576「玄冬、生きのびれるかキリギリス男 C」(惨劇という名の「贈り物」)

12.26.月/2022

★バイト帰りに・・・

土曜夕刻、雨。
時は18時半頃。
上り坂行く手の信号は、赤。
愛車三輪バイク、ホンダ・ジャイロの速度緩める。
車道左端には走行中の自転車。
乗り手はレインコート姿の男。
「雨の中・・・」と、その自転車から距離を取る。

その瞬間「何しとんじゃあ!」と我輩。
で、激突。
自転車と。
バイク前に、突然回り込んできた先程の自転車と。

気づけば我輩バイクの下敷き。
通行人「大丈夫ですか!」と駆け寄る。
バイクから這い出す。
履いていた靴は吹っ飛んでいる。
自転車の男は横倒しのバイクの上に座り込んでいる。
通行人と二人で男を立たせる。
通行人「救急車呼びましょか?!」
70代前後の自転車男「だいじょうぶ、です」
我輩「おまえ何しとんねんっ!」
男「雨でハンドルとられて・・・」

携帯持ち忘れた我輩、男に電話させる。
警察に。
パトカー到着まで約20分も雨の中。
ずぶ濡れ。
怒り心頭の我輩、おのれの気持ち落ち着かせようとタバコ咥える。
が、雨に濡れた百円ライター、火がつかぬ。
何度も何度も着火試みる。
男「買ったばっかしの自転車やのに・・・」
我輩「こっちは新車じゃ!」
バイク左ハンドル部分、プラスチックカバーが大きく割れていた。

ようやくパトカー着。
事情聴取。
今年、なんと三度目の警察沙汰(ケンカ仲裁、一時停止違反で)。
自賠責保険証書入れにあった紙に男の住所、氏名、携帯番号書かせる。
パトカー去る。
バイクの点検しつつ振りかえると、男が消えていた。

バイクに乗る。
走り出す。
ハンドルを取られる。
どこかイカれてる・・・。

帰宅。
20時。
男の書いた氏名みる。
姓は一字。
よくある姓だ。
名は・・・読み取れぬ。
暗闇の中、書かせたソレが判読できぬ。
電話を掛ける。
出ない。
メールす。
「名は何というのか?」
返信なし。

警察から電話が入る。
事故状況再確認の電話。
訴える。
「相手に連絡つかぬ」と。
警官「署から連絡してみます」
しばし後、男からメールが入る。
名前の連絡だ。
・・・中国人か?
そんな名前だ。
謝ること知らぬというチャンコロか?

翌日日曜、保険処理のため男に電話を掛ける。
出ない。
男の家を訪ねることにする。
隣町だ。
でも、どこだ、家は?
タバコ屋の婆さんに男の自宅番地はどの辺か尋ねる。
集会所の近所だ。
でも、どこだ?
・・・40、41、42番地。
43は?
コロナ禍前、二三度入ったことのある小さなグリルがその43番地だった・・・。

店に入る。
雑談もしたことのあるそのグリルの女将がいた。
「ここは○さんのお宅ですか?」
「はい、そうですけど」
「○○さんはご主人?」
「はい」と不審げに女将。
「いらっしゃいます?」
「いえ、仕事に出てますけど」
「夕べの事故のことで伺ったんですが」
「え、事故?なんのことですか?!」
・・・女将は何も聞かされていなかった。

事情を説明。
女将平謝り(日本人か?)。
で我輩「わたし、ここで、この席で食事させてもらってました」
店出ようとして聞かれる。
「その足も事故で?」
2015年の病の後遺症、それでの足の悪い我輩に。
「はい。たいしたことないですが」
ウソ。
ケガしたなんて(擦り傷ありだけど)。
「とりあえず保険処理せねばバイク修理できず仕事にも行けぬので連絡をとお伝えください」
連絡なし。

・・・以下、気分悪くなり、キィ打つ手が止まった。
ゆえに今までもイヤな出来事は記してこずだった。
毎回、腹が立つより、たまに出くわすこういう人種存在することへのイヤ〜な感情で。
キィ打ってると、その気分増幅して。
我れヒットラーならば、全員強制収容所送り。
「人権派」とやらが批判しようともかまわぬ気分。

で、このあとの詳細記せず。
要するに、相手の保険会社不明のまま(女将は保険未加入かもと云う)。
かつ自転車対バイク事故では自転車が弱者ゆえ修理は各々自費で、との男の後日のメール。
我輩加入の全労済マイカー共済、乗用車契約主体のバイク特約。
で、車両保険なし。
共済側担当者に連絡のついでに伝える。
「我輩、全労済OBだ」と。
と、いささかの事務的対応が、親身な口調に変化。
「同情します」とも。
が、弁護士特約利用しても最大3対7の賠償費用にしかならぬだろうの意見。
いまだ2,800キロ走行の、そのバイク修理費用どうなるのか・・・。

余談。
事故前、飲み仲間のS氏からのメール。
「金曜、新世界のスナックにボトルキープしたから行こ!」
我輩その日の返信「行く、行く」だったけれど、こんなでキャンセル。
が、脳天気な我輩O型人種。
金曜当日迎えるとイヤ〜な気分多少薄れ、「行く」とメール。
こんな我輩ゆえ、いままで生きてこられた・・・。

が、ライター着火しようと試み続けた右の親指、腫れ上がっていた。
走行中の自転車男、目にした瞬間、なにかイヤな気持ち抱いたのを覚えている。
で、予兆、予感、予知ってあるんだと確信。
予兆あっても、それが直前ならばなんの役にも立たぬとも・・・。

事故当日17日土曜の新聞掲載「今日の誕生月占い」にはこうあった。
「12月 予想外の贈り物にびっくり」と。
冗談か?
この占い師アストロ・ウーガって、イヤミな野郎だ(女かもしれぬが)・・・。

※今年二度目の警察沙汰「一時停止違反」以降、一時停止厳守するように。
公的かつあげ「罰金」イヤさで。
今回「減速していなかったら?」「大ケガだったら?」と、これは不幸中の幸いか?での教訓は、巷横行する中国人らに出くわさぬために「慎重な運転を」だ。
でも、これまた多額の勉強代・・・。
こうして中国人(でないとしても)への、差別感情芽生え、すくすくと「健全」に育っていくのでありました・・・。

「玄冬、生きのびれるかキリギリス男」つづく

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