9.6.金./2024
[今夜の本!]
ガジュ丸評価基準。
5「傑作!」 4「読み応えあり!」 3「普通 ±」 2「不満!」 1「駄作」
NF=ノンフィクション系 ※=再読 ?=ようワカラン ×=断念作
注:映画評価も以上に準ず/評価4以上がおススメ作品!
[今夜の本!]
1.「チヨ子」ホラー・ファンタジー短編集/宮部みゆき/光文社文庫/3.0
2.「主婦病」短編集/森 美紀/新潮文庫/3.0+ R-18文学賞読者賞 ※
3.「紀州のドン・ファン 野望編」NF/野崎幸助/講談社+α文庫/3.0
4.「黒髪」谷村志穂/講談社文庫/3.0+
5.「超短編!大どんでん返し」短編30作/小学館文庫編集部編/小学館文庫/3.0
2018年2月8日、20代前半女性を入籍。同年4月「紀州のドン・ファン 野望編」発行。そしての5月24日、不審死。享年77の野崎幸助氏の自叙伝続編は前作同様、吉田隆さんの取材構成によるもの。その力量に感服。が、若い女漁りの豪遊の日々綴った内容は前作に比べワンランクダウン(金に釣られる女のいかに多いことか・・・)。過去の二度の結婚離別についての、のぞき見趣味だけどその記述ナシが残念。
続いて谷村志穂の大作「黒髪」読んだのは間違いか。1930年函館、三人の幼子のいる亡命ロシア人一家の奉公人となった高田さわは15歳・・・で、いつしか父親ほども年の離れたロシア人の主人と不倫関係となり子を身ごもる。2005年東京、60歳の小杉りえは母の遺品から出生の秘密を知り、過去を探り始めると・・・当時の亡命ロシア人の境遇など読み応えありだけど、野崎さんとロシア男のイメージがオーバーラップしての残念作。
[今夜の映画!]
鑑賞作34本(+断念作7本) おススメ作は・・・
「ドミノ」(予測不能サスペンス/2023年アメリカ/ロバート・ロドリゲス監督/ベン・アフレック主演)
「忠臣蔵」(オールスター時代劇/1958年日本/渡辺邦男監督/長谷川一夫主演)
大映創立18年記念大作「忠臣蔵」(中途半端な年の記念作ってのには?だけど)。
お涙頂戴の講談調、浪花節的演出ゆえか、長谷川一夫筆頭に、市川雷蔵、鶴田浩二、勝新太郎、京マチ子、山本富士子、小暮美千代、淡路千景、若尾文子、黒川弥太郎、船越英二、川崎敬三、小沢栄太郎、志村喬、中村鴈治郎、菅原謙二、根上淳、川口浩、品川隆二、高松英郎ら(吉良上野介役の滝沢修が秀逸)、映画俳優という人種がいた時代のオールスター出演作ゆえか、忠臣蔵ドラマに初めて見入ってしまった3時間。で、続いて当時の日本映画観てみるも、「女は二度生まれる」(1961年川島雄三監督/若尾文子主演/評価2.0)「暗殺」(1964年篠田正浩/丹波哲郎/3.0−)、「薄桜記」(1959年森一生/市川雷蔵/3.0/五味康祐の原作は傑作)、「永遠の人」(1961年木下恵介/高峰秀子/3.0+)という結果。
(8月も評価5作品ナシ)
[今夜の名(迷)言!]
「愚か者は自分を賢いと思いこむ。だが愚かに見える相手こそ本当は賢いのだ」
「私のパパはどっち?」
「あいつはただのバカだ」
(短編映画「the dog who lost his bark」)
「ただ過ぎに過ぐるもの、帆上げたる舟。人の齢。春、夏、秋、冬」
(枕草子)
「つゆとをち つゆときへにし わがみかな なにわの事も ゆめの又ゆめ」
(秀吉の辞世の句)
「今夜の本!映画!そしての名(迷)言!」(8/2024)完