558「今夜の映画!」(3〜5/2022のベストは?)

06.20.月/2022

ながらくご無沙汰のこのコーナー。
というのも、「ぜひ紹介したい!」作品がなかったからである。
なのに、増え続ける一方の録画映画「消化」に夜の大半費やし、本来費やしたい面白本に接するのはあいも変わらず深夜過ぎての布団の中、眠気に襲われるまでの十数分間のみという体たらく。
そんな激観のせいでもあるのか、購入して十年という三菱テレビの録画機能のみが故障(電気屋サンいわく「今どきのテレビ寿命は十年です」)。
で、亡き母のシャープテレビと交換設置したところ、数日にしてこれもその機能に不具合発生。家人によるとコレも十年経過とか。メーカーに修理問い合わせると、交換部品もたぶん調達不可の製造年式とかで、修理断念。

コレを機に、心に残らぬ昨今の映画などとすっぱり縁を切ろうか、でもどうすりゃ切れると、まるでギャンブルや薬物の中毒患者のような悶々の日々・・・
であったのだが、6月に入ってようやく我輩好みの作品と遭遇。
ゆえにこのまま消滅かとも思ったこのコーナー、その作品紹介に向け、今回3ヶ月分を一挙ご紹介することに。
その作品観て思うに我輩好みの作品の最近の傾向、「奇想天外」なテーマなんだと気づかされ・・・さてその作品紹介については、次回!

なお、今年に入って5月の稿まで、連続「ガジュ丸賞なし」に気づいた。
「オススメ!」でなくとも、あくまで「当月のベスト作=ガジュ丸賞」ゆえ、急遽5月分までの各月「ベスト作品」を遡って修正選出してみましたのでご参考に。

★「今夜の映画!」(3月)

ガジュ丸評価基準。
5「必見!」 4「オススメ!」 3.5「損なし」 3「普通」 2「不満!」 1「駄作?」
NF=ノンフィクション類 ※=再観 ?=ようワカラン

01.「レイン・イン・ブラッド」2020/アメリカ/監:スコット・ワイパー/3.0
02.「アンダー・ウォーター」2020/アメリカ/監:ウイリアム・ユーバンク/3.0 ※
03.「悪は存在せず」2020/ドイツ イラン/監:モハメッド・ラスロフ/3.5
04.「水を抱く女」2019/ドイツ フランス/監:クリスティアン・ベッツォルト/3.0
05.「ザ・ゲスト」2014/アメリカ/監:アダム・ウィンガード/3.5
06.「フラッシュバック」2019/アメリカ/監:アレクサンドル・チェルニャエフ/3.0
07.「デューン・サバイバー 砂の惑星」2020/イギリス/監:マーク・プライス/3.0
08.「ある人質 生還までの398日」2019/デンマーク スウェーデン/監:ニールス・A・オブレヴ/3.0
09.「トゥルーノース」アニメ/2020/日本 インドネシア/監:清水ハン栄治/3.5
10.「柔らかな頬」2001/日本/監:長崎俊一/3.5
11.「ドリームランド」2019/アメリカ/監:マイルズ・ジョリス=ペイラフィット/3.0
12.「ドリーム」2016/アメリカ/監:セオドア・メルフィ/3.5
13.「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」2020/アメリカ/監:ジョン・クラシンスキー/3.5
14.「俺たちは天使じゃない」1989/アメリカ/監:ニール・ジョーダン/3.0
15.「ブラック・リッジ」2020/ウクライナ ジョージア/監:スタニスラフ・キャプラーロフ/2.0
16.「ピストルと少年」1990/フランス/監:ジャック・ドワイヨン/2.0
17.「キーパー ある兵士の奇跡」2018/イギリス ドイツ/監:マルクス・H・ローゼンミューラー/3.5
18.「運命の逆転」1990/アメリカ/監:バーペット・シュローダー 出:ジェレミー・アイアンズ/3.5
19.「アナザーラウンド」2020/デンマーク スウェーデン/監:トマス・ヴィンターベア 出:マッツ・ミケルセン/3.5
20.「グリーンランド 地球最後の2日間」2020/アメリカ イギリス/監:ジャック・ローマン・ウォー/3.5
21.「声優夫婦の甘くない生活」2019/イスラエル/監:エフゲニールーマン/3.5
22.「鑓の権三」1986/日本/監:篠田正浩 出:郷ひろみ/3.5
23.「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」2008/アメリカ/監:デビッド・フランケル 出:オーエン・ウイルソン/3.5
24.「底抜け大学教授」1963/アメリカ/監:ジェリー・ルイス 出:ジェリー・ルイス/3.5
25.「AVA/エヴァ」2020/アメリカ/監:テイト・テイラー/3.0
26.「男はつらいよ 葛飾立志篇」第16作/1975/日本/監:山田洋次 出:樫山文枝/3.5
27.「マジック・ワード 禁じられた言葉」2021/ロシア/監:スビヤトスラフ・ボドガイエフスキー/3.0
28.「ラヴ・セカンド・サイト はじまりは初恋の終わりから」2019/フランス ベルギー/監:ユーゴ・ジェラン/3.5
29.「JUNO/ジュノ」2007/アメリカ/監:ジェイソン・ライトマン/3.5
30.「アンロック 陰謀のコード」2017/イギリス アメリカ/監:マイケル・アプディト/3.5
31.「燃ゆる女の肖像」2019/フランス/監:セリーヌ・シアマ/2.0
32.「グレート・ホワイト」2021/オーストラリア/監:マーティン・ウイルソン/3.5
33.「幸せへのまわり道」2019/アメリカ/監:マリエル・ヘラー 出:トム・ハンクス/3.0
34.「Mr.ノーボディ」2021/アメリカ/監:イリヤ・ナイシュラー/3.5
35.「グランド・ブダペスト・ホテル」2014/イギリス アメリカ/監:ウェス・アンダーソン 出:レイフ・ファインズ/3.0
36.「ブリジット・ジョーンズの日記」2001/イギリス/監:シャロン・マグワイア 出:レニー・ゼルウィガー/3.0
37.「ミナリ」2020/アメリカ/監:リー・アイザック・チョン/3.0

★「断念!映画」
「面白くなさそう」と中断した、「断念=残念」映画は?

「夏への扉 キミのいる未来へ」2021/日本/監:三木孝浩 出:山崎賢人
「アトラクション」2018/アメリカ/監:グレゴリー・プロトキン
「オキュペーション 侵略」2018/オーストラリア/監:ルーク・スパーク
「シン・宇宙戦争」2021//アメリカ/監:マリオ・N・ボナシン
「コズミック・シン」2021/アメリカ/監:エドワード・ドレイク 出:ブルース・ウィリス
「ラ・ピラート」1984/フランス/監:ジャック・ドワイヨン 出:ジェーン・バーキン
「チョコレートドーナッツ」2012/アメリカ/監:トラヴィス・ファイン
「アナザー・ワールド 異次元の怪物」2020/ロシア/監:スヴィヤトスラフ・ボドガイエフスキー
「裏アカ」2021/日本/監:加藤卓哉
「モクソリ」2018/韓国/監:チェ・サンフン
「富江 アンリミテッド」2011/日本/監:井口昇
「アンソニー・ホプキンスのリア王」2018/イギリス アメリカ/監:リチャード・エア
「朝が来る」2020/日本/監:河直美 出:永作博美
「スカイライン 奪還」2017/イギリス 中国etc/監:リアム・オドネル
「蛇イチゴ」2003/日本/監:西川美和
「逃げた女」2020/韓国/監:ホン・サンス
「ムーンライト」2016/アメリカ/監:バリー・ジェンキンス

★「ガジュ丸賞!」(3月)

コレを記している6月ともなると、評価3.5の作品でもストーリー思い出せずが多々・・・そんななか、いまも記憶に残る3作を「ガジュ丸賞!」に。

「アナザーラウンド」
2020/デンマーク スウェーデン/監:トマス・ヴィンターベア 出:マッツ・ミケルセン
こういう題材の映画が?!が、冴えない高校教師の4人が「人間は血中アルコール濃度を0.05%に保つのが理想」との説を実証すべく、ワイングラス1〜2杯を常に呑み続けてリラックスした状態で気持ちを大きく保とうとする。すると、惰性的な授業は活気を帯びて人気を博しはじめ・・・けれどという、酒呑みにはうなづける点が満載のブラックコメディ。

「柔らかな頬」
2001/日本/監:長崎俊一 出:天海祐希
失踪した娘の行方を探し続ける母親を描いた桐野夏生の直木賞受賞作の映画化作品。
原作を読んでいたにも関わらず引き込まれる描写多々。けれども観ていて原作世界と映像世界がごっちゃになっての評価落ち。

「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」
2020/アメリカ/監:ジョン・クラシンスキー
我輩好みの「奇想天外」テーマの一作。
わずかな音に反応し人を襲う’なにか’により人類滅亡の危機に瀕した世界が舞台。で、会話もできず、音も立てずに隠れ住み続けねばならぬ家族のサバイバル設定が秀逸。同監督の2018年「クワイエット・プレイス」の続編。「オススメ!」の1作目から観るべし。


★「今夜の映画!」(4月)  

01.「メッセージ」2016/アメリカ/監:ドゥニ・ヴィルヌーブ/?
02.「2:22」2019/7オーストラリア アメリカ/監:ポール・カリー/?
03.「リトル・ミス・サンシャイン」2006/アメリカ/監:ジョナサン・デイトン ヴァレリー・ファレス/3.5
04.「食われる家族」1998/アメリカ/監:ソン・ウォンピョン/3.0
05.「ブレーキ・ダウン」1997/アメリカ/監:ジョナサン・モストウ 出:カート・ラッセル/3.5 ※
06.「秘密への招待状」2019/アメリカ/監:バート・ブレインドイッチ 出:ジュリアン・ムーア/3.0
07.「#フォローミー」2020/アメリカ/監:ウィル・ワーニック/3.0
08.「嵐が丘」1939/アメリカ/監:ウィリアム・ワイラー/2.0
09.「パペットの晩餐会」1987/デンマーク/監:ガブリエル・アクセル/3.5
10.「空白」2021/日本/監:吉田恵輔 出:古田新太/3.5
11.「インヘリタンス」2020/アメリカ/監:ヴォーン・スタイン/3.5
12.「ダニエル」2019/アメリカ/監:アダム・エジプト・モーティマー/2.0
13.「ラン・ハイド・ファイト」2020/アメリカ/監:カイル・ランキン/3.5
14.「ウィドウ 怪物の森」2020/ロシア/監:イヴァン・ミニン/2.0
15.「ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実」2019/アメリカ/監:トッド・ロビンソン/3.0
16.「ザ・キャビン 監禁デスゲーム」2020/イタリア/監:リッカルド・グランデイ/2.0
17.「パブリック・エネミーズ」2009/アメリカ/監:マイケル・マン 出:ジョニー・デップ/2.0
18.「グリーンランド 地球最後の2日間」2020/アメリカ イギリス/監:リック・ローマン・ウォー 出:ジェラルド・バトラー/3.0
19.「AK-47 最強の銃 誕生の秘密」2020/ロシア/監:コンスタンチン・バスロフ/3.0
20.「ファーザー」2020/イギリス フランス/監:フロリアン・ぜレール 出:アンソニー・ホプキンス/3.5
21.「箱入り息子の恋」2013/日本/監:市井昌秀 出:星野源/4.0

★「断念!映画」
「面白くなさそう」と中断した、「断念=残念」映画は?

「事故物件 怖い間取り」2020/日本/監:中田秀夫 出:亀梨和也
「(500)日のサマー」2009/アメリカ/監:マーク・ウェッブ
「THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女」2018/中国/監:バイ・シュエ
「オペラ座の怪人」2004/アメリカ イギリス/監:ジョエル・シューマカー
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」2014/アメリカ/監:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
「返校 言葉が消えた日」2019/台湾/監:ジョン・スー
「フッド:ザ・ビギニング 」2018/アメリカ/監:オットー・バサースト

★「ガジュ丸賞!」(4月)

再観作は「ガジュ丸賞」候補外だけど、「ブレーキ・ダウン」(1997/アメリカ/監:ジョナサン・モストウ 出:カート・ラッセル)は好きな作品。
引っ越しのために砂漠を走行中の夫婦の新車がなぜかのエンスト。しばらくすると大型トラックが通りかかり、修理工場のある町まで妻がトラックに同乗することに。が、待てど暮らせどレッカー車は来ず・・・町の住人の誰もが妻を見かけぬといい、当のトラック運転手までもが知らぬという不条理な世界に取り残された夫は・・・というスリラーの秀作(だと思う)。で、「ガジュ丸賞」は・・・

「箱入り息子の恋」
2013/日本/監:市井昌秀 出:星野源
なぜか目の離れた男優には生理的な嫌悪感を抱いてしまう。
森山未來筆頭に、松山ケンイチ、柄本兄弟そして星野源もそう。
でも、女優に関しては田中麗奈など魅力的に思え、墨丸会員の「極東放送」クンには親しみ感じたのに・・・。
映画は、目の不自由な夏帆と星野の恋物語。であるが、星野源の役柄が仕事先でも浮いているモテナイくんという、まるで第一印象の星野源そのままの負の性格男であるのが、キャスティングの妙。今年4月までの鑑賞作の中でのベスト作。


★「今夜の映画!」(5月)

01.「RUN/ラン」2020/アメリカ/監:アニーシュ・チャガンティ/3.5
02.「プラットホーム」2019/スペイン/監:ガルデル・ガステル=ウルティア/?
03.「ふたり」1991/日本/監:大林宣彦 出:石田ひかり 中島順子/2.0
04.「カポネ」2020/アメリカ カナダ/監:ジョシュ・トランク 出:トム・ハーディ/2.0
05.「ドント・プリーズ2」2021/アメリカ/監:ロド・サヤゲス 出:スティーブン・ラング/2.0
06.「キング・コング2」1986/アメリカ/監:ジョン・ギラーミン 出:リンダ・ハミルトン/2.0
07.「パリのどこかで、あなたと」2019/フランス/監:セドリック・クラビッシュ/3.0
08.「モロッコ、彼女たちの朝」2019/モロッコ フランス/監:マリヤム・トゥザニ/3.0
09.「ザ・ヘラクレス」2014/アメリカ/監:レニー・ハーリン/3.0
10.「ザ・クラリッジ 死霊の住む屋敷」2020/アメリカ/監:ニコラス・ベッシュ/2.0
11.「ニューヨーク東8番街の奇跡」1987/アメリカ/監:マシュー・ロビンス 出:ジェシカ・タンディ/3.5
12.「悪魔を見た」2010/韓国/監:キム・ジウン 出:イ・ビョンホン/3.5
13.「ブライズ・スプリット 夫をシェアしたくはありません」2020/イギリス/監:エドワード・ホール/3.5
14.「3022」2019/アメリカ/監:ジョン・スーツ/3.0
15.「ウイリーズ・ワンダーランド」2021/アメリカ/監:ケヴィン・ルイス 出:ニコラス・ケイジ/1.0
16.「スプートニク」2020/ロシア/監:イゴール・アブラメンコ/3.0

★「断念!映画」
「面白くなさそう」と中断した、「断念=残念」映画は?

「グンダーマン 優しき裏切り者の歌」2018/ドイツ/監:アンドレアス・ドレーゼン
「地獄の警備員」1992/日本/監:黒沢清 出:松重豊
「ドレミファ娘の血が騒ぐ」1985//日本/監:黒沢清
「砕け散るところ見せてあげる」2021/日本/監:SABU
「陽だまりの彼女」2013/日本/監:三木孝浩

★「ガジュ丸賞!」(5月)

「そうか、この映画の主題歌だったのか」が、大林宣彦監督の期待作「ふたり」
交通事故死した姉の中嶋朋子が、頼りない妹の石田ひかりを幽霊となって手助けするというハートフルコメディ。
なんだけど、我輩の好きな久石譲作曲の主題歌「草の想い」のメロディが、これはもううるさいほど流れすぎてゲンナリ。で、ガジュ丸賞は・・・

「ニューヨーク東8番街の奇跡」
1987/アメリカ/監:マシュー・ロビンス 出:ジェシカ・タンディ
地上げで周囲のビルが取り壊される中、ただ一軒残ったカフェの住人が、宇宙から飛来した小さな宇宙人の手助けにより立ち退きに抵抗するという、製作に名を連ねるスピルバーグ自身の作品の雰囲気に満ちたSFファンタジー。


「今夜の映画!」(3〜5/2022のベストは?)完

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