製三輪バイク250CCだったけれど、今回は国産のソレを、だ。

最近、使用中の原付バイク、ホンダZOOMERを乗り回すのが少々ツラくなってきていた。
というのも、2015年8月の発病による後遺症残る左手足の感覚がより劣ってきたような・・・で、近所のかかりつけ医に問うてみた。すると検査の結果、筋力が落ちているとのこと。
ま、発症時には立つことも左手を動かすこともできずして、退院後は自転車にも乗れなかったことを思うと格段の進歩(医師に言わせると「奇跡」の産物)である状態は確かなんではあるが・・・。

同様の話を記した昨年は、食欲なく味覚も今より減退していて、タンパク質摂取のための冷奴と日本酒が主食という生活。
けれども最近は肉体労働バイトのおかげか食欲も出始め、生協の宅配弁当(おかず小の500円を週に三回取り寄せて。ま、酒のアテにコレは消費してしまうんだけど)と、リハビリ兼ねてのバイト週三回というだけでは足りぬようで、新たに医師の助言でスクワットふくめた自己トレーニングを再開・・・したのではあるが、普通の原付よりはるかに重量感あるZOOMERでの、いまや恐る恐るのバイト通勤使用以外に、バイクで私的にかつ遠出などする気力が失われてしまっていた・・・。
(先の医者は発病時の担当医でなく最近利用の町医者ゆえ、筋力の衰えが発病時からのモノか最近の兆候なのか・・・と思えば原因不明?いや、やはり栄養失調か・・・)。

★夢に一歩

そんなとき、今回店頭で発見したというのが、中古のホンダのジャイロX。
ピザの配達などで使われている、あの三輪50CCバイクである。

好みじゃなかったジャイロだけれど、その展示品は改造されての濃紺色、マフラーもスタイリッシュ。走行距離もたった千二百キロ。
店長いわく、ジャイロは業務で乗り潰すまで使われることが多く、中古車はなかなか出ないとのこと。
おまけに数年前「青ナンバー」いわゆるミニカー仕様で登録申請できる制度発足とか(知らなかった)。

この申請すると、原付のめんどうな二段階右折(したことないけど)、30キロ制限時速(守ったことないけど)のしばりなくなり、ノーヘルでも可。原付メーターの最高60キロも出せるという、まさにのミニカーに変身。
かつ、我輩のように(自称)「身体障害者」にとってはうってつけの、三輪ゆえの安定性もあり、パーキングブレーキ付きゆえスタンド立てる必要もなし。最近のZOOMER使用時、(他称)「身体障害者」になること覚悟でエンジンかけていた恐れも解消。

ミニカー仕様改造費等に加えての購入には、ZOOMER(走行六千キロ)下取り価格との差額支払わねばならぬ。が、先走って先の「ジャングル」で真冬の防寒対策用にと、2980円で新品フルフェイスヘルメットも入手(他のリサイクル店ではこの値の三倍以上)。で、4月20日火曜日、購入契約締結。
(当初、バイト通勤はバス利用申告。いまはバイク通勤ゆえ、支給継続のバス交通費で下取り差額等ペイの算段。ずる賢い・・・)。
  
ま、たかが原付なんだけど、もう気分は夢である四輪中古のスズキ新型ジムニーかダイハツのタフト購入しての出奔する夢、墨丸復興の夢になぜか相当の、「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」(江戸川乱歩)とは言うけれど、もう何処でもドアの心持ち。納車が待ち遠しいワクワクの我が世の春なのであった。
(追記:このページ読まれた墨丸会員から「青ナンバー」について聞かれた。我輩も詳細知らぬが、後2輪の車軸を延ばし幅を広げるという。いわば、風雨に無防備かつエアコン無しの一人乗り超々ミニ・オープンカーとなるのだ?)

★まずは

墨丸時代、お客さん方との奈良の野迫川温泉に赴いた際、立ち寄った護摩壇山展望台駐車場で大阪住吉ナンバーの数台の原付バイクを見かけた。原付でこんな遠くまでツーリング?と当時は驚いたものだけど、そんな長距離走も可能となるわけで・・・。
で「いざ、母の故郷高野山へ、父の故郷吉野へ、原付でまずは墓参りに赴かん!」(現実は、これで死ぬまでバイト可に・・・おのれが墓参りされるかも)。

※次回は数少ないワクワクな出来事(といってももうコレしかないけど)、ケガしてて格安となった子犬を二年前に入手した話でもしようかな?

「春のワクワクなんとやら」完

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