580「キリギリス男、春の宴 A」(「0004694276 第1話」)

4.4.火/2023

★前兆?

3月27日月曜のこの日、大阪の桜満開との報道。
が、今年の桜はどうもおかしい。
いや、桜そのものでなく、それを目にする我輩が・・・。

もう4年にもなるリハビリ兼ねたバイトの肉体労働中のことである。
その清掃作業の最終箇所、大浴場の中庭に面した全面ガラス張り越しの桜が目に入ったとき、ドキリとしたのは人生初のこと。夕闇に浮かび上がった、薄白く咲き乱れる桜の花びらが死人色のように見えて・・・。

そいえば自宅近辺の桜を目にした昼間も美しいなどとはなぜか思えず、「桜の樹の下には屍体が埋まつてゐる」との語句思い浮かび・・・その梶井基次郎の短編では、桜の美しさは埋まっている死体の養分によるとの解釈だったけれど、我輩は美しさよりその禍々しさ、不気味さでその語句思い出していて・・・これは、待ち構えているかもの不吉な出来事の前ぶれではないだろうか。

前兆?
昨年春先の母の死に始まり、週三日のバイト労働でのリハビリ「効果」というより「退行?」の意識が強くなってもう一年。
その作業中「あ〜、しんど」が口癖になり始めたは昨年夏ごろから。
そんな仕事にもう行きたくないと思い始めたのは、現場が改修工事に入りその間の出勤日が有給休暇となっての休みグセでかの昨年秋ごろから。
その仕事帰りにバイク事故に遭ったのは昨年末のこと(576既報。その後、弁護士介入させてのいまだ未解決事件)。
かがむと時たま腰に鈍い痛みを覚え始めたのは今年に入ってから。
これらささいなマイナス事象に続いての飼い犬スミの突然死(579既報)。
そしてその直後、新たな事態が・・・。

「キリギリス男、春の宴」(「0004694276 第2話 」)に、つづく

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