552「春のひととき B」(初めての・・・)

04.28.木/2022

★歌謡ショー

その日の夕刻、我が人生初の、生の歌謡ショー開催会場にいた。
主催は、朴訥な喋りで誠実そうにみえる(ということ自体が嘘っぽいけど)その社長自らテレビ出演しての、安価な掃除機や炊飯器等の商品紹介販売をしている通販会社「夢グループ」
そのショーには往年の有名歌手20人ほどが出演。
司会は元フォーリーブスのおりも政夫。
歌い手は葛城ユキ、あいざき進也、黒沢年男、平浩二、チェリッシュ、三善英史、尾藤イサオ、ロザンナさんら。

会場は中高年者でほぼ満席。
2500円の我が指定席は三階ホールの一階。ステージから22列目。
なのに、歌手の顔は豆ツブほどにしか見えないではないか。
黒沢年男なんて「ああ白髪なんだ」とわかる程度で本人か否かも分からず。
ロザンナさんはその体型と訛りある口調で彼女かと分かる程度。
しかと本人確認可となる前席は八千円だったか。
ゆえに最初から、まったく好きじゃないカラオケの、その大会見物してる雰囲気と気分。それもわざわざお金払っての。
ま、この日もカラオケといえばカラオケだったけど・・・。

そのウンザリの一時間半経過。
場内明るくなってようやく、終了!
と思いきや、第一部が、だった。
で、それを機会に途中退席。
それで思い出した。
地元舞台の映画「鬼ガール!」完成前夜祭の短編映画祭でこのホールに来たことがあったのだ。
その時は作品内容のあまりのくだらなさに途中退席(「鬼ガール」も駄作と聞く)。
で、出口にいた係員に「なんで帰るねん」という目で見られたとの被害妄想に陥ったことを思い出した。
歌謡ショーの係員には途中外出のスタンプを手の甲に押されそうになった・・・。

歌も演劇も落語もテレビでもう充分、いやそのほうが良いと、この歳で悟った次第。(漫才の生はみたことないけれど、もういいわ・・・)。

「春のひととき 」つづく

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